働く前に知っておきたい一関温泉郷(いちのせきおんせんきょう)とは
まずは、一関温泉郷の魅力とアクセスを見ていきましょう。
一関温泉郷の魅力
一関温泉郷は、一関市にある6つの温泉地の総称です。
世界遺産にも登録された、歴史的建造物「平泉」がある岩手県一関市は、一関にある「平泉」のほか、県内に2つの世界遺産があり、世界遺産の数は日本一。一関温泉郷は観光の拠点としても便利な場所にあります。
紅葉狩りの名所として知られる栗駒山も近く、大自然に囲まれながら温泉を楽しむことができます。
一関温泉郷へのアクセス
一関温泉郷へは、東北新幹線・東北本線の「一関駅」から行くことができます。
都心からのアクセスに優れており、訪れやすい場所です。
一関駅から一関温泉郷を訪れる場合は、温泉地や宿泊施設によってアクセス時間が異なります。
一関駅から車で10分ほどで到着する温泉地があれば、1時間ほどかかる温泉地もありますので、距離は事前に確認しておくとよいでしょう。
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一関温泉郷の泉質・効能
一関温泉郷には、「須川温泉(すかわおんせん)」「真湯温泉(しんゆおんせん)」「祭畤温泉(まつるべおんせん)」「山王山温泉(さんのうざん)」「厳美渓温泉(げんびけいおんせん)」「宝竜温泉(ほうりゅうおんせん)」の6つがあります。ここでは、それぞれの泉質を見ていきましょう。
須川温泉(すかわおんせん)
須川温泉の泉質は、希少といわれている「強酸性泉」です。
この泉質は殺菌性が高いため、ニキビや水虫などに効くといわれています。また、皮膚の疾患、アトピー性皮膚炎にも効くといわれ、「湯治」に訪れる方も多い泉質です。
注意するべき点は、「強酸性」のため金属や鉄などを溶かす作用があることです。そのため、指輪やネックレスなどのアクセサリー類は、外してから入浴するのがおすすめです。
肌の弱い方や小さなお子様、妊娠中の方は、殺菌効果が強すぎてピリピリとした刺激を感じることもあるため、入浴を控えたほうがいいかもしれません。
入浴後には、必ずシャワーなどで皮膚についた温泉成分を流してから上がるほうが安心でしょう。
源泉温度は47~49℃で、湧出量は毎分6000ℓであり、全国屈指の湯量といわれています。
真湯温泉(しんゆおんせん)
真湯温泉の泉質は、弱アルカリ性の「硫酸塩泉」です。
42℃以上の高温泉で、強酸性の須川温泉の後に立ち寄って肌を整える「直し湯」として知られています。
強い泉質の温泉でケガや病気を治し「直し湯」で肌を整えるという、2つの温泉を合わせた入り方を「合わせ湯」と言い、古くからある温泉を使用した知恵と言われています。
硫酸塩泉は動脈硬化症や慢性皮膚病などに効果がある泉質で、鎮静効果が高いことから、切り傷や火傷にも効果が認められています。
祭畤温泉(まつるべおんせん)
祭畤温泉の泉質は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉」です。
「傷の湯」「脳卒中の湯」ともいわれている泉質で、カルシウムには「鎮静効果」があるといわれています。そのため、「脳卒中」や「慢性関節症」に効果があると言われている泉質です。
また、皮膚病などにも効果があるとされており、肌を柔らかく包むような温泉で「美人の湯」といわれています。
山王山温泉(さんのうざんおんせん)
山王山温泉の泉質は、「ナトリウム-カルシウム-塩化物・硫酸塩泉」です。
「塩化物泉」とは、日本で最も多い泉質といわれています。塩分が主成分の温泉です。この温泉に入浴すると、肌に塩分が付着し、汗の蒸発を抑え保湿効果を高めてくれます。
そのため、湯冷めしにくいことで知られ、「熱の湯」とも呼ばれることがある泉質です。
それに加え、山王山温泉は「硫酸塩泉」という泉質も持っています。
先述したとおりこの泉質は、「傷の湯」「脳卒中の湯」ともいわれ、「鎮静効果」があるといわれるカルシウムが高血圧や動脈硬化症などに効くことから、「脳卒中」や「慢性関節症」に効果がある泉質です。
源泉かけ流しで、お湯の温度は64℃と高温です。毎分140L湧出しているといわれています。
厳美渓温泉(げんびけいおんせん)
泉質は「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」です。
「塩化物泉」とは、日本で最も多い泉質で、山王山温泉(さんのうざんおんせん)・宝竜温泉(ほうりゅうおんせん)と同様の泉質・効能です。
それに加え、厳美渓温泉は「炭酸水素塩泉」という泉質も持ち合わせています。この泉質は、肌の角質や毛穴の汚れを取り除きスベスベとした肌触りになるのが特徴です。入浴後は、スベスベ肌を持続させるために、保湿クリームなどを塗ると良いとされています。
「塩化物泉」と「炭酸水素塩泉」は相性がいいといわれています。それは、「炭酸水素塩泉」で肌をきれいにして、「塩化物泉」で保湿性を高めることが期待できるためです。女性には嬉しいことばかりの温泉と言えるでしょう。
また、刺激性がすくないので、小さいお子様からお年寄りまで入れる温泉として愛されています。
宝竜温泉(ほうりゅうおんせん)
宝竜温泉の泉質は、「ナトリウム-塩化物泉」です。
泉質・効能は、山王山温泉(さんのうざんおんせん)・厳美渓温泉(げんびけいおんせん)と同様です。
塩化物泉は、飲用することで胃腸の消化液分泌及び運動を促進し、胃腸病や慢性便秘にも効果があります。
塩分が主成分であるため、口に含むと塩辛く感じることがあり、濃度が濃かったり、マグネシウムが多かったりすると苦く感じることもあるそうです。
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一関温泉郷で働く魅力
6つの温泉地がある一関温泉郷には、ホテル・旅館など多くの宿泊施設があります。
求人数が多く、さまざまな職種や働き方の募集があるため、選択肢が豊富でしょう。
多様な客室タイプがある大型ホテルや、古民家をリフォームして作られたこぢんまりとした旅館など、接客スタイルもそれぞれ異なります。
理想の働き方が選びやすいのは、宿泊施設が豊富な温泉郷ならではの魅力でしょう。
また、一関温泉郷がある一関市は、商業施設や医療施設が充実しています。
生活インフラへの不安を感じることもある温泉地での勤務ですが、一関温泉郷であれば、そのような不安は少ないでしょう。
東北新幹線の「一関駅」があったり、高速道路のインターチェンジがあったりと、交通アクセスも便利です。
東北最大の都市である隣県の宮城県仙台市までは車で約1時間。休日に買い物や食事を楽しむことも可能です。
一関温泉郷の求人傾向
一関温泉郷でよく見られる求人の傾向についても確認しておきましょう。ここでは、職種別に具体的な仕事内容を紹介します。
フロントスタッフ
フロントスタッフは、チェックイン・チェックアウト、清算業務や電話対応などを担当します。フロント受付や電話対応などを担当するフロントスタッフを募集しています。
携わる業務は多岐に渡り、接客スキル以外にもさまざまなスキルを身につけることができます。
業界未経験でも応募可能な求人が多く、接客経験がなくて採用されるケースもあります。
周辺に世界遺産があることから外国人観光客が多く、語学をいかせる場面が多いのも魅力です。
客室スタッフ
客室スタッフは、料理の提供をはじめとしたお客様へのおもてなしを担当します。
お客様から感謝の言葉を聞けたり、喜ぶ顔を見たりすることが多いため、やりがいを感じながら働くことができそうです。
サポート体制が充実している求人も多いため、接客経験をいかしてさらにスキルアップしたいという方にもおすすめの仕事です。
また、住宅手当や単身用の寮もあり、福利厚生も充実。生活面での不安も少なく働きはじめることができるでしょう。
和食調理スタッフ
一関温泉郷では、地場の食材を使用した料理でお客様をおもてなしする旅館・ホテルが多く揃っています。
調理師免許があれば経験は不問な求人もあり、上質な料理に触れながら、料理人としての腕を上げることができるのも魅力です。
旅館・ホテルのおいしい食事は、宿泊客が最も楽しみにしていることの1つです。和食調理スタッフは、料理を通してお客様の思い出作りに携われるやりがいある仕事です。
一関温泉郷で歴史を感じながら働こう
宮城県と岩手県の県境にある岩手県一関市。この市にある温泉地を総称して「一関温泉郷」と呼び、古くより多くの人々が愛してきました。
温泉地だけでなく、歴史的建造物や絶景が望める場所など、様々な見どころがある岩手県一関市。昔からの歴史や伝統を守りながら、観光地として進化し続ける一関温泉郷で働いてみませんか?
一関温泉郷で働くことに興味のある方は「おもてなしHR」にご相談くださいね。