板前の平均年収
2022年における日本料理調理人(板前)の年収は、全国平均で339万5000円円でした。求人賃金は23万5000円です。
全職業の平均年収は311万8000円で、平均年収だけを見れば他の職業と比較して、高い方だと思えるかもしれません。
しかし、これはあくまでも新人から一流料亭の花板(板前のトップ)までを含む平均値。「板前の給料が低い」といわれるのは、修行中の厳しさが理由かもしれません。
板前の仕事はレベルによって持ち場が変わっていきます。「追い回し」と呼ばれる雑用係からのスタートが一般的ですが、この時期は特に給料が低く、手取りで14万円前後ということもよくあるそうです。
また、板前は早朝から市場へ買い出しに出て、深夜の店じまいまで働きっぱなしということが少なくありません。
徐々に給料が上がっていったり、職場によっては一般的なサラリーマンと同程度の給料が出たりすることもありますが、仕事のハードさを考えると「割に合わない」と感じやすいのではないでしょうか。
参考:
日本料理人(板前)の平均年収について/職業情報提供サイト jobtag
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板前が給料を上げる方法3選
厳しい職人の世界である板前ですが、努力を重ねたり、働き方を見直したりすることで給料を上げられる可能性があります。具体的な方法の例を見ていきましょう。
板前修業を続ける
前述の通り、板前はレベルによって持ち場を移り、上に行くほど給料が高くなることが一般的。昇格の段階は以下の通りです。
- ・清掃や仕込みなどの雑用を担当する「追い回し」
- ・盛りつけを担当する「先付け・八寸場」
- ・焼き魚や天ぷらなどを担当する「焼き場・揚げ場」
- ・煮物や吸い物などを担当する「蒸し場・煮方」
- ・刺身を切る「板場」
「板場」までたどり着けば、ようやく「一人前の板前」として認められます。長く厳しい道のりですが、板前修業を続けていれば収入アップの望みはあるでしょう。
職場と交渉する
職場によっては持ち場が上がっても給料が増えなかったり、増えてもわずかだったりすることもあるでしょう。「自分の実力に見合わないほど低い給料」と感じるのなら、職場と交渉する余地があるかもしれません。
ただし交渉には材料が必要です。自分のレベルと職場で求められるレベルをしっかり認識し、作戦を立てて挑みましょう。
転職を検討する
修行を続けたり、職場と交渉したりしてもらちが明かない場合は転職を検討しましょう。
たとえばホテル・旅館の板前として働くのであれば、運営する企業の社員という立場になるので、給与水準や評価制度が整っている可能性があります。経験や能力に見合った給料をもらいやすくなるでしょう。
また、板場まで行った人なら、より良い条件で働ける職場があるかもしれません。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
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「厳しい上に給料が低い!」といわれる板前の世界でも、努力や工夫によって満足できる収入を得られる可能性があります。その方法のひとつは転職です。今回の記事を参考に、前向きな転職を考えてみてくださいね!
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