ホテル業界に転職したいけど年齢が気になる……
ホテルのフロントに転職したいと考えている方の中には、年齢を気にしている方もいるはずです。「年齢が若すぎて経験不足なのでは?」「年齢が高すぎて必要とされないのでは?」など、それぞれの年齢によって悩みは異なるでしょう。
転職の年齢が気になる理由
訪れたホテルのサービスに感動したり、人と関わる仕事に興味を持ったりしたことをきっかけに、異業界・異業種からホテルへ業界やフロントに転職を考えることもあるでしょう。
未経験の業界に転職する際、気になるのは年齢ではないでしょうか。「35歳以上になると転職が厳しくなる」という話を見聞きしたことで、転職をためらうこともあるかもしれません。
20代はポテンシャル採用のチャンスをつかむことができたり、30代は経験やスキルがあることでキャリアアップがしやすかったり、年齢によって転職の特徴は変化します。
年齢が若い場合は経験やスキルが不足していることがありますし、年齢が高い場合は育成期間が短いことがネックになる場合があります。
そのような特徴があるからこそ、転職において年齢が壁になることがあるのです。
フロント業務は何歳まで?
ホテルのフロントへの転職では、年齢はどの程度影響するのでしょうか。
フロント業務を担当しているスタッフの年齢層は、20代~30代が多い印象です。ホテルに就職して初めて配属されるのがフロントである場合も少なくないため、一般的に若い人材が活躍しています。
中には、フロント一筋のベテランが在籍しているホテルもあります。ホテルと共に年齢を重ね、まさにホテルの顔として存在することも。スタッフやお客様からの信頼も厚く、あの人に聞けば間違いないという安心感は、若いスタッフから感じ取ることはできませんよね。
採用に年齢が関係するのは、そのホテルのコンセプトにもよりそうです。若い宿泊客や家族連れが多いホテルではスピード感のある対応が求められるため、若い人材を積極的に採用することがありますが、客層が高い落ち着きのあるホテルでは年齢を重ねた人材が好まれることがあります。
年齢だけが基準になることはないため、年齢を気にして転職をためらうのはもったいないかもしれませんね。
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宿泊業界での職務経験はありますか?
ホテル業界の転職に年齢や性別は影響する?
まずは、ホテル業界の転職事情について理解を深めていきましょう。
需要の高い業界
旅行客の増加によって需要が高まっていることなどを背景に、ホテルは人材不足が課題になることが多く、常に求人数が多い業界です。特に外国人宿泊客の増加が著しく、その対応のためにフロントスタッフを募集しているホテルは非常に多いです。
業界・職種の経験者が優遇されることは確かにはありますが、求人を見ると、語学スキルを持った人材やITに強い人材など、さまざまな経験やスキルが求められています。
採用強化・スタッフ育成などを粛々と進めるホテルは多く、未経験であってもキャリアアップを目指すことが十分可能です。
男女ともに活躍の場がある
ホテルでは、さまざまな職種のスタッフが働いています。
ホテルマンというと、男性をイメージする方も多いかもしれませんが、特にフロントスタッフは多くの女性が活躍している職種です。
体力的な負担があったり、保安要員としての役割が求められたりする夜勤は男性が担うことが多いですが、業務内容に大きな違いはありません。
近年では、女性の活躍推進に積極的に取り組むホテルも増えてきました。実際に、女性支配人がいるホテルや女性スタッフの意見を参考にしたサービスを取り入れるホテルは少なくありません。今後ますます女性の活躍の場が広がることはありそうです。
採用は人柄重視が多数
ホテル業界では、前職の経験よりも人柄を重視する傾向が強くあります。転職のハードルは比較的低いといえるでしょう。穏やかな口調であったり物腰の柔らかさを感じたりする人であれば、安心してお客様の前に立ってもらうことができます。
そのため、採用担当者は応募者の人柄に注目しています。また、ホテルフロントの仕事では社会人経験を通して培ってきた「人間力」がいかされる場面が少なくありません。業界・職種は未経験であっても、年齢を重ねたことで得た知識や知見が評価されることもあります。
サービス業界で管理者などを経験していれば、年齢に対する制限も厳しくはない傾向にあります。人柄の良さが伝われば、一般的に転職のハードルが上がると言われる35歳以上でもチャンスがあるでしょう。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
ホテル業界の転職は年齢がマイナスになるとは限らない
転職の際、多くの方は年齢を気にしますよね。しかし、ホテル業界は年齢によって自分の働き方を合わせることも可能なほど、多くの職種があります。ホテル業界の年齢別の働き方を見ていきましょう。
20代から30代前半は活躍の場が広い
20代から30代前半にホテル業界へと転職した場合、キャリアプランをゼロから築くことが可能です。
ホテルには職種が多くあることから、さまざまなキャリアプランを描くことができるでしょう。フロントスタッフや客室清掃からキャリアをスタートさせ、徐々にスキルをあげながら自身の長所や強みがいかせる職種を見つけることもできます。
フロントスタッフとして入職した従業員が、年齢を重ねて別の職種で活躍するというケースは珍しいことではありません。20代から30代はまだ若さがあり、柔軟性を持ち合わせています。フロントは比較的若いスタッフが多い職種ですので、未経験での転職でも馴染みやすいでしょう。
40代・50代でもホテル業界に転職することは可能
40代以上の転職でも活躍の場があるのが、ホテル業界です。特に、今まで接客業や販売業で管理職の経験があれば、未経験でもマネージャークラスで採用される可能性はあります。
ホテルのフロントでは、複数のスタッフが協力しながら業務を進めることが少なくありません。円滑に業務を進めるために、当日の責任者として年齢の高いスタッフが配置されることがあります。
また、ある程度年齢を重ねたスタッフの方が、お客様に安心感を与えることがあります。年齢が武器になることもあるのです。未経験とはいえ、過去の社会人経験で培ったスキルの中には、ホテル業界やフロントで活用できるものが必ずあるはずです。
効果的にアピールできれば、40代以上でも採用されるチャンスは十分あると言えるでしょう。
キャリアとスキルで評価される
ホテル業界に転職する場合、年齢はひとつの要素でしかありません。
20代から30代前半であれば、さまざまな職種を経験しながらホテルマンとしてのキャリアを築くことができますし、ホテルに関連するキャリアやスキルがあれば40代から50代でも評価される可能性は十分あります。
しかし、これまで関連する業界で働いた経験がなく、スキルもまったくいかせない場合は、待遇を上げることは難しいかもしれません。また、身体を動かし続ける業務は年代的にきつい場合があります。
長く働ける職種やいかせるスキルを考慮して、転職先のホテルを探してくださいね!
年齢・経験を問わないホテルフロントの求人情報
ホテル業界は未経験者を歓迎する傾向が強く、年齢に関わらずチャレンジしやすい業界です。年齢・経験不問のフロントの求人はどのような応募条件があるのでしょうか。おもてなしHRに掲載中の求人情報をいくつか紹介します(2024年4月時点の情報)。
大阪のホテル
大阪府の中心部に立地する大型シティホテルでは、日常会話以上の語学スキルを持っていれば職種・業界未経験でも応募可能なフロントの求人があります。年齢は問いません。
国内外から多くの宿泊客が訪れる、上質なサービスに定評のあるホテルで、特に外国人利用客が多いことから語学スキルのある人材を求めています。
雇用形態は正社員で、給与は月給20万円~28万円。人材育成に力を入れているため、未経験でも確実に成長できる環境です。育児時短制度や家族手当など、子育て世代に嬉しい制度が充実しています。
国内外で26の独創的な宿泊施設を運営していることから、働きながら自身にあった施設を選択することも可能なようです。
京都のホテル
京都にある2024年3月開業のホテルでは、オープニングスタッフとしてフロントを募集しています。
雇用形態は正社員で、給与は月給20万円~40万円。週休2日制、残業月平均10hでプライベートの時間が確保しやすく、適正人員より1名多い人員配置で従業員の負担を軽減するなど、働きやすい環境づくりに力を入れているホテルです。
職種・業界未経験者でも応募可能で、幅広い業界・業種からの採用実績があり、学歴や年齢も不問です。「資格取得支援制度」や「自己啓発支援制度」など、従業員の自己成長を後押しする制度が充実しているため、キャリアアップを目指して転職したいという方には魅力的な環境でしょう。
以下の記事では、ホテル業界に強い転職エージェントについて解説しています。併せてご一読ください。
ホテルフロントへの転職に年齢や男性か女性かは関係ない!
ホテル業界は、離職者が多い業界として知られています。その一方で転職者も多いため、入職のハードルは低い業界といえるでしょう。ハードルが低いとはいえ、ホテルが求める人材像に合っているかどうかは重要です。
年齢についても、伸びしろのある若手が欲しいのか、社会人経験がある30代が欲しいのかなど、求人の背景を知ることは困難です。そういった場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。
年齢制限のない求人や経験がなくても応募可能な求人など、条件に合った求人を紹介してもらえます。ホテルのフロントに興味はあるけど、年齢に対する不安があって踏み出せないという方は、ぜひおもてなしHRにご相談ください。