飲食店の「ごゆっくり」には、どんな意味が込められている?
来店したお客様にお料理を提供し終えた際に伝えることが多い「ごゆっくり」。
ちなみに、この「ごゆっくり」にはどんな意味があるのかご存じですか?
この言葉には、お客様に対して「ゆっくりお食事を楽しんでいただきたい」「急ぐ必要はありませんよ」という思いが込められています。
お客様の中には、飲食店の状況によって以下のようなことを考える方がいるので、「ごゆっくり」という言葉で安心感を与えることができるのですね。
- 比較的空いている時間でも、長々と居座ったら迷惑だろうか
- お店が慌ただしいから、早く食べるべきだろうか
ただ、この言葉をお客様に伝えるときは、いくつか注意点があります。
次の項目より詳しく解説するので、「ごゆっくり」という言葉を通してお客様に快適空間をご提供していきましょう。
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飲食店の接客用語:「ごゆっくり」と伝える前後の注意点
ここでは、飲食店の接客用語である「ごゆっくり」を伝えるときの注意点を3つ紹介します。
お料理を提供し終えたタイミングで伝える
まず、伝えるタイミングは、ご注文を受けた料理をすべて提供し終えてから伝えましょう。
「ごゆっくり」という言葉は、相手を敬う気持ちを表現するために用いられます。
だからといって、大人数で来店されたお客様一人ひとりに伝えたり、一品一品ご提供するたびに言ったりするべきではありません。
伝票上で最後の料理を確認したうえで、気持ちを込めながら伝えるようにしてくださいね。
食器はお食事を食べ終えたら下げる
お客様に「ごゆっくり」とお伝えした後、食べ終えた食器があったら下げていいものか迷う方もいるのではないでしょうか?
また、お客様の中にも「食器を下げられた=早く帰ってほしい」と遠回しに言われている気分になるそうです。
ただ飲食店では、お客様の目の前に長時間汚れた食器をそのままにしておくこと自体、失礼なことだと言われています。
そのため、食器が空いているのを確認したら、すぐに下げるようにしてくださいね。
混雑時は前もって「お席は〇時間まででお願いいたします」と伝える
「ごゆっくり」という表現は、お客様に安心感や満足感を与える、言わば魔法のような言葉です。
特に飲食店では、積極的に使っていきたい言い回しですね。
ただ、飲食店は立地や時間帯によって混雑するタイミングはあるものです。
そんなときは、お客様が来店され、お席までご案内した際に「お席は〇時間まででお願いいたします」と一言伝えましょう。
そうすれば、「ごゆっくり=長時間いてもいい」という意味にはならないそうです。
このように、「ごゆっくり」という言葉を伝える際は、状況をしっかり見極めることが大事でしょう。
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飲食店の接客用語:「ごゆっくり」以外にマスターしたいこと
飲食店で働くうえで、接客用語「ごゆっくり」以外にも身につけておきたいことがあります。
ここでは2つ紹介するので、チェックしてみてくださいね。
基本的な接客用語
まず、飲食店で接客する際に必要な接客用語をマスターしましょう。
飲食店で必ずと言っていいほど使われる、基本的な接客用語を以下にまとめてみました。
- いらっしゃいませ
- かしこまりました
- 少々お待ちください
- お待たせいたしました
- 恐れ入ります
- 申し訳ございません
- ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております
お客様をお迎えするとき、オーダーを受けるとき、謝罪するときなど、さまざまな場面で活用できる表現なのでしっかり覚えておきましょう。
尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分け
基本的な接客用語を覚えたら、尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けを意識しましょう。
日本語には、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つがあります。
この3つの違いや使用するルールを把握するだけで、正しい言葉遣いに近づけるでしょう。
以下に、尊敬語・謙譲語・丁寧語の特徴を挙げてみました。
・主語にくる相手を敬うとき・目上の人を立てたいときに使う
・「お客様がいらっしゃる」「お客様がおっしゃる」など
・自分をへりくだらせ、相手への敬意を表すときに使う
・「申し上げます」「拝見します」「今からそちらへ伺います」など
・尊敬語と謙譲語と同様、敬語の1つ。同僚や先輩など、比較的誰に対しても使える
・「見ます」「了解です」「お料理」「ご馳走」など
飲食店の接客用語でワンランク上のおもてなしをしよう
飲食店の接客用語のひとつである「ごゆっくり」は、お客様へのおもてなしを意味する言葉なので、積極的に使いたい表現です。
「ごゆっくり」以外にも、基本的な接客用語や尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けもマスターすることで、自分の新たな強みを身につけることができるでしょう。
飲食店で磨いた接客用語をいかして、ワンランク上のおもてなしを目指したい方は、他業界へチャレンジすることもできます。
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