マルチタスクとは?
マルチタスクとは、複数の作業を短時間で切り替えながらおこなうことです。
例えば、ホテル・旅館のフロントスタッフはチェックイン対応中に、
- ・予約の確認
- ・館内の案内用意
- ・館内着やアメニティの用意
- ・部屋鍵の用意
- ・他のゲストの状況確認
をおこないますよね。
上記業務の優先順位を頭の中で素早く組み立て、ほぼ同時に取りかかることを「マルチタスク作業をしている」といいます。
つまり、2つ以上の作業をほぼ同時並行で処理するということです。
短時間作業のスイッチを繰り返しおこなうため、マルチタスク作業をするには集中力や素早く気持ちを切り替える力が必要といわれています。
接客業や販売業を担っている方は、この作業を無意識におこなっていることが多いかもしれません。
複数の仕事を停滞させずに進められる利点がありますが、マルチタスクを常に続けていると脳に大きな負荷がかかってしまうといわれています。
ダメージがかかりすぎるとストレスとなって蓄積されてしまうため、無理をしないことが大切です。
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マルチタスクとシングルタスクの違い
マルチタスクは2つ以上のタスクを同時並行でおこないます。
それに対し、シングルタスクは1つの業務に集中し、業務が完了してから次のタスクに取りかかるという手法です。
作業を同時並行するマルチタスクとは違い、1つの作業を集中しておこなうため、他のタスクを気にすることなく取り組めます。
仕事例を挙げると、ITエンジニアやWebデザイナー・ライター、経理などはシングルタスク作業が多いといわれる職業です。
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マルチタスクの仕事に向いている人とは?
- ・切り替えが早い
- ・1つの仕事を続けていると飽きてしまう
という方は、マルチタスク作業の多い仕事が向いているかもしれません。
マルチタスク作業が多い仕事例としては、宿泊業界や飲食業界など接客・販売メインの業界が挙げられます。さらに、これらの業界ではマルチタスク作業が得意な方を重宝する傾向もあるようです。
しかし、「マルチタスク作業が苦手だから……」とこれらの業界を諦めるのは早すぎるかもしれません。
人によって向き不向きはさまざまですので、自分に合った働き方で仕事に臨むことが大切です。
マルチタスクの作業が苦手な人の特徴
マルチタスクの作業が苦手な理由として、完璧主義だったり注意力が散漫になりやすかったりといった特徴があるようです。
ここでは、マルチタスクの作業が苦手な方の特徴を3つ紹介します。
(1)完璧主義
何事にも完璧を求め綿密に仕事をおこなう方の多くは、タスクを中途半端にしておくのは落ち着かないという感覚があるようです。
こだわりがあり、「納得して仕事を終わらせるまで他の業務に移りたくない」と思うと、臨機応変に対応することが難しくなります。
もちろん、ひとつのミスで大きな損害を出す恐れがある場面では、慎重に取り組まなければいけません。
しかし、常に完璧を求めすぎると仕事が滞るリスクもあるため、時には肩の力を抜くことも大切です。
(2)気が散りやすい
「複数の物事を同時に考えられない」「他のタスクのことを考えると集中できない」という方も多いのではないでしょうか?
マルチタスク手法は短時間で仕事を切り替えるため、気持ちと集中力のスイッチを素早くおこなわなければいけません。
切り替えが苦手で他の業務のことを気にすると集中力が散漫してしまう方は、マルチタスクのやり方をしようとすると、うまく手をつけられなくなるようです。
(3)タスク管理が苦手
タスク管理が苦手な方は、常に新しいタスクを優先したり、業務量が多く何から手をつけたらいいか分からなくなったりします。
「何を優先して取り組まなければいけないのか」がうまく判断できないと、マルチタスクのやり方で取り組んでも効率よく仕事をこなせません。
時間が限られているなかで作業効率が悪くなってしまうと、終わらせなければいけない仕事が終わらないという状況を招くことも。
そのような状況に陥らないためにも、まずはタスク管理を意識して取り組んでみてくださいね。
マルチタスクの作業ができるようになるコツとは?
マルチタスクの作業が苦手という方は、マルチタスクをシングルタスク化してしまいましょう。
「シングルタスク化する」というのは、複数の積み上げられたタスクを細分化し1つの業務として捉えるように意識することです。
例えば、ホテルフロントスタッフのチェックイン業務を「チェックイン対応をする」という1つのタスクから、
- 1.予約の確認をする
- 2.館内の案内を用意する
- 3.館内着やアメニティを用意する
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というように「予約確認」「案内用意」を1つのタスクとして捉えてしまうのです。
1つのタスクとして組み立てていけば、作業の終わりも見えやすくなり結果的にマルチタスクの苦手意識を薄められるかもしれません。
このとき、「マルチタスク作業が苦手だから絶対克服しよう!」と無理に考えると、かえってストレスとなり、どこかで辛くなってしまいます。
キャパシティオーバーする前に、できるだけ業務を詰め込まないようにしたり、誰かを頼ってみたりして業務量を調整することも大切ですよ。
マルチタスクの作業は集中力がカギとなる
マルチタスクは、気持ちの切り替えや集中力がカギとなる手法です。
接客業や販売業などでは、このスキルをいかせる場面が多く、マルチタスクが得意な方には向いている仕事かもしれません。
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