仕事量が多いのに残業できないのはなぜ?
勤務時間内に終えることが難しい仕事量を、与えられている人も少なくないでしょう。
明日のことも考え、残業をして少しでもタスクを減らしたいけど、上司が許可してくれないことも。その背景には、何があるのでしょうか?
厚生労働省は、働き方改革の一環として「時間外労働の上限規制」を罰則付きの法律として設けました。(大企業は2019年4月・中小企業は2022年4月から導入)
時間外労働の上限は、原則として月45時間まで・年360時間と定めています。
これまでは、残業時間の制限を設けていませんでしたが、この上限規制によってほとんどの会社は社員が残業することを簡単に容認できなくなりました。
その他にも、人件費のコントロールや部下の健康管理の徹底などもあるようですね。
もちろん、それ以外にも家庭の事情など社員側の都合で時間外労働できないケースもあります。
しかし、仕事量が多いうえ残業ができないことにストレスを感じている方も多いはず。
大事なことは、仕事量が多くなってしまう根本的な原因を知り、状況を変えることです。
次の項目から詳しくご説明いたします。
参考:厚⽣労働省・都道府県労働局・労働基準監督署/時間外労働の上限規制 わかりやすい解説
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仕事量が多くなってしまう原因とは?
仕事量が多い原因は、さまざまな要因があると考えられます。
ここでは主に4つ解説するので、参考にしてくださいね。
業務量の配分が適切でない
業務量の多くが特定の人に集中してしまうと、定時内に仕事を終えることが難しいです。
「この仕事なら○○さんに任せれば安心できる」など、信頼関係がしっかりしているほど業務量の配分が狂ってしまい、結果いつも同じ人ばかりに業務量が集中することに。
また、頼まれる側の中には依頼を断ったり、誰かに手伝ってもらったりすることが苦手な方もいるため、気付いたときにはキャパオーバーになることもあるでしょう。
同じ人だけにタスクを回すのではなく、仕事量は均等にすることが重要ですね。
十分な人員を配置できていない
定時内で終えられる業務量でなければ、明らかに十分な人員ではないと言えます。
そのため、会社側は必要な人員を補充するなど対策を講じなければなりません。
ホテルの仕事を例にすると、フロントスタッフの人員が不足していると、チェックイン・チェックアウトの対応でお客様をお待たせしてしまいます。
さらに、社員は残業ができない環境で多くの仕事量をこなさなければならないため、焦りなどを感じてお客様にきちんとしたおもてなしができないことも考えられます。
こうした状況に陥らないよう、早急に人材不足を解消し、人員配置の見直しを図る必要があるでしょう。
仕事に慣れていない
入社したばかりの方は仕事に慣れていないため、1つのタスクを終えるまで時間がかかります。
そのうえ、人員が不足している部署に配属されたら、指導する時間も限られるため質問しづらいこともあるでしょう。
しかし、不明点を解決しながら仕事を覚える努力をしないと、残業ができない環境で仕事量は増えるばかりになることも。
仕事に慣れていない方は、少しずつ、そして的確に仕事を覚えられるよう尽力する必要があるでしょう。
突発的な業務が多くて優先順位が崩れてしまう
優先順位を決めて仕事に取り組もうとするも、急な会議や上司からの依頼などがあると予定が狂ってしまいます。
その結果、本来進める予定だったタスクが後回しとなり、定時内に手をつけることができなくなるケースも。
確かに、仕事をしている以上突発的な依頼は発生しやすいもの。
しかし、仕事量が多い中で優先度の高いタスクを決めていたのに、順序が崩れると強いストレスを感じるそうです。
突発的な依頼が入っても、臨機応変に対応する必要があるでしょう。
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仕事量が多いのに残業できない状況を変える方法
残業ができない環境で、仕事量の多い状況を変える方法があります。
すぐに始められる改善策なので、今後に活かしてくださいね。
上司に相談する
まずは、直属の上司に仕事量が多い環境を相談しましょう。
会社の上司というのは、部下を管理する義務と責任があります。
今の状況を理解しているかどうかは計り知れないため、相談する際は書面などにまとめて話すと説得力が増しますよ。
相談した内容を元に、人員を増やすなど改善に向けて行動してくれれば、仕事量が減り残業できない環境にも適応できるでしょう。
また、ほとんどの会議はメールのやり取りで完結するものが多いそうです。
仕事量が多い状況とあわせて、会議の方法も検討してもらいましょう。
周囲の人に手伝ってもらう
上司に相談したり、人員募集を図っていたりしてもすぐに改善するとは限りません。
そのため、その間は同僚など周囲の人に仕事を手伝ってもらうのも一つの方法。
しかし、これは「やむを得ない場合のみ」と覚えておきましょう。
なぜなら、いつも手伝いをお願いしていると、同僚の中には不満感を抱く人もいないとは言い切れないからです。
また、周囲からは「仕事ができない人」と見なされる危険性も。
まずは、自分できちんとスケジュール管理を徹底したうえで、他の業務に手が回らなくなったら相談してくださいね。
時間の有効活用を意識する
時間外労働ができない状況なら、定時内で自分の生産性が上がる時間帯を設定して業務に集中しましょう。
たとえば、仕事が始まったばかりの午前中が一番仕事に集中できる方なら、昨日残してしまったタスク処理に充てることができるでしょう。
もし、その時間帯に突発的な依頼が入っても、期日を確認しておけば安心ですね。
上記のように、時間の有効活用を意識することで効率的に業務を進めることができるでしょう。
状況が変わらなければ転職を検討する
上司に相談し、さまざまな対策を実行してもすぐには解決しないこともあるでしょう。
一向に状況が変わらなければ、転職を検討するのも一つの手段!
ただ、仕事量が多いうえ残業できない中で転職活動をしても、常に仕事のことが頭から離れないでしょう。そんなときは、転職エージェントを利用して転職活動の負担を減らすといいですよ。
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仕事量が多いのに残業できない環境を変えていこう!
仕事量が多いのに残業できない原因は、働き方改革の一環や社員の事情などがあります。
定時内で仕事が終わらない状況を変えるためには、十分な人員を補充したり、時間の有効活用を意識したりなど、できることはたくさんありますよ。
しかし、仕事量が減る兆しもなく、なおかつ業務量が増したと感じたら転職活動を始めるサインです。
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