フードロスをなくすために!ホテルを例に対策や取り組みを解説

食べ残しや売れ残りなどにより食品を捨ててしまうフードロス。近年、大きな問題として注目され、フードロスの対策に取り組む企業や自治体などが増え始めています。この記事ではホテルを例に挙げ、フードロスの解決策や取り組みを考えていきます。すぐに始められる対策も併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

フードロス解決策の必要性

フードロス

iStock.com/Aamulya

まだ食べられるものを捨ててしまう「フードロス」は、食料のムダにつながるだけでなく、環境汚染や食糧難、経済的損失など世界全体に悪影響を及ぼす恐れがあると言われています。

フードロスは、2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)においても、世界全体で解決すべき問題の1つとして取り上げられています。

世界には、飢えや栄養不良に苦しむ人が7億人以上いると言われ、そのうち5歳未満の発育阻害は約1.5億人にものぼる深刻な状態です。

一方、国際連合食糧農業機関(FAO)によると、世界の食料廃棄量は年間約13億トンで、人の消費のために生産された食料のおよそ3分の1にあたります。

こうした食の不均衡に向き合い、持続可能な社会を実現するため、世界共通の課題としてフードロスの解決策を考えていかなければならないのです。

参考:消費庁「食品ロス削減関係参考資料(令和4年6月14日版)」

次の項目から、ホテルを例にフードロスの現状や対策についてご紹介していきます。

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ホテルにおけるフードロス

ホテルビュッフェ

iStock.com/MilanEXPO

多くのホテルでは、朝食やランチにバイキング形式を採用している場合があります。

ホテルでバイキング形式を取り入れるメリットとして、料理の原価を安く抑えられる、人件費をカットできる、回転率が高く利益を出しやすいなどがあります。

また、お客様が食べたいものを自分で取る形式なのでオーダーミスも起こりません。時間のムダを省くことができ、お客様とスタッフ双方にとってストレスが少ないのです。

バイキング形式の食事では、多種多様の料理が大量に用意され、料理が少なくなるとすぐに追加されるのが一般的です。そこには、人気メニューであったりお客様が困らないようにしたりなど、さまざまな理由があります。

たくさんの料理を一度に楽しむことができるバイキング形式の食事ですが、用意する種類や量が多い分、残ってしまう量も多くなることがあります。

その場合、残った料理はすべて処分されてしまいます。バイキングはお客様やホテルにとってメリットがある一方で、フードロスの観点からみるとデメリットともいえるのです。

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ホテルにおけるフードロスへの取り組み

バイキング

iStock.com/ljubaphoto

ホテルでは、予約人数や毎日の喫食予測など、あらゆる面からバイキングのメニューや作る量を考えています。しかし、どんなに予測をしてもフードロスをゼロにすることは難しいもの。

ここでは、フードロスを減らすためにホテルが行っている取り組みをいくつかご紹介します。

食材の工夫

バイキング料理のメリットは、提供するメニューを毎日替えられることです。そのため、賞味期限の近い食材や余った食材を有効に活用し、食材のロスを減らすことができます。

また、食材自体に問題はないものの、見栄えや不揃いなどの理由で捨てられる予定だったフードロス食材を用いているホテルもあります。

陳列の工夫

少しでも料理が余るのを防ぐため、料理の陳列を工夫しているホテルもあるようです。

バイキングは通常、食事時間が設定されています。そのため、バイキング後半で大皿料理を小鉢などに移し替え、陳列する量を減らしつつも見栄えをキープできるよう工夫しています。

残り物の工夫

どんなに工夫を凝らしても料理が余ってしまうことはあります。そうしたフードロスの解決策として、持ち帰りの容器を用意したり、フードシェアリングサービスを導入したりするホテルもあります。

また、残ったバイキング料理をスタッフのまかない用としてアレンジすることもあるようです。丹精込めて作った料理を捨てるのは、ホテル側にとっても心が痛いもの。

余った料理をただ捨てるのではなく、新しい食べ方によみがえらせる取り組みが行われているのです。

今日からできる!フードロス対策のアイデア

買い物リスト

iStock.com/SolStock

ホテルのフードロスについてご紹介してきましたが、フードロスは決して特別なものではなく、私たちの生活に直結する身近な問題です。

フードロスを減らすために、すぐに実践できる対策をご紹介します。

  • 買い物前に冷蔵庫やストック食材を確認する
  • 買い物先でセールをしていても買いすぎない
  • 並んでいる商品は手前にあるものを購入する
  • 料理を作るときは食べ切れる量だけ調理する
  • 食材の処理で食べられる部分をムダにしない
  • 残った食べ物は保存やアレンジで工夫をする
  • 外食時や出前は食べ切れる量だけを注文する
  • フードロスの削減に取り組む店舗を利用する

私たちが心がけるべきフードロス対策は「買いすぎない」「作りすぎない」「注文しすぎない」ことが基本です。

小さな心がけが大きなフードロスの削減につながります。まずは生活の中でできることから始めてみましょう!

できることから始めてフードロス対策につなげよう!

バイキング料理

iStock.com/triocean

色とりどりの料理が並ぶホテルのバイキング。朝食やランチを楽しみにホテルを訪れる人も少なくないでしょう。

一方で、バイキング料理はフードロスにつながるとも言われますが、フードロスの削減に積極的に取り組むホテルはたくさんあります。

フードロス対策に興味がある方、ホテルの一員としてフードロス削減に取り組みたいなどの方は、当サイト「おもてなしHR」にご相談してみませんか?

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