東山温泉とは
会津の奥座敷とも呼ばれる東山温泉。ここでは、東山温泉の概要や歴史についてご紹介します。
東山温泉の概要とアクセス
東山温泉は福島県の西部、会津若松市に位置する温泉地です。周囲を越後山脈や奥羽山脈などに囲まれ、豊かな自然に恵まれています。山形県にあるかみのやま温泉、湯野浜温泉と並び、奥羽三楽郷の一つに数えられる温泉です。最寄り駅は磐越西線・只見線の会津若松駅で、駅から東山温泉までは車で10分ほどの距離になります。
東山温泉の歴史と現状
東山温泉は、開湯から1300年の歴史を待つ温泉地で、8世紀後半、名僧が三本足の烏に導かれて発見したという言い伝えがあります。江戸時代には会津藩の湯治場としてにぎわい、会津若松の奥座敷として発展していきました。有名な会津民謡に登場する人物ゆかりの温泉地とも言われています。
2018年の会津若松市における観光入込客数は306万4000人で対前年比103.1%、外国人宿泊者数は1万8115人※1で対前年比154.1%と、いずれも増加傾向にあります。国別では、台湾やタイに次いで、中国や香港、アメリカ、オーストラリアなどからも増加傾向となっています。
※1 東山・芦ノ牧温泉の宿泊者合計に市内旅館・ホテルの宿泊者数を加えた数
参照:2018年会津若松市観光客入込みの概況について/会津若松市役所観光課
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東山温泉の泉質と観光資源について
クセがなく、美肌や疲労回復にもよいと評判の東山温泉。ここでは、東山温泉の泉質や観光、グルメについてご紹介します。
東山温泉の湯量と泉質
東山温泉の泉質は硫酸塩泉(カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉)で、さらさらとした湯触りが特徴です。毎分約1500リットルもの湯量を誇り、源泉温度は50℃~60℃。効能はリウマチ性疾患や運動器障害、慢性皮膚疾患、慢性婦人科疾患、更年期障害、動脈硬化症、高血圧症、痛風、高尿酸血症など、さまざまな症状によいとされています。
東山温泉の観光とグルメ
東山温泉のある会津若松市は、城下町として栄えたことから名所旧跡も多く、歴史、文化、伝統が薫る街です。630年ほど前に築城された城は、2011年に赤瓦へのふき替えが完了し、幕末当時の姿がよみがえりました。ほかにも、武家屋敷や蔵、風情ある庭園など、街のあちこちに昔ながらの情緒が漂います。
伝統工芸品においては、約400年前からの技が大切に守り継がれており、素朴で美しい地縞が特徴の会津木綿、国の伝統的工芸品に指定されている会津漆器などがあります。会津漆器は近年、次世代に向けておしゃれでモダンなデザインも生み出されています。
また、米どころ・水どころとしても知られていますが、会津若松市は造り酒屋が多く、全国新酒鑑評会において多くの賞を受賞しています。郷土料理としては、こづゆ(会津藩の武家料理として伝わる干物を素材とした具だくさんの汁物)やニシンの山椒漬け、わっぱ飯。B級グルメでは、ソースカツ丼やカレー焼きそばなど、会津ならではの食文化が楽しめます。
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東山温泉にあるホテルや旅館での働き方と暮らし
東山温泉の旅館やホテルで働く
東山温泉には17軒ほどの温泉宿があり、客室数は7室ほどの小さな宿から、ブライダルやエステサロンを備えた全160室の規模の大きな宿、国の登録有形文化財に指定されている老舗旅館など、宿泊客のニーズに応じ個性豊かな宿が建ち並んでいます。正社員の募集を行っている宿もあり、職種は調理やレストランスタッフ、客室係、企画、マーケティングなど、多岐にわたります。スタッフ一人ひとりの個性を尊重し、自然体で表現してほしいというユニークな企業もあります。研修制度の充実、自己啓発支援やメンター制度、キャリアコンサルティング制度など、スタッフ一人ひとりにしっかりと向き合う体制が整っているようです。モチベーションを高く持ちながら、個性を発揮し安心して長く働けることでしょう。
東山温泉の暮らし
東山温泉のある会津若松市は、福島県の西部、会津盆地の東南にあります。市の総人口は、約12万人で、豊かな自然と共に都市機能が充実していることも魅力です。盆地という地形から、夏は蒸し暑いものの山間部は涼しいのが特徴です。冬には降雪があり、ウィンタースポーツや冬ならではのイベントを満喫できるでしょう。
ほどよい田舎で自然体でいられる街
東山温泉は、車で10分ほどの距離に市街地があることから、豊かな自然と都市機能の利便性が調和した暮らしやすい街です。実際に移住した人からは、「会津の人は人柄がよく、すぐに親しくなれる。肩肘張らずに自然体でいるといい。」という声がありました。近所の方が採れたて野菜をお裾分けしてくれることも日常の光景で、人の温かみを身近に感じられるよさがあるそうです。実際に移住することで、改めて会津の人柄の魅力に気づかされることでしょう。