勤務中の「中抜け」はどう扱われる?
中抜け勤務は宿泊業界だけでなく、飲食業界や医療業界でもよく採用されている勤務形態です。
たとえば、宿泊業界では以下のような中抜けシフトがあります。
- ・7時:出勤。朝食の用意やお見送り・チェックアウト
- ・11時~15時:中抜け休憩
- ・15時~:再び出勤。夕食の準備やお出迎え・チェックイン
- ・21時:退勤
主に、朝と夜の忙しい時間帯が勤務時間となっており、その間の時間が「中抜け」という休憩時間となっているようです。
しかし、中抜け勤務は会社都合だけが影響するわけではありません。子どもの学校のイベントや面談など、プライベートが理由で中抜け勤務が必要になることもあるのです。
基本的には、中抜けする時間は半休ではなく、休憩時間として扱います。中抜けしている時間も会社が労働者を拘束しているという認識なので、「何時から何時まで休憩したのか」をしっかりと管理する必要があります。
より効率的に勤務管理できるよう、工夫していくことが不可欠だということも覚えておきましょう。
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タイムカードで勤怠管理をするメリット&デメリット
タイムカードとは、始業・終業時間などを書き込む紙のことです。日時を計測するタイムレコーダーに差し入れて打刻しますが、タイムカードは中抜け勤務の管理に向いているのでしょうか?
メリットとデメリットを比較したうえで、勤怠管理について考えていきましょう。
メリット
タイムカードを利用するメリットは、何よりもコストが抑えられることでしょう。初期費用がそれほどかからないので、勤怠管理にコストを多く割くことができない中小企業には人気です。
さらに運用も簡単で、特別なスキルを身に付ける必要もありません。タイムカードはタイムレコーダーに差し入れるだけなので、誰にでも不安なく扱えることも魅力のうちです。
デメリット
タイムカードはあくまでも紙の用紙に出勤・退勤の時間を記録するだけのものです。そのため、集計のときには用紙を回収し、タイムカードの情報をもとにエクセルに入力してから給与計算を行う手間が発生します。
集計は人の手が必要になるので、集計時のミスも生じてしまう可能性もあります。また、手入力ができるということは、従業員の残業時間を短くするなど、情報の改ざんも簡単にできてしまいます。
もう一つ例を挙げれば、従業員が故意に不正な打刻を申請するということもできてしまいます。従業員数があまり多くない施設は問題ないかもしれませんが、成長しつつある企業は後々手間になることも考えられます。
中抜け勤務は非常に複雑な勤務形態なので、タイムカードのような抜け道のある勤怠管理は向いていないと言っても良いでしょう。
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中抜け勤務にオススメ管理方法
中抜け勤務をしっかりと管理するには、勤怠管理システムを導入することをおすすめします。
勤怠管理システムとは、ICカードや生体認証システムを使って出退勤を管理する方法です。タイムカードを用いると、その情報を改めてエクセルに入力するという手間が発生してしまいます。
ですが、勤怠管理システムを用いると、勤怠情報が自動的にデータ化されることになります。打刻の情報は自動的にシステム上に登録され、管理者だけでなく従業員も個人の勤務時間を把握できるので管理も分かりやすくなるのです。
勤怠管理システムの多くはタブレット端末やパソコンなど、さまざまなデバイスに対応しているので働き方で選ぶこともできます。
交通系ICカードにも対応しているものもあるので、多くの初期費用をかけずに取り入れられます。勤怠管理システムは自由にカスタマイズできるものも数多くあり、会社独自の勤怠ルールを設定することもできるでしょう。
中抜け勤務の管理にややこしさを感じている方は、タイムカードではなく勤怠管理システムの導入を視野に入れたほうが良いかもしれません。
自社に合った打刻方法を選べば業務も効率化できる!
中抜け勤務を管理するには、「何時に抜けて、戻ってきたのか」をしっかり把握することが重要です。
なかでも中抜け勤務は管理漏れや不正を働きやすくなっているので、いつかはそれらを防止する打刻方法を確立するべきでしょう。自社の勤務形態に合った打刻方法を選べるので、慣れてしまえば業務を効率化することにもつながりますよ。