宿泊業の離職率は高い!
厚生労働省の発表によると、宿泊業は他業界と比べて約10%も高い離職率となっています。その背景には、過酷な労働環境と給与の低さが影響しているのです。
労働環境が良いとは言えないなかで給与にも不満があると、スタッフの働く意欲は低下してしまいますよね。そのため、慢性的な人手不足に陥りやすく、労働環境や待遇の改善は業界全体の課題となっています。
ホテルに憧れを抱いて就職をしたものの、理想と現実のギャップに耐え切れず退職する方も多いるようです。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
ホテル業界の実情とは?
ホテル業界の離職率が高いとされる原因には、一体どのような実情があるのでしょうか。それぞれ詳しく確認していきましょう。
勤務形態が過酷
ホテルは基本的に24時間営業となっているので、ホテルのスタッフはお客様からさまざまな要望があれば、それに応える準備をしなければなりません。
そのため、長時間シフトになってしまうケースがほとんどです。人手が不足している施設だと、少ない従業員で業務を回す必要があるので、残業が発生しやすくなる原因となってしまうのです。
さらに、夜勤も含められたシフト制で働くと、規則的な生活を送ることが難しくなります。不規則な就業体系により、体調を崩しやすくなってしまいます。
休暇が取りづらい
ホテルのスタッフは、一般的な休日である土日・GW・お盆・お正月は休みなく働くことになります。週休1日制の施設も多く、スタッフの休みも多くはありません。
家族や友人と予定を合わせることも難しく、ストレスを発散する機会が少なくなってしまう方もいます。人手不足のホテルの場合、周囲が気になり、有給休暇さえ取りづらいという現状も。
長時間労働のうえに休暇が取りづらいと、疲れやストレスを溜め込みやすく、退職を選んでしまう方も少ないようです。
給与が安い
宿泊業の給与は他業種と比較すると、残念ながらあまり高い水準とは言えません。
他業種だと20~24歳の平均年収が約300万円のところ、ホテル業界の平均年収は242万円となっています。どんなに厳しい勤務形態でも給与さえ高ければモチベーションの維持につながりますが、給与の低さもホテル業界を離れる理由の一つとなっています。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
ホテル業界の高い離職率は転職者の多さも関係している?
辛い労働環境から身体を壊したり、仕事が嫌になるなど、もしくは違う目標を見つけて宿泊業から他業界へ転職する方も多いのは事実です。
しかし、宿泊業は業界内での転職が当たり前となっています。そもそもホテルの仕事が好きで就職する方が多い業界なので、ポジティブな考えで転職をする方も多いのです。
「ある程度の経験を積んだら他のホテルで働いてみたい」「新しい経験を積んでみたい」「自分のスキルをもっと活かしたい」などの理由から、1つのホテルで長く働くのではなく、ホテルからホテルへと渡り合うホテルマンも珍しくありません。
他のホテルへ転職するとポジションを変更することもできるので、給与アップにもつながります。そのため、自ずと転職者も多くなり、離職率も増加していくのです。
業界的に転職者が多いということは、転職に対するハードルも低いということです。自分の可能性にチャレンジし続けたい方にとっては、ぴったりの業界かもしれませんね。
宿泊業の離職率の高さはネガティブな理由だけではない!
ホテル業界の離職率の高さは、過酷な労働環境を逃れるためだけでなく、業界全体の転職に対するハードルの低さも影響しているのです。
転職へのハードルが低い分、業界自体に自分の可能性に挑戦できる環境が用意されているので、あなたが理想とする働き方に近づくチャンスがたくさん眠っているということも言えるでしょう。
たしかにホテル業界は勤務形態が特殊で、休暇も取りづらい傾向にあります。ですが、最近ではスタッフの幸せを第一に考えた施設が急増しています。
たとえば、ホテルに定休日を設けて休暇を取得しやすくしたり、それぞれのホテルで長時間労働を避ける工夫を行っているなど、労働環境なども改善されようとしています。
ですのでホテル業界の実情を知らずに、ただ離職率が高いからといってホテル業界への転職を諦めてしまうのは時期尚早かもしれません。
ホテル業界への転職をご検討している場合は、就職・転職支援サービス「おもてなしHR」をご活用ください。あなたのご希望や、ホテル業界への転職にまつわる不安・疑問点などもお聞かせください。
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