入社してすぐに異動になった!力不足が原因?
入社してすぐに言い渡された「異動」。
働いて間もないときに通達されて、戸惑っている方や会社に不信感を抱いた方もいるかもしれませんね。
異動にはネガティブなイメージを持つ方が多く、一瞬でも「力不足で異動させられたのではないか」と考え、不安になったことがある方もいるのではないでしょうか?
中には、そのようなマイナスの理由で異動させられたケースもあるかもしれません。
しかし、その反面「適正に合った部署に配属するため」だったり「他部署の要望で引き抜きされたため」だったり、きちんと前向きな動機で異動することもあるのです。
異動にはどのような動機があり、どんな気持ちで向き合えばいいのか、理由や対処法についてみていきましょう。
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入社してすぐ異動になる理由
入社してすぐに異動となっても、それは必ずしもマイナスな動機があっておこなわれたとは限りません。
人事がどのような考えをもって異動を決めているのか、いくつか理由を紹介します。
能力を引き出すため
人事が個々の能力を見極め、より適していると考えた部署へ異動させることもあるようです。
力がうまく発揮されない、成長が見込めないという部署にずっと所属していても、生産性は上がらず将来性も見えにくくなります。
これは、企業にとっても社員にとっても望ましいことではないでしょう。
最悪、社員の意欲が失せることで退職につながる恐れもあるかもしれません。
このようなことを防ぐために、適材適所の意図をもって異動させている例もあるようです。
人員不足に対応するため
これは、年度初めの新卒入社がある時期や企業によって定められた特定のタイミングなど、中長期的な計画で異動するのとは少し異なります。
突然でてしまった欠員を補うため、すぐに異動がおこなわれるケースです。
そして、その人員不足に対応するため人員が充実している部署から、入社してすぐの新人社員が引き抜かれることがあるのだとか。
特に宿泊業は、以前からホテル・旅館数の増加や高い離職率によって起こる人手不足に悩まされている業界。
頻繁に人員の数が変わるため、役職を異動させられることも多いのではないかと考えられます。
部署のニーズにマッチさせるため
他部署からの要望で引き抜きされ、異動するに至ったという方もいるようです。
自分のスキルや人柄などを含め、総合的に評価され引き抜かれたということですから、嬉しいと感じる方が多いかもしれませんね。
ただし、異動によってやりたい仕事ができなくなってしまうという方も、なかにはいるでしょう。
異動は例外を除けば基本的に断ることはできません。
仕事内容に重きをおいている方にとっては、悩ましい問題ですよね。
どうしても現役職を離れたくない・やりたい仕事を続けたいという方は、一度上司に相談した上で、転職を考えてみるのもいいかもしれません。
そもそも、入社して1週間や1カ月しか経っていないすぐのタイミングで、適性をきちんと見極めるのは難しいものです。
よほど勤務態度が悪く、周りが手に負えないとなれば話は別ですが、心当たりがなければ異動に対して過剰に心配する必要はないでしょう。
また、企業にもよりますが、異動の理由を求めれば説明してもらえることがあります。
気になる方は、直属の上司に聞いてみてくださいね。
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入社してすぐ異動になったときの対処法
異動を言い渡されたときに、断ることはできるのでしょうか?
入社してすぐに申告されると不安でいっぱいになってしまいますが、そんなときこそ一度落ち着いて対処法を確認していきましょう!
異動を拒否する
異動を拒否することは原則認められていません。
ただし、場合によっては例外で拒否できることがあります。
【拒否できるパターン】
(1)契約違反
雇用契約内容と異なっている場合は断ることができます。
自身が所持している契約書や就業規則を確認してみてください。
これらに人事異動について記載がなければ、企業は権限を有していないことになり、異動を命ずることはできません。
つまり、拒否する際の根拠として主張できるということですね。
また、「職種や勤務地域が限定されているとき」は、人事異動について記載されていたとしても、その範囲外で異動を命じることは違反に当たります。
(2)やむを得ない事情
やむを得ない事情とは、同居する家族が病気を患っており介護が必要な場合や、本人の健康状態から転居が難しいとされる場合など。
異動によって生じる社員の不利益が著しいとき、企業はこのことを配慮するよう義務付けられています。
ただし「残業時間が増える」「単身赴任になる」というような理由では、受け入れるべきとされて拒否できないことが多いようです。
(3)会社の権利濫用
下記2つに当てはまるときは、会社側に権利濫用があるとみなされ無効になります。
- ・業務をする上で必要性がない場合
- ・社員への報復、嫌がらせ、自主退職を促すなど不当な動機・目的がある場合
しかし、これらの理由では会社側で工作できてしまうことから、実際は拒否するのが難しいとされているようです。
変化に順応する
どの役職に就いたとしても、そこで学べることはゼロではありません。
異動によって、さまざまな業務をこなせるため、その分知識を広げたりスキルを身につけたりできます。
そして、その学んだことが将来に役立つ知識・スキルとなることも。
全く視野に入れていなかった仕事でも、「新しいことにチャレンジする機会」だと思って異動を受け入れてみてもいいかもしれません。
転職を検討する
希望の職種に就くことを軸に就職・転職活動をおこなっており、予め仕事のビジョンを計画して入社したという方もいますよね。
例えば、ホテルのフロントに配属することを軸に就職・転職をしていたのに、別部門へ異動になってしまったというようなことです。
そのような場合は、転職や退職を考えたほうがいいでしょう。
入社してすぐということもあり、転職・退職をするのは気が引けるかもしれません。
しかし、希望していた職種から離れた仕事を任されては、ビジョンが崩れ仕事に対する意欲が削がれてしまうことも。
仕事がいやになりそうであれば、そのような状態に陥る前に適切な対策を心がけてくださいね。
いざ転職を考えても、漠然とした不安や心配が残ってなかなか踏み出せないときは、転職エージェントを活用してみるのもアリですよ。
入社してすぐ異動になっても心配する必要はない!
入社してすぐに異動を打診されると、どのような理由があって異動させられるのか不安でいっぱいになりますよね。
たしかに、自分の力不足で異動させられることがないわけではありません。
しかし、個々の力を引き出すためだったり、他部署からの引き抜きであったりポジティブな異動が多いことも事実です。
なかなか不安を拭えないかもしれませんが、あまりマイナスに捉えすぎず仕事と向き合ってくださいね。
もし、異動によって転職を考え始めたという方がいれば、「おもてなしHR」が力になります。