人事はどんな悩みを抱えているのか?
人事の仕事と言えば真っ先に「人材採用」というイメージが強いものですが、制度設計や労務など、バックオフィス業務も多く、いつも目まぐるしく業務を行っているという人事担当者も多いことでしょう。
しかし、自身の業務に追われるあまり社内で悩みを共有できず、解決できないまま月日が経過してしまっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とある企業のアンケート結果によると、下記5つの領域で悩みを抱える人事担当者が多いようです。
- ・人材採用
- ・人材育成
- ・離職率・定着率
- ・業務効率・生産性
- ・企業文化・組織風土
他の企業の人事担当者はどんな悩みを抱えているのかが知りたい、人事担当者の悩みを解消したいという方に向け、領域ごとに具体的な悩みと、その解決策をご紹介します。
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人事の悩み:<人材採用>優秀な人材を採用できない
人材採用についての悩みは最も多く、中でも「優秀な人材を採用できない」という悩みは、多くの人事担当者の頭を抱えさせる問題の一つです。具体的な悩みと、解決策をご紹介します。
お悩み
具体的には、求人を出しても優秀な人材からの応募が集まらない、自社で採用したいと思える人材に限って選考を辞退してしまう、などの悩みがあるようです。
また、人事担当者から見て優秀だと判断し内定を出した方がいても、現場からは「なんでこんな人材を採用したんだ」、「あまり優秀すぎて取っつきづらい…」などという理不尽だと感じてしまうようなクレームを受けることもあり、悩んでしまうという人事担当者もいるようです。
解決策
「優秀な人材を採用できない」と感じる人事担当者が悩みを解消するには、「求める人物像を明確化・共有する」という手段を取るのがよいでしょう。
求める人物像が明確になっていなければ、人事担当者・経営層・現場との間で差が生まれやすくなってしまいます。
採用する人物の年齢・経験・性別・性格などをある程度想定し、社内で共有をしておくだけで、採用後のギャップを小さくすることができるでしょう。
応募が集まらないことで悩む人事担当者は、下記の記事も参考にしてみてください。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
人事の悩み:<人材育成>人がなかなか育たない
人事は人あってこその職種です。数値のみでは測れない面白さややりがいがある一方、数値で表現しづらく、効果が見えるまでに時間がかかる人材育成に関しても悩みをかかえる人事担当者が多いようです。
お悩み
具体的には、人材育成の仕組み化がされていない、人材育成の制度が形だけになってしまっている、人材マネジメントをやりたがる従業員が少ないなどという悩みがあるようです。
また、時には年齢差・性別差・経験差などにより、人材育成法が一筋縄ではいかないということも、人材育成ならではの悩みとなっています。
解決策
「人がなかなか育たない」という悩みを人事担当者が解消するためには、まず第一に、人材育成に関するマニュアルを作成することをおすすめします。
属人化した人材育成に頼ると、人材育成能力の高い人材が離職した時や、育成者の時間が取れないという時に、教育が滞ってしまいます。
マニュアルは作成までに手間がかかりますが、OJTシステムを導入したり、AIのチャットボットでマニュアルを覚えさせ、従業員から質問と回答を蓄積するようなシステムを導入している企業もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
人事の悩み:<離職率>人材が定着しない
「離職率の高さ」や「人材の定着が悪い」ということも、人事担当者を大きく悩ませる悩みです。具体的な悩みと解決策をみていきましょう。
お悩み
人事担当者の中でも、人事責任者や、経営層や現場マネージャー陣が抱える悩みとして多いのが優秀な人材こそ定着しないという悩みです。
優秀な人材であれば、他社から引き抜かれるということもあるでしょう。優秀な人材は、労働条件がより良い企業でも活躍することができるため、後ろ髪を引かれることはありません。
そして、このような人材は不満があっても表には出しませんので、突如として退職することも多く、人事担当者も驚くと同時に大きな悩みとなってしまうようです。
解決策
人事担当者はもとより愛社心・エンゲージメントが高い傾向にありますので、視野が狭くなり、「離職の本当の原因」を特定ができずに堂々巡りに陥ってしまうという危険性があります。
視野を広く持ち、本当の離職原因を特定するためにも、離職率・定着率という数字から一度目を離し、退職理由を分析し、打開策を練ることが必要です。
低賃金が原因という場合には、インセンティブ制度を導入したり、労働時間が長いことが原因であれば、企業として抜本的に働き方を考える必要があります。
離職原因の特定とあわせ、従業員の日々のストレスチェック、従業員のアイデアを形にするような制度を設けるのもよいかも知れません。
人事の悩み:<業務効率>生産性を上げられない
業務効率が上がらない、生産性を上げられない、上げるために取り組む時間もないという人事担当者もいらっしゃることでしょう。業務効率化において、具体的な悩みと解決策は何なのか、みていきましょう。
お悩み
前述の通り、効率化ができる業務や、効率化をする方法がわかっているものの、取り組む時間・改善するための時間が捻出できずに悩みを抱えたまま業務にあたる、という人事担当者もいるようです。
また、人事は人との関わりも多い業務が多く、自分一人が変わっても微々たる生産性の向上しか見込むことができない、また根本的に効率化の方法がわからないと悩む人事担当者もいます。
解決策
真っ先に行っていただきたいのは、「業務の見える化」です。どこに、どのぐらいの時間がかかっているのかを、自分のみならず、人事担当者全員が入力し、見える化することで、どの業務から効率化に取り組めばよいのかを知ることができます。
負担が偏っている担当者を判断し、正当に評価することにも繋がります。
当日・当週・当月タスクを人事担当者全体で共有し、かかった時間を記録しておくだけでも、上長への良い提案材料となりますので、まずは業務の見える化を行う環境を整えてみましょう。
採用業務での効率化のポイントは下記の記事にまとめてありますので、具体策を知りたい方は以下よりご覧ください。
人事の悩み:<企業文化>組織の意識が変わらない
主に若い世代が、経営層などに感じる悩みとして、「企業文化や組織風土が凝り固まっている」というものがあります。いち人事担当者だけでは変えていくことが難しいこの悩みは、どのように解決すればよいのでしょうか。
お悩み
わかりやすい悩みでいえば、年功序列制がなかなかなくならない、というものです。少数精鋭の中小企業などでは、個人主義が徹底しているため、企業としてのノウハウが蓄積されないといった悩みもあります。
改善したいことは見えているが、改善できる風土にないということからフラストレーションを覚える人事担当者も多いようです。
解決策
人事担当者としてできる解決策は、現場の声を上げることです。人事部内での悩みであれば、人事部外の役職者に相談する、全社的な問題であれば、従業員からの声を集め、経営層に提案をするということから着手しましょう。
企業全体の意識改革は一朝一夕とはいきません。周りの頼れる上司や、同僚などの協力を得ながら、少しずつ変えていく意識を持ち、小さな行動を積み重ね続けることが重要です。
声を上げ続けても体制が変わらず、日々の悩みが積み重なり心身ともに疲弊してしまうというようであれば、転職を検討するのも一つの手です。気負いすぎず、無理のない範囲で取り組んでみてくださいね。
ホテル・旅館の人事の悩みとは?
多くのホテル・旅館で人事を悩ませているのは、離職率の高さでしょう。
ホテル・旅館は給料が低い傾向にあり、労働時間が長いうえ、土日祝日の休みを取りづらい業界ですので、続けたい意思はあるものの、体力的に続かないとリタイヤを決める従業員も多いようです。
離職を減らすためには、働きに応じてインセンティブを与える制度を設けたり、インターバル勤務や連休を制度化するなどのワークライフバランスを考えた勤務体制を整えることが効果的です。
人手不足の悩みを抱えているホテル・旅館の人事担当者は、下記の記事も参考にしてみてください。
なぜホテルは人手不足なの?ホテル業界が人手不足になる原因と対策!
人事の悩み解消には企業全体での取り組みが大切!
人事は、企業の多くを構成する「従業員」の決定にも携わる、重要なポジションです。重要なポジションであるからこそ、責任感も強く、悩みを一人で抱えてしまうという方も多いのではないでしょうか。
しかし、悩みを一人で解消できる悩みには限界があります。人事担当者の抱える悩みは、企業全体の悩みとも捉えることもできますので、悩みを自身の中に溜め込みすぎず、企業全体で解決策を練り、改善できるような環境を整えるようにしてくださいね。
また、ホテル・宿泊業界の人事・採用でお悩みの担当者がいらっしゃいましたら、当サイト「おもてなしHR」にお気軽にご相談ください。人材紹介、求人広告掲載を通し、優秀な人材を採用できるようサポートいたします。
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