楽?辛い?カプセルホテルのバイト
コンビニやファミレス、倉庫での軽作業。世の中には実にさまざまなバイトがありますね。カプセルホテルでも、アルバイトの求人をよく出しています。
インバウンド客の増加や低迷する景気によって、安く宿泊できるカプセルホテルでは客足が伸び、人材が足りない傾向にあるのです。
それでは、カプセルホテルのアルバイトで求められるのはどんな人材でしょうか。気になる時給や、業務内容も解説します。
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カプセルホテルのバイトの時給は?
バイトを選ぶ際、時給を重要視する人は多いでしょう。カプセルホテルのバイトの時給は、高くも安くもなく平均的なところが多いです。
東京都内なら1100円程度から、地方になると870円くらいのところから900円代が相場です。ただし、まかないが出たり、別途深夜手当が支給されることもありますので、よくサーチすれば美味しい条件のカプセルホテルが見つかるかもしれませんね。
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カプセルホテルのバイトの業務内容は?
カプセルホテルは、一般的なホテルに比べて施設の規模は小さいですが、業務内容は多岐にわたっています。バイトで担当する業務内容を見ていきましょう。
従業員数が少ないカプセルホテルでは、ひとりで複数の業務を担当することもあります。
フロント
フロント業務では、一般的なホテルと同様にチェックイン、チェックアウトの受付を行います。
チェックインやチェックアウトは機械化しているところでも、ロッカーの鍵の受け渡しや、館内のルールや設備についての案内はフロント係の担当です。
また、カプセルホテルではトランクなどの大きな荷物は、フロントで預かることが一般的ですね。大きな荷物を預かって、引き換えに預かり札をお客様に渡す業務もあります。
貴重品を預かってほしいというお客様も、一般的なホテルよりも高い割合でいらっしゃるので、求められるのは正確な仕事をする責任感のある人材でしょう。
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清掃
カプセルユニット内や共有スペース、バスルームやお手洗いの清掃のバイトもあります。カプセルホテルは規模が小さいので清掃は楽では?と思う人も多いのではないでしょうか。
しかしながら、小さなカプセルユニットが多数ある施設を清掃するのは、なかなか骨が折れることです。体を屈めて、ベッドメイクを次々にこなさなければなりません。スピード感も求められます。
それでも慣れてくると「いかに早く掃除を終わらせるか」を工夫するのが楽しくなってくる人も多いようです。ゲーム感覚で楽しく仕事ができる人には向いているのではないでしょうか。
調理
食事を提供するカプセルホテルでは、調理担当のバイトもあります。
カプセルホテル提供される食事は、多くの場合、冷凍食品やインスタント。レンジや湯煎で温めて盛り付けするだけなので、作業が難しいということは殆どないでしょう。
ただし、曜日や時間帯によっては食事の注文が殺到して非常に忙しくなることが考えられます。落ち着いて効率よく作業できる人材が求められます。
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カプセルホテルでバイトするメリットは?
カプセルホテルでのバイトにはどんなメリットがあるのでしょうか。他の接客業や、一般的なホテルでの仕事よりもメリットが大きい部分を見てみましょう。
未経験でも採用されやすい
カプセルホテルのバイトの求人は「接客業未経験者も歓迎」「バイト自体が初めてでもOK」としている場合が多いです。
経験や資格よりも、人柄を重視して採用を決める場合が多いので、サービスマインドのある人なら経験が無くても採用されやすいと言えるでしょう。
また、慢性的な人手不足により、よほど不安のある応募者で無い限りは採用とするカプセルホテルも少なくありません。初めて宿泊業界に挑戦するのであれば、まずはカプセルホテルのバイトで経験を積んでみるのも良いですね。
一般的なホテルより接客がラフ
カプセルホテルは接客業なので、丁寧な対応は必要です。しかしながら一般的なホテルに比べればラフな対応で良しとしているところが多いのです。
マニュアルを遵守し、失礼の無い対応ができればまぁOKなのです。丁寧さはネットカフェと同等のレベルが目安と言われています。
カプセルホテルのバイトでも、ホスピタリティの高い接客ができるに超したことはありませんが、ほどほどに丁寧な対応ができれば大丈夫です。接客業未経験の人でも安心して働けることでしょう。
急激に増えた外国人客の対応で語学が活かせる
政府によるインバウンド客の誘致で、今の日本には海外からのお客様が急激に増えています。
特に安く宿泊できて、日本らしい文化のひとつでもあるカプセルホテルは、外国人のお客様にとても人気があります。そのため、バイリンガル、トリリンガルはカプセルホテルで重宝される人材なのです。
もしあなたが「せっかく語学力を身に着けたのに、活かせる場面が無い!」と思っているならば、カプセルホテルでのバイトを検討してみてはいかがでしょうか。
勤務時間の融通がききやすい
カプセルホテルのバイトは、時間の融通がききやすい点もメリットです。1日2時間、週2日からの就業OKのところや、土日祝だけでも歓迎というところがあります。
大学生や主婦の方でも、隙間時間で働きやすいのがメリットではないでしょうか。
また、実際にカプセルホテルで働き始めると、繁忙期は追加出勤してほしいと相談されることがあります。都合が付けば、働けるだけ働いてしっかりお金を稼ぐこともできますね。
カプセルホテルのバイトで大変なことは?
メリットが多いカプセルホテルでのアルバイトですが、反対にカプセルホテルならではの大変なこともります。働き始める前に、どんなところに苦労があるのかチェックておきましょう。
立地によっては客層に注意
どこのカプセルホテルでバイトをしようか決める際は、立地に注目してください。立地によっては客層に注意が必要な場合があるのです。
例えば、近隣にパチンコ店がある場合。パチンコで負けて大金を失った人が来館し、従業員に八つ当たりをしたり、カプセルホテルの設備を壊すケースがあるそうです。
もちろんパチンコ店が近くにあるからと言って、必ずしも客層が悪いわけではありませんが、要注意です。
反対に、ビジネス街のど真ん中のカプセルホテルであれば客層の中心は終電を逃したサラリーマンですね。大人しく寝てくれる人が大半ではないでしょうか。
同じ価格帯のカプセルホテルでも、立地によって客層に大きな差が生まれることがあります。もし立地に不安があるカプセルホテルでのバイトを検討しているのであれば、一度お客様として宿泊してみると良いでしょう。
泥酔者の対応
カプセルホテルは予約なしのお客様を受け入れているので、飲み会で終電を逃した人がよく利用します。中には、泥酔しているお客様も居ますので、対応に苦慮することもあるでしょう。
ベロンベロンに酔っぱらって自分の名前すら書けない人や、大声で騒いで他のお客様に迷惑をかける人、そして粗相をしてしまう人も居るかもしれません。
深夜のシフトは時給が割増しになることもありますが、このような苦労があることは予め覚悟しておきましょう。泥酔者の対応を避けたいのであれば、深夜のシフトには入らないようにする手もあります。
時間帯・曜日によっては非常に忙しい
カプセルホテルは、時間帯や曜日によって忙しさのばらつきが大きい施設です。チェックインはだいたい15時ごろからですが、平日の15時代は暇なことが多く、夜が更けてきたころに忙しさが増します。
特に金曜日・土曜日や夏休みなどの長期休暇は客足が伸び、従業員を可能な限り稼働させるというカプセルホテルも少なくありません。忙しさに波があると仕事の調子が狂いがちなので、メリハリを付けて働く意識を持つことが大切です。
カプセルホテルはバイトからステップアップのチャンスが多い
カプセルホテルはキャリアアップのチャンスが大きい業界です。
バイトとして入り、リーダー、正社員、マネージャーなどへの管理職へと、キャリアアップできる制度を設けた企業が多数あります。
短期のバイトとしても融通がきく仕事ですが、腰を据えて宿泊業界で頑張りたいという人にも向いているのです。東京都内のカプセルホテルでは、アルバイトから正社員にステップアップし、支配人になった人も居るそうです。
入社の間口が広く、キャリアアップのチャンスもある業界なので自分の道を見つけたい人は挑戦してみてはいかがでしょうか。
楽ではないがチャンスが大きいカプセルホテルのバイト
比較的ラフな接客で良しとされるものの、メリハリのあるスピーディな対応な対応が求められるカプセルホテルのバイトは、決して楽ではありません。しかしながら、接客や宿泊業界の仕事が初めての人でも飛び込みやすい仕事です。
経験を積み、カプセルホテルでキャリアアップを目指すことも、他のホテルへの転職にチャレンジすることも可能です。カプセルホテルでのバイトは、サービスの世界で生きていきたいと考える人の足がかりになることでしょう。