民泊のトラブルを防ぐには?事例と対策を紹介

使っていない部屋がある、国際交流してみたいなどさまざまな理由から、民泊を始めたい人が増えています。しかし民泊には「トラブルが多い」というイメージもあり、なかなか踏み切れないかもしれませんね。そこで、民泊事業におけるトラブルにはどんなものがあるのか、またその対策とは?など、民泊を始めるうえで気になるポイントをまとめました。

民泊におけるトラブルは、3つの視点で起こる

悩む女性

iStock/Deagreez

民泊トラブルとひと口に言っても、どの視点から見たトラブルなのか?がまったく異なります。民泊においては、

  • ・ホスト(宿泊させる人)
  • ・ゲスト(宿泊する人)
  • ・近隣住民

この3つの視点がメインとなります。どの視点から見るのかによって、トラブル防止への対策や起こってしまった場合の対処方法は異なります。

ここでは主に、ホスト側から見たトラブル事例とそれへの対策について述べていきましょう。

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民泊トラブルその1:破損

壊れたテレビ

iStock/Rawf8

民泊は読んで字の通り、「民家に泊まる」もの。ホテルや旅館と違い、そこに置かれている家具家電や備品類は、ホスト側の私物であることがほとんどです。

ゲストの過失によってあなたの私物が壊されてしまったら、とてもショックだし悲しいことですよね。しかし、民泊にはこうした破損トラブルが少なくなくありません。

しかも、壊してもそのまま何も言わずにチェックアウトを済ませるケースも見られます。

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民泊トラブルその2:盗難

紙コップ

iStock/clu

紙コップや紙皿、ティッシュなどの備品をそっくり持っていかれた!なんてこともあるようです。

これらの備品は「滞在中に使ってもよい」と置いているものではありますが、だからといってすべて持ち帰っていいわけではありませんよね。

多くの日本人は必要な分だけを使用して後は置いて帰るでしょうが、外国人との間には、文化や考え方の違いがあります。

民泊トラブルその3:ゴミ出しや騒音などのマナー

サングラスの女性

iStock/Deagreez

民泊トラブルで多く聞かれるのが、ゴミ出しや騒音などについてではないでしょうか。

ゴミの日でもないのにゴミを出す、分別がきちんとされていない、深夜まで大声で騒いでいる……などですね。

それでなくとも、日替わりで違う外国人が同じマンションや近所に出入りしているのは不安を煽るもの。それに加えてマナーの悪さまで際立つと、「民泊反対!」と声が上がってしまうのです。

民泊トラブルその4:ゲストが迷子になる

道を尋ねる女性

iStock/martin-dm

ゲストが迷子になって住居までたどり着けない、といったトラブルもありがちです。

たどり着けずにホストに連絡が入るならまだ良い方で、迷った結果違う住宅へ侵入してしまい、新たなトラブルが起こる、なんてこともあります。

民泊トラブルその5:ゲストが時間を守らない

時計

iStock/seb_ra

民泊でもホテルと同様に、チェックイン・チェックアウト時間を決めています。チェックイン時間に合わせて、ゲストが来るのを待つこともあるでしょう。

しかし、外国人は日本人と比べて時間にルーズな面があると言われており、待ちぼうけを食うこともしばしばのようです。

チェックアウトに関しても同様で、決まった時間になっても退室しないお客も少なくありません。

民泊トラブルその6:周辺住民からのクレーム

クレームを入れる女性

iStock/MartinPrescott

ゴミ出しや騒音などにつながりますが、周辺住民からさまざまな苦情・クレームが寄せられる場合があります。

これに対して住民側からは「クレームを入れたくても、どこに連絡したらいいのかわからない」という声が聞かれるため、責任の所在を明確にしておくべきでしょう。

民泊トラブルへの対策

ポイントを話す男性

iStock/takasuu

上記のようなトラブルを踏まえ、ホストとして事前にしておくべき対策をまとめました。

ハウスルールを事前に共有

日本人と外国人とでは、たしかに文化や習慣、考え方に違いがあり、それがもとで起こるトラブルは少なくありません。しかしコミュニケーションを密にすることで、クリアできる問題も少なからずあります。

例えば家電やコンセントなど、国によって使い方や企画が異なるものは、使い方がわからず誤って壊してしまう場合もあります。こうした状況を防ぐには、事前に使い方を伝えておく、使い方をまとめたマニュアルを多言語表記で作成し共有する、などの対策がとれます。

ゴミ出しや騒音についても同じです。「これらのゴミは袋にまとめて、何曜日にゴミ集積所に出しておくこと」「夜の9時を過ぎたら大声を出したり、大きな物音を立てたりしないこと」などのルールを定めておくことで、ゲストにルールを把握してもらうことができます。

「これくらい、言わなくてもわかるよね」この考えこそがトラブルのもとです。日本人と同じ感覚でいては民泊事業は成り立たないと肝に銘じておきましょう。

貴重品、大事なものは移動しておく

当たり前の心構えですが、壊されたり盗まれたりして困るものは、そもそもゲストの手の届く範囲に置かないようにしましょう。

備品についても同様で、必要以上のものを置かないのが大切です。

迷わず来れるよう、地図や目印を教えておく

「スマホでマップを見ながら来れば、迷うことはないだろう」なんて思い込んでいませんか?

スマホでマップを使うには、インターネット回線が必要です。しかしフリーWi-Fiスポットでしかインターネットを使えない外国人も少なくありません。そうなると、マップを見ながら行くのは難しそうですよね。

そうした状況を考慮して、プリントアウトできる地図や目印になるものの画像などをあらかじめ共有しておくと親切ですね。

連絡先を明確にしておく

何かあった際にゲストや周辺住民とすぐに連絡がとれるよう、連絡先を明確にしておきましょう。

ゲストの安心感にもつながりますし、対応がきちんとしていることで、今後もその地で民泊事業を続けやすくなります。

民泊保険に加入する

他人に住居を貸し出している際に火災などの事故があった場合、通常の火災保険では賄えないケースがあります。そんなときに頼れるのが民泊保険です。

家主ではなくゲストの過失により被害・損失があった場合に補償してもらえます。

しっかり準備して民泊トラブルを防ごう

笑顔の男性

iStock/Nayomiee

外国人観光客の急増や空き家の有効活用などから注目されるようになり、利用者が増えている民泊ですが、それに伴いさまざまなトラブル事例も後を絶ちません。

ホストとゲストのコミュニケーション不足から不要なトラブルに陥ることが多いのですが、これは非常にもったいないことですよね。今後ますます民泊事業を推進していくためにも、民泊や外国人観光客に対するポジティブな見方は欠かせません。

今回紹介したトラブル回避策・対応策は、その一端を担うものです。民泊事業を始める前に、ぜひチェックしておきましょう。

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