文化観光が人気上昇中! 伝統芸能からコスプレまで体験する旅

今、旅行市場はニューツーリズムが中心になりつつあります。ニューツーリズムとは、テーマ性を持ち個人の趣味趣向に合わせた体験・交流をメインとした旅行のこと。今回紹介する文化観光も、ニューツーリズムのひとつです。

目次

    文化観光とは

    舞妓さん

    iStock.com/Kagenmi

     

    文化観光は、独自の文化や芸術に触れることを目的とした観光旅行です。

     

    別名「エスニックツーリズム」や「カルチャーツーリズム」とも呼ばれます。

    脱・マスツーリズム

    観光バス

    iStock.com/Tramino

     

    マスツーリズムはどのような観光なのか

    マスツーリズムは、物見遊山がメインの旅行です。旅行会社のパッケージツアーや慰安旅行など、団体で有名観光地を巡り、大きなホテルや旅館に宿泊することが一般的です。このスタイルの旅行は、万博の開催や大型旅客機の就航で日本に広がり、大勢の人が国内外のマスツーリズムに参加しました。

     

    そして現在、旅行者の関心が高くなっているのは、自分の好みに合った体験・交流がメインの「ニューツーリズム」です。ニーズが熟成化し、画一的なマスツーリズム以上の、非日常感が旅行に求められるようになったのです。そのため各旅行会社は「脱・マスツーリズム」を目指し、個性的なニューツーリズムの商品を次々と開発しています。

     

    また、ニューツーリズムは工夫次第で少ない費用でも始められる点が、事業者にとってのメリットです。地方創生を目指し熱心にニューツーリズムの開発に取り組む自治体もあります。

     

    ニューツーリズムについての詳細は、以下の記事をご参照ください。

    文化観光は独自の文化の体験が中心

    文化観光の目的は、その場所ならではの文化を体験することです。

     

    例えば、京都の舞妓さん体験では、舞妓さんの衣装を身に着け、独特のお化粧を施した姿での写真撮影を行い、京都の街を散策します。この体験を通して舞妓さんの心意気を肌で感じ、京都に息づく雅な文化をより深く知ることができるのです。

     

    また、沖縄県では琉球王国の時代から伝わる歌や踊りなどの伝統芸能が、主な観光資源のひとつになっています。踊りを現代風にアレンジして披露する、歌の歌詞を標準語にしたテロップを流すなど、より親しみを感じてもらうための工夫が凝らされています。

    音楽会や演劇も文化観光

    地域の文化に触れる観光の他、演劇や音楽の鑑賞も文化観光の一種です。これらは従来、見て・聴いて楽しむものでしたが、最近では観客が参加するタイプのステージが増えています。

     

    幕の間にロビーで観客を巻き込んだ寸劇が行われるお芝居や、参加者が自由に楽器に触れられる音楽会などが開催されています。

    文化観光の事例

    座禅体験

    iStock.com/Kavuto

     

    変貌を遂げた神社仏閣の観光

    神社仏閣はマスツーリズムでもポピュラーなスポットです。参拝し、仏像や庭園を見学するコースが一般的でしたが、文化観光ではより深く理解するため、下記のような体験がツアーに組み込まれています。

     

    ・宿坊での修行体験
    ・写経や座禅の体験
    ・念珠や数珠の手作り体験
    ・和尚さん・宮司さんによるガイドツアー

     

    神社仏閣は本来、観光地ではなく信仰や教養のための場所です。マスツーリズムの団体旅行よりも、文化観光は神社仏閣をより深く学ぶことができます。

    韓国は歴史ドラマの大量輸出で成功

    アジア諸国では、民族衣装のレンタルやエスニック料理の教室など、文化観光に力を入れて取り組んでいます。

     

    中でも韓国は、大量に輸出した歴史ドラマの効果で大成功を収めました。ドラマを海外で放映するとともに、国内では宮廷の人が着る衣装や、撮影セットを外国人観光客が訪れそうな場所に配置しました。そして無料で写真撮影をするように促したのです。撮影した写真はSNSにアップされ、それがさらなる観光客を呼び寄せます。

     

    韓国はSNSが今ほど活発ではなかった時期から、純愛ドラマの撮影地を巡る旅などで人気の観光地でした。SNSが流行している現在では、写真映えの良い宮廷の衣装やセットで工夫を加えたのですね。レストランで食べられる宮廷料理や、見学可能な王宮も実に写真映えします。

     

    世界の流行を汲み取ったPRで成功した事例ではないでしょうか。

    サブカルチャーの文化観光

    ロリータファッション

    iStock.com/anzeletti

     

    歴史や地域、芸術などにとどまらず、若者を中心としたサブカルチャーに触れる文化観光もあります。ここでは、サブカルチャーの文化観光を紹介していきます。

    世界に広がるコスプレ イベントも多数開催

    アニメやゲームのキャラクターのコスチュームを着て写真撮影などを楽しむコスプレは、日本で生まれて世界に広がった文化です。国内外で、さまざまなコスプレイベントが開催されています。

     

    大々的なイベントには世界中のコスプレイヤーが集結し、会場は姫や勇者や魔法少女たちで埋め尽くされるのです。中にはもっと海外に向けてPRするために、外務省が正式な実行委員会に加わったイベントもあります。

     

    また、コスプレ衣装で旅行が楽しめる、車両貸し切りの電車ツアーやバスツアーなどもあるようです。

    大好きな作品の世界に浸る 聖地巡礼の旅

    アニメやゲーム、ドラマなどの舞台や、舞台のモデルとなった地域を訪れる旅のことを「聖地巡礼」と呼びます。

     

    以前からファンが作品ゆかりの地を訪れる旅は行われてきましたが、個人レベルで風景を楽しんだり、写真を撮る程度のものがほとんどでした。それが最近では、作中に出てくる食べ物やフォトスポットなどを観光資源とし、地域と作品により親しんで貰えるようにとPRが盛んになっています。

     

    コスプレとも親和性が高く、これからまだまだ発展の見込みがある文化観光ではないでしょうか。

    kawaii文化 ロリータファッション

    ロリータファッションは、日本で生まれたストリートファッションです。フリルやリボンが満載の服装を基本とします。

     

    ロリータファッションは、どれも同じようなものだと思われがちですが、実は甘ロリ・姫ロリ・クラロリ・和ロリなど、多種多様なカテゴリーがあるのです。

     

    実は奥が深いこの独特な文化は、海外からも注目されています。原宿の街を闊歩するロリータ姿の女の子の写真を撮影したり、ロリータファッションで観光を楽しむ外国人も少なくありません。

     

    また、茨城県の小さな町は、ロリータファッションの女の子を主人公にした青春小説の舞台になりました。後に映画化されたことでその町は大きく知名度を上げ、多数のロリータファッション愛好家が訪れる文化観光地となったのです。

     

    ストリートファッションひとつでも、文化観光の資源になり得るのですね。

    ハイカルチャーからサブカルチャーまでカバーする文化観光

    東京街歩き

    iStock.com/JohnnyGreig

     

    文化観光という言葉には、真面目に歴史や文化を学ぶ旅というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。確かに学習に適した旅行ではあるのですが、それだけではなく面白い文化・珍しい文化に触れ、世界を広げられるのが文化観光の魅力です。

     

    マスツーリズムでおなじみの観光地も、文化観光目的で出掛けてみると、新しい発見があるのではないでしょうか。

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