その早期退職、ちょっと待って!
新型コロナウイルス感染症によって、早期退職を募る企業が急増しているようです。
退職金が割り増しされることが早期退職を選ぶメリットですが、「転職先はゆっくりと探そう」など、計画なしに早期退職を検討している方は注意が必要です。
早期退職のメリットだけではなく、デメリットにもきちんと目を向けるべきです。早期退職の主なデメリットは以下の通りです。
・将来の年金受給額が減ってしまう恐れがある
・ローンや不動産の賃貸契約で不利になることがある
メリットやデメリットを把握し、早期退職をした「その後」をしっかりと考えてから早期退職を決めましょう。
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早期退職をする前に考えるべき「その後」
早期退職を後悔しないためには、早期退職の「その後」について考えることが大切です。特に考えなければならないのは、退職後の過ごし方です。
早期退職を選択した方のなかには「成功」と「失敗」があります。成功例と失敗例を紹介いたしますので、ご自身の「その後」をイメージしながらチェックしてみてくださいね。
まずは早期退職を希望した方の成功例です。
こちらの方は、早期退職をしたあとに起業という目標を掲げています。退職金の使い道を具体的に考え、計画性を持って早期退職をした成功例と言えるでしょう。
次に、早期退職に失敗した方の例です。
転職市場ではスキルや経験を持った即戦力が求められますが、若ければ若いほど成功しやすいのが事実です。企業側は、職場や自社のやり方に馴染みやすい人材を採用したいと考えるので、どうしても若い層の採用を優先することが多くなるのです。
特に、40代の転職では転職市場における自分の価値を客観的に見極め、企業の求める人材を理解して応募しなければなりません。
「退職金が多くもらえるから」という目先のメリットだけで早期退職を決めると、後悔する確率が高くなります。
早期退職後の自分が「どのように過ごしたいのか」を具体的にイメージできるようになるまで、安易に早期退職は受け入れないほうが良いかもしれません。
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早期退職に向いている人・向いていない人の特徴
早期退職の「その後」についてよく考えることはとても大切ですが、早期退職に向いている人や向いていない人にも特徴があります。
ご自身の状況や環境と比較しながら、客観的に自分を見つめなおしてみましょう。
向いている人
早期退職をして成功しやすい方の特徴はこちらです。
・経験やスキルがある
・いまの会社ではやりたいことが実現できない
「会社で活躍していた」という評価はあくまでご自身の裁量に過ぎません。重視すべきは社内での評価よりも、社外での評判です。社内から評価がそれほど高くなくとも、社外からの評価が高いと転職市場においても非常にすばらしい人材である可能性が高いです。
企業や職種によっては、いまよりも収入が高くなることも考えられるでしょう。
「社外からも必要とされる経験やスキルを持っているのか」「現状維持で自分のやりたいことを実現できる可能性はないか」などあらゆる視点から考え、慎重に早期退職を検討してみると良いかもしれませんね。
向いていない人
早期退職を思いとどまったほうが良い方には、以下の特徴がみられます。
・社内外からの評価があまり優れない
・プライドがとても高く思い込みが強い
根拠なく退職後の人生を楽観視していたり、社内外からの評価が低かったりする方は、再就職が思うようにうまくいかない傾向があります。
転職市場における自分の市場価値を客観的に考えられず、結果的に応募先企業からあまり評価されずに転職活動が長引いてしまうのです。
特に、一つの企業での勤続年数が長い方ほど思い込みが強くなりやすく、自分の市場価値を客観的に判断できなくなるケースが多いので注意しましょう。
早期退職は慎重に考えよう
早期退職は、社外からの評価が高くキャリアアップを目指したい方にとっては非常に魅力的な制度でしょう。
しかし、どのような方であっても必ず考えなければならないのは、早期退職の「その後」です。自分の価値を慎重に、そして客観的に見極めることが何よりも重要なのです。
早期退職に向いている方も、「その後」について十分に向き合ってから決意を固めるようにしてくださいね。