一流ホテルへの就職を目指す大学生が押さえておきたいポイントとは?
ホテル業界への就職では、あまり学歴が重視されない傾向にあります。そのため、大卒よりも語学・サービスなどの専門卒や、若いうちから現場を経験できる高卒の方が有利なのでは?と思う人も居るのではなでしょうか。
しかし、一流ホテルと呼ばれるホテルや、管理職候補としての就職の場合などは学歴も選考基準のひとつ。おもてなしを提供する職業のため、学歴だけで判断されるわけではありませんが、大学を卒業したことが有利に働くケースも大いにあるでしょう。
この記事では、大学を出た後一流ホテルへ就職したいと考えている人に向けて在学中に身に付けておきたいスキルや代表的な高級ホテルの採用ステップなどについて解説します。
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そもそも一流ホテルとは何だろう?
「一流ホテル」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、施設や設備が立派で高級感のあるホテルではないでしょうか。また、長い歴史のあるホテルや完璧なサービスを提供するホテルを「一流だ」と感じる人も居ますよね。
「一流」の感じ方は人それぞれですが「高級ホテル」には明確な基準があります。「英国ホテル&モーテル協会」が定める、以下の条件を満たしているホテルが「高級ホテル」に分類されることを覚えておきましょう。
- ・大規模で豪華な設備とサービスが国際基準をクリアしている
- ・多数のスィートルームを持っている
- ・1000室級の客室があり、多くの客の収容が可能
こうしたホテルのホテルマンに求められるスキルなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、併せてご参照ください。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
大学生のうちに身に付けると有利!一流ホテルへの就職に役立つスキル・経験
一流ホテルで働きたい!という目標を立てたら、大学生のうちに努力しておきたいことがあります。採用試験を受ける時だけでなく、将来にわたって役に立つはずなので、参考にしてください。
語学
外資系の高級ホテルに就職したいなら日常会話レベル以上の英語スキルは必須、日系の高級ホテルでもほぼ必須と考えましょう。海外からのお客様に対応するだけでなく、世界各国にある支店とのやりとりにも英語が必要なためです。
また、英語の他に韓国語・中国語・ドイツ語・フランス語といった言語を習得することもおすすめです。
経営学や税務の知識
ホテルの経営に携わりたいなら、経営学を学びましょう。大学で経営学を専攻していなくても、本を読んだりセミナーに参加したりといった手段があります。
また、税務の知識については日本商工会議所(日商)簿記検定やIFRS検定(国際会計基準検定)といった資格を取っておくと良いでしょう。エントリーシートや履歴書のアピールポイントとしても有効です。
ホテル経営に役つ資格については、以下の記事で詳しく解説しています。
観光学・サービス学
一流ホテルで接客の仕事をしたい人は、観光学やサービス学を学びましょう。また、経営に携わりたいと考えている人も、入社直後は接客からのスタートであることが一般的。どのセクションを目指すにしても、学んでおいて損のない分野です。
観光学・サービス学も経営学と同様にセミナーや本で知識を身に付けられます。また、以下の記事では接客に役立つ資格を紹介しています。こちらもご一読ください。
接客業のアルバイト
勉強や大学生活に余裕がある人は、ぜひ接客業のアルバイトを経験すると良いでしょう。接客にはどうしても向き・不向きがあるものです。
一流ホテルとファミリーレストラン、コンビニエンスストアなどでは、客層も接客の方針も異なりますが、自分が接客に向いているか、向いていないかは分かるはず。
また、どういったスタンスのお店でもお客様を「おもてなしする」という点は共通しています。大学時代のアルバイトで、おもてなしの心に触れてみましょう!
一流ホテルに宿泊してみる
大学生が一流ホテルに泊まる機会はそうそうないかもしれませんが、就職を考えるなら泊まってみたほうが良いでしょう。
実際に働きだしてみると、ドラマや映画を観て思い描いていたようなイメージと違い、早期退職してしまう、ということがホテル業界では多いもの。そうした残念なミスマッチを防ぐために、宿泊しながらホテルで働く人々の様子をよく観察することが大切なのです。
宿泊するのが難しい場合は、ラウンジでお茶を飲んだり、アーケードで買い物をしてみたりするのもおすすめです。高級ホテルの雰囲気を肌で感じましょう。
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一流ホテルの採用ステップを見てみよう
一流ホテルではどのようなステップで採用可否を決めているのでしょうか。外資系・日系を代表するホテルの選考方法をのぞいてみましょう。
ある外資系の一流ホテルの場合
「最高のおもてなし」で名高い、ある外資系の一流ホテルでは「お客様を喜ばせる才能のある人」を選び抜くために、選考のプロセスが非常に長いと言われています。
14回もの面接を重ねたり、採用担当者だけでなく現場のスタッフとも面接があったという人も居るそうです。また、面接にはQSPと呼ばれる、心理学的な要素を含んだインタビューが盛り込まれています。多角的に向き・不向きを分析することが、このホテルにおける採用試験の特徴と言えるでしょう。
管理職候補の採用試験においてはホテルの理念や価値観を伝えるために、応募者をお客様としておもてなししたというエピソードもあります。
新卒一括採用の場合でも、一般的な採用試験とはやり方や雰囲気が違っていることが考えられます。想定外の試験やインタビューに直面しても、慌てず落ち着いて対応しましょう!
ある日系の一流ホテルの場合
日本を代表する一流ホテルにおいても、面接の回数は多い模様です。就活サイトの情報によると、2019年卒の選考は、以下の流れで進んだとのこと。
- ・ステップ1:グループディスカッション
- ・ステップ2:1次面接
- ・ステップ3:リクルーター面談/人事面談
- ・ステップ4:2次面接
- ・ステップ5:役員による最終面接
面接・面談の回数が多いのは、人物像をよく見るためでしょう。また、最終面接は英語で行われるという情報もありました。日系ホテルへの就職でも、やはり英語のスキルは重要なのですね。
高級ホテルへの就職はおもてなしHRで
一流ホテルの内定を得るためには、大学生のうちから人間性と知性を磨く努力が必要です。一筋縄ではいかないかもしれませんが、憧れのホテルに就職できるよう、頑張りましょう!
なお、ホテルへの就職を目指すなら、当社サービス「おもてなしHR」がおすすめです。