派遣切りの定義
派遣切りとは、派遣先の一方的な理由で契約が切られることです。一般的に、派遣切りと呼ばれるものには、「雇い止め」と「不当解雇」も含まれます。
雇い止めは合理的な理由で解雇や派遣切りが行われますが、不当解雇は非合理的な理由で行われます。
しかし、一方的な自己都合の契約解除は派遣切りには含まれないので注意しましょう。
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派遣が契約期間満了で辞めると会社都合になる?
派遣社員が契約期間満了を理由に辞めたとしても、それは会社都合の退職になります。
会社から「更新なし」と言い渡された場合も会社都合になりますが、会社から更新を希望されて派遣社員がそれを断ったとしても自己都合ではなく、会社都合の退職となります。
ただし、契約期間が満了になる前に仕事を紹介され正当な理由なく断った場合、自己都合と判断されることもあるようです。
退職理由が会社都合なのか、それとも自己都合なのかによって失業保険を受け取れる期間が大きく変わることを覚えておいてくださいね。
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派遣が会社都合になる具体的な退職理由とは?
そもそも会社都合の退職というのは、経営悪化を理由に人員削減などが行われることを指しています。
派遣社員が退職するときに会社都合となる理由とは、具体的にどのような内容なのでしょうか? 詳しくみていきましょう。
倒産や経営の悪化
昨今の派遣切りで増えている退職理由が、新型コロナウイルス感染症の影響による「倒産」や「経営の悪化」です。
派遣社員など、非正規雇用であっても倒産や経営の悪化は会社都合の最も正当な理由となります。
派遣会社からの給与振込の遅延
派遣会社から給与が振り込まれない・給与振り込みが遅れているなども、会社都合と判断されてもおかしくありません。
また、正当な理由なく85%未満に給与が低下した場合も会社都合となります。生活にも支障が出てしまうケースも多発しているので、退職理由はしっかりと会社に確認するようにしてください。
会社都合の派遣切りなのに自己都合にされてしまうケースも
新型コロナウイルス感染症の影響で、残念ながら派遣切りにあってしまった方が増えている現状があります。しかし、派遣切りにあうのは感染症の影響だけには留まりません。
倒産や経営の悪化による会社都合の退職ならともかく、上司からのパワハラやセクハラが理由で仕事を辞めたとしても、雇用契約は派遣会社と結んでいることで会社都合の理由として認められにくいというのが現実です。
実際には自己都合の退職として処理され、仕方なく他の派遣先を探すというケースになってしまうことも珍しくないのです。
正規雇用の場合はパワハラやセクハラも不当解雇の理由になりますが、派遣社員となると該当しにくくなってしまうことがあります。
このような事態に遭遇したら、まずは一度派遣会社の担当者に相談するようにしてください。それでも埒が明かない場合は、労働基準監督署や弁護士への相談も視野に入れるべきでしょう。