ホテルの定番ブレックファースト2種類の違いとは
朝食はお国柄が表れます。日本ではご飯と納豆・みそ汁などが定番で中国ではお粥と揚げパンなどさまざまです。
ホテルでの朝食は、ビュッフェスタイルでなければ「コンチネンタルブレックファースト」と「アメリカンブレックファースト」の最低2種類を用意していることが一般的。お客様から2種類の違いについて、質問を受ける機会も多いのではないでしょうか。
それぞれのメニューや、朝食のスタイルが生まれた背景はホテルマンとして備えておくべき知識です。
2種類の朝食に関する、基本的な知識を学んでいきましょう。
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コンチネンタルブレックファーストの基本メニュー
コンチネンタル (Continental) とは「大陸の」「大陸風の」という意味の英語で、コンチネンタルブレックファーストは「ヨーロッパ風の朝食」を指す言葉です。
コンチネンタルブレックファーストはコールドミール(火を通さない冷たい食べ物)のみ。軽くサッと済ませられることが特徴です。
食事に娯楽性を求めるヨーロッパの人々は、前の晩に遅くまでご馳走を食べ、お酒を飲むことが良くあります。また、スペインやギリシャなどでは午後にシエスタ(昼寝)を挟むため、夕食は遅い時間に摂る傾向があります。そのため、朝食は軽く済ませるのですね。
コンチネンタルブレックファーストの基本的なメニューは、以下のような内容です。
- パン
- オートミール
- シリアル
- ジャムやバター
- フルーツ
- ヨーグルト
- ハム
- チーズ
- 野菜サラダ
- コーヒー/紅茶/ジュース/牛乳
保温が不要ですぐに用意できる食事のため、パッケージツアーのホテルやルームサービスで提供されることが多いでしょう。パンとドリンクのみのシンプルなものもあれば、パンやフルーツの種類が豊富でリッチな雰囲気のものもあります。
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アメリカンブレックファーストの基本メニュー
アメリカンブレックファーストは、アメリカ式の朝食という意味とは少し異なります。アメリカは移民の国であり、それぞれが母国風の朝食を摂っています。
本来はメニューに決まった形式などなく、とても多種多様であることを覚えておいてくださいね。それをふまえて、ホテルやレストランで提供されるアメリカンブレックファーストを見ていきましょう。
先述のコンチネンタルブレックファーストに、以下のようなホットミール(温かい食べ物)特に、肉料理や卵料理を加えたものが、アメリカンブレックファーストです。
- 目玉焼き
- スクランブルエッグ
- オムレツ
- ソーセージ
- ベーコン
また、パンの代わりにワッフルやパンケーキが選ばれる場合もあります。労働者が元気に働くために、モリモリ食べる朝ごはん。ボリューミーで作る手間が掛かるため、コンチネンタルブレックファーストよりも高い価格で提供されます。
選べる朝食でさわやかな1日のスタートを提供しよう
多くのホテルでコンチネンタルブレックファーストと、アメリカンブレックファーストの2種類を用意しているのは、朝食を軽く済ませるか、しっかり食べるかをお客様に選んでもらうためです。
ホテルによっては卵の調理法をうかがったり、フルーツやパンの種類を選べるなど、さらに好みに合うようにカスタマイズできる場合もあります。
今回解説した基本をしっかり押さえつつ、ホテルに宿泊してくれたお客様がさわやかな1日を過ごせるように、こだわりの朝食メニューを考えてみてはいかがでしょうか。