ホテル内装の設計に制限はある?内装工事のポイントをご紹介

お客様のニーズに応えようと、内装を一新しようと検討を行っているホテルもいらっしゃるかもしれませんね。ホテルの内装を考えるとき、気を付けたいポイントは設計に制限があるということです。内装工事でつまずかないための注意点を、事前にチェックしておきましょう。

ホテル内装の決め方とは?

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お客様はホテルに宿泊する際、普段過ごしている自宅とは異なる雰囲気を楽しみにしている方が多いようです。そのため、特に客室の設えは重要で、客室の雰囲気が良いか悪いかによってリピート率の増減にも直結する問題となっているのです。

ホテルの内装は清潔感、快適性、統一感を考慮することが求められます。ただ新しくすればいいというわけではなく、しっかりとテーマやコンセプトを決めて内装を依頼しなければなりません。

また、ホテル側の要望だけを通した客室は「お客様がどのように過ごすか」という視点が抜けてしまうので、お客様の満足度は低い傾向があります。

ホテルの内装を決めるときは、素材などで非日常性を演出することが大切です。一つの素材が客室の雰囲気をグレードアップさせることができるのです。たとえば、レザー素材のソファを選ぶと、高級感を演出しやすいかもしれません。

内装のテーマが決まったら、室内の色味をコントロールしてください。リゾートホテルのような雰囲気を出したければアースカラーや濃茶系、都会的な印象にしたければネイビー系やブラック系を選ぶと良いでしょう。

さらに、照明は明るすぎると非日常性の雰囲気が半減します。たとえば、高級感をだそうと家具や内装を落ち着いた色味でまとめても、照明が明るすぎるとムードが台無しですよね。

ホテルの内装を成功させるには、まず内装を決める前に客室のテーマやコンセプトをきめることが非常に重要です。ホテルが理想とするものがあれば、その内容に沿うと自ずと雰囲気が掴めますよ。

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ホテル内装で重視すべきポイント

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ホテルの内装を行うとき、いくつかのポイントを加味しなければ、せっかく内装に力を入れたのにリピート率が伸び悩んでしまう可能性があります。それぞれ詳しくみていきましょう。

近隣ホテルとの差別化

競合するホテルが並立している場合、激戦区で生き残るためには近隣ホテルとの差別化が不可欠です。

差別化する選択肢として価格やサービス戦略などがありますが、内装デザインもお客様のホテル選びに大きく関わっているポイントとなります。

価格やサービス戦略はどこも似通ってしまいますが、内装デザインはホテルのこだわりを表す個性の見せ所ともなっています。近隣ホテルと一線を画すような内装デザインが、成功するか否かのカギを握っているといっても過言ではないでしょう。

デザインと費用の優先順位を明確にする

内装のデザインは、ホテルのコンセプトと予算によって方向性が決まります。

ここで重視すべきなのは「お客様にどのような空間を提供するのか」という具体的なイメージを作ることです。このイメージが抽象的なほど、統一感のある内装デザインは遠のいてしまいます。

また、イメージと同じくらい大切なのは、内装にどれくらいの予算を割けるのかという点です。予算を決める担当者に、内装デザインの重要性の理解がない限り、イメージは実現できません。

イメージができあがったら、潤沢な予算をつけるために意思決定者に内装デザインの重要性も理解してもらう必要があるでしょう。

お客様の利便性を考える

ホテルを利用するのは、お客様です。お客様のニーズと利便性のバランスが取れないと、ホテル側の自己満足になりかねません。

実際に利用する宿泊客の意思をないがしろにせず、お客様の意見を積極的に取り入れる仕組みをつくることも検討したほうがより良い内装に仕上がるかもしれませんね。

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ホテルの内装に制限はある?

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ホテルの内装には制限があります。内装制限とは、火災が発生した場合、内装が燃えて火災が拡大したり、有害なガスを発生したために避難が遅れることのないように規定されたものです。

ただし、スプリンクラー、水噴霧消化、泡消火などの設備を設置すると内装制限は緩和されます。念のためそれぞれ確認していきましょう。

居室

お客様が滞在する居室に関しては壁や天井に防火材料である「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」を使用する必要があります。どの部分にどの材料を使うかは、建物の構造や階数によって基準が変わってくるため確認が必要です。

使用する「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」の3種類は、燃焼させたときに下記の3つの条件を満たすことを条件に規定されています。

①燃焼しないこと

②防火上、有害な損傷(変形・溶接・き裂など)を生じないこと

③避難上、有害な煙またはガスを発生しないこと

建築物の材料は、技術的基準に基づき熱を加える適合試験が実施されます。

熱を加えてから上記の①②③の状態を保てる時間によって「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」の3種類が決まります。

20分間:不燃材料

10分間:準不燃材料

5分間:難燃材料

【材料の例】

不燃材料:鉄・コンクリート・ガラス・モルタルなど

準不燃材料:15mm以上木工セメント板など

難燃材料:5.5mm以上難燃合板など

【建築物の構造による制限】

不燃・準不燃・難燃材料を用いる必要がある範囲

・床面から高さ1.2m以上の壁

・1階・2階部分の天井の内装

不燃・準不燃材料を用いる必要がある範囲

・3階以上の天井の内装(難燃材料は不可)

※100㎡以内事に防火区画されたものを除く(防火区画:火災時に火炎が急激に燃え広がることを防ぐためのもの)

【階数および規模による制限】

3階建以上の建築物で、延べ床面積が500㎡を超える場合にも規定があります。建築物の高さが31mを超える建物の内装の場合下記の材料の使用が必要です。

壁:不燃・準不燃・難燃材料

天井:不燃・準不燃材料

※100㎡以内事に防火区画されたものを除く(防火区画:火災時に火炎が急激に燃え広がることを防ぐためのもの)

火気使用室・廊下など

準不燃材以上を使用しなくてはならない部分は、3階以上の居室の天井と、地上への避難経路となる廊下や階段の壁と天井です。

火気使用室については不燃・準不燃を用いることになっています。廊下等においては、通路の壁および天井の内装を不燃材料または準不燃材料を使うように注意しましょう。

参照:一般社団法人日本壁装協会

ホテルの内装会社を選ぶときの注意点

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ホテルの内装会社を選ぶ際は、何か問題が生じたときに施主の立場に立って対応してもらえる業者を見抜くことが大切です。

そのためのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ホテル内装の知識がある

初回の打ち合わせ時には、内装会社にホテル内装の知識があるのかを確認しましょう。

この確認を行うには発注するホテル側にも、一通りの基礎知識が求めれます。ですので、打ち合わせの場では建築士などの専門家がいたほうが、正しい評価に加えスムーズに話を進めることができます。

コミュニケーション能力があるか確認する

初回の打ち合わせでは、内装会社にコミュニケーション能力があるかも確認してください。施主側の話をきちんと聞けない企業だと、必ずと言っていいほどトラブルが発生します。

トラブルで時間や労力を失わないよう、注意深くチェックすることを忘れないようにしましょう。

ホテル内装の設計や施行実績がある

依頼する内装業者の候補ができたら、ホテル内装の設計や施行実績を見てみましょう。

企業ホームページを見ると、施工実績の情報が掲載されていることがほとんどです。不安であれば、実際に施工されたホテルに宿泊してみても良いかもしれません。

ワンストップでの請負いができるか確認する

ホテルの建設には設計から施工まで、多くの業者が関与します。そのため、コストが高くつきやすく、情報の共有にも時間がかかってしまうのです。

ですので、特に人手不足のホテルは窓口を一つに絞ったほうが、情報共有もスムーズになり、管理コストも抑えることができるでしょう。

こだわりの詰まった内装でお客様の心を掴もう

ホテルの内装にこだわりが見られると、お客様はより「非日常」を感じることができます。そうするとリピーターも増え、心に残る特別な時間を提供することもできるのです。

お客様が喜ぶサービスを突き詰めると、ホテルの料理以外にも、それら全体を演出する空間が非常に重要な役割を担っていると考られます。ホテルの内装は単にホテルの雰囲気を演出するツールなのではなく、お客様の満足度を向上させるものとして捉えるべきでしょう。

ホテルの内装デザインで集客を成功させるためにも、テーマやコンセプトに沿ったホテルなりの「こだわり」を見せることが大切です。

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