ホテルの朝食は業務委託するべき?
ホテルを利用するお客様のなかには「時間がないから普段は朝食を取らない」「いつも簡単な朝食しか食べない」という方もいらっしゃるかもしれません。
ホテルで用意される豪華なおいしい朝食をゆっくりと食べることは、忙しい日々を過ごすお客様にとっては”優雅な時間”の象徴でもあるのです。お客様にホテルで心休まる時間を過ごしてもらうには、朝食で手を抜くわけにはいきませんよね。
事実として、クチコミなどを見たり聞いたりしたお客様が、朝食目当てで宿泊を予約する方も多くなっているようです。
しかし、人手が不足しているホテルにとっては、少人数のスタッフで毎日朝食を用意することは骨の折れる作業でしょう。特に、ビジネスホテルの場合、十分な設備と人材が整っていない施設が多いのです。
人手不足にお悩みのホテルこそ、朝食を業務委託したほうが良いかもしれませんね。おいしい朝食を提供できれば、それがホテルの魅力にもなるに違いありません。
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ホテルが朝食を業務委託するメリット
人手不足のホテルは朝食を委託すべきと先述しましたが、ホテルが朝食を業務委託する具体的なメリットとはなんでしょう。詳しくご紹介します。
別の業務に専念できる
人手不足の場合、さまざまな業務をスタッフが兼務している場合がほとんどです。
ホテルの朝食を委託すると、本当に力を入れたい部門に集中することができます。たとえば、フロント業務ですが、朝食を準備する時間を削るだけで、スタッフの負担が減るのでお客様に対応できる時間を増やすことができますよね。
その結果、サービスの質も向上するだけでなく、お客様の満足度も上げることにつながるのです。
ホテルの付加価値を高める
ホテル業界では集客競争が激化しているのをご存知でしょうか。新型コロナウイルスの影響によってお客様の足が遠のいた施設がほとんどですが、集客競争が続いていることには変わりありません。
多くのビジネスホテルでは、競争に勝ち残るために朝食を強化する動きが見られます。朝食を武器にすると、ホテルに付加価値が付くので他社との差別化ができるようになるのです。
委託する企業によってはレストランのレイアウトや厨房設備、備品などの選定について客観的なアドバイスをもらえることもあるので、依頼しておいて損はないかもしれません。
原価率をコントロールしてもらえる
ホテル側で朝食にかける予算を決めてしまえば、それに基づいた朝食メニューを用意してくれます。さらに、食材の原価率を計算しながら提供してもらえるので、ホテルの負担が軽減されるのです。
コストダウンの相談や要望も応じてもらえることによって、ホテルも無理をせず依頼できることも魅力的ですね。
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ホテルの朝食を委託する先はどこ?
ホテルの朝食の委託先の多くは、給食会社が請け負っています。
給食会社といえば、学校給食のみを提供しているイメージのある方も多いかもしれません。しかし、給食会社に朝食を委託すると、担当者が定期的にホテルに足を運んでくれるので、コミュニケーションを密に取りつつ、朝食などの相談をすることも可能です。
企業によって、地域の名産物を取り入れたご当地メニューをメインとした朝食を提供してくれるところがあります。そのため、ホテルの立地を活かしたメニュー開発も行ってほしい施設は、委託する企業に前もって相談すると良いでしょう。
ただし、注意しなければいけないのは、朝食の納品を引き受けてくれる企業がそれほど多くないということです。ホテルの朝食を委託すると、およそ朝6時半前には納品してもらわなければ、お客様への提供が間に合いません。
早朝の時間帯に納品してくれる企業を探すことができれば問題ありませんが、そのような現状を踏まえて早めに行動していくことが必須となるでしょう。
ホテルの朝食を業務委託して人手不足を解消しよう!
ホテルの朝食を委託すると、人手不足の解消にもつながります。スタッフの負担を減らすことは、一人ひとりの作業パフォーマンスを向上させることにもなるのです。
朝食を委託する際は給食会社に丸投げするということはなく、ホテル側の要望やユーザー層を活かしたオリジナルの朝食メニューも相談することができるので、安心してくださいね。
スタッフの働きやすい環境を整えることは、少ない人員で上質なサービスを提供することが可能です。人手不足の解消に限らず、お客様が満足できるホテル独自の朝食を提供できるようになれば、リピート率やクチコミの質も向上するかもしれません。