海外の観光客をどうおもてなしすべき?ホテル・旅館が押さえておくべき外国人のおもてなしのポイントを解説!

海外からの観光客へ、どうおもてなしを行えば良いのかがわからないというホテル・旅館も多いはずです。日本は独特の文化を多く有する国ですので、たとえこちらがおもてなしの心で接したとしても、海外の観光客からすれば不快に思うこともあるということは忘れてはなりません。日本・海外の考え方の違いを把握し、観光客にベストなおもてなしを考えていきましょう。

海外からの観光客に対するおもてなしはどうすれば…?

2021年の東京オリンピックの開催に向け、新たに海外からの観光客の受け入れを強化しようと検討しているホテル・旅館も多いはずです。

しかし、どんなおもてなしをすれば海外のお客様を喜ばせることができるのかがわからないというホテル・旅館の経営者も少なくないのではないでしょうか。それもそのはず、日本国内のお客様と海外からのお客様では「嬉しい」「ありがたい」と思う感覚が少し異なるのです。

知識がないまま「日本のお客様のおもてなしと同じで問題ないだろう」とサービスを提供すれば、場合によっては海外のお客様を不愉快にさせてしまう可能性があります。そんな事態は避けたいものですよね。では、どのようなおもてなしを行えば良いのでしょうか。

海外の観光客の受け入れに必要な「おもてなしの知識」をご紹介しますので、貴ホテル・貴旅館の受け入れ強化にお役立てください。

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日本と海外で異なるおもてなしの感覚

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日本と海外では、おもてなしの性質が若干異なります。

海外で日本のおもてなしと似た意味で用いられるホスピタリティは、おもてなしよりも直接的な接客に対して用いられることが多いようですが、海外の観光客が求める「おもてなし」とはどのようなものなのでしょうか。感覚の違いを簡単にご紹介します。

日本は精神主義

風鈴の音を聞くと涼しく感じる、間合いをはかる、わびさびなど、日本人は古くから海外の方には到底理解ができないような独特の感性や美意識を持っています。

日本では、古来から精神に重きをおかれることがしばしばあり、この感覚は今もなお引き継がれているのです。よって日本人が良いと感じるおもてなしには、「気配り」や「間合い」など言葉に言い表せないようなものが多いという特徴があります。

海外は物質主義

一方、海外では物質的でわかりやすいおもてなしが好まれます。

これは「チップ」の文化とも関係しているでしょう。海外の方は、質の高いサービスは対価を払うのが当たり前という感覚を持っているため、お金をもらわなくても最高の接客をすべきと考える日本人の感覚とは大きく異なります。

海外のホテルを例にあげれば、無料でバースデーケーキを用意してもらえたり、プール・ジムなどが無料で利用できるというような行為がおもてなしとされるようです。

ただし、一口に「海外」と言っても様々な国が存在します。国ごとに国民性は異なりますので、「海外の観光客」と一緒くたにしないよう注意してくださいね。

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海外からの観光客が喜ぶ日本のおもてなし

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海外から来た観光客が「日本はすごい!」と思うのは、どのような場面なのでしょうか。日本が世界に誇れるとされる5つのおもてなしをご紹介します。ぜひ海外の方の感覚を掴んでください。

電車やバスが時刻ぴったりに到着する

日本人と海外の観光客で最も感覚のギャップが大きいのは、時間感覚でしょう。日本人は世界の中でも、生真面目な民族と知られるのを象徴するかのごとく、1分のズレもなく電車・バスが定刻通りに運行することが大半です。

5~10分ほどの遅延であっても、鉄道会社は「申し訳ありません」と謝罪をしますよね。海外では、鉄道・バス会社も乗車する方々も「多少遅れるのは仕方ない」という感覚を持っているため、常に定刻通りに到着する交通網に驚く海外の観光客も多いようです。

トイレ・路上・お店などが衛生的

「トイレのウォシュレットに感動した!」という海外の観光客が多いというのは有名な話ですよね。もちろん、公衆トイレでさえ、ゴミが散らばっていることはほとんどありません。

世界の中で見れば、日本は街の衛生管理が行き届いているという評価を得ています。路上やお店なども衛生的であることに感動する海外の観光客も多いようです。

コンビニエンスストアや自動販売機が便利

コンビニエンスストアや自動販売機も、日本にとっては当たり前の風景ですが「便利だ!」と感動する海外の観光客が多いのも事実です。

24時間いつでも好きな物が購入できるコンビニエンスストア、喉が乾いた時にいたるところに設置されている自動販売機、どちらも有していない国から来日したのであれば感動を覚えるのは想像も容易でしょう。

接客サービスの質が高い

日本の接客業では、マニュアルは必須ですよね。業界・職種にもよりますが、コンビニエンスストアやスーパーのレジスタッフは、笑顔を保ちつつ迅速な対応を行ってくれるとして驚く海外の観光客も多いようです。「またのお越しをお待ちしています」という言葉も好評です。

一方、海外ではコーヒーを飲みながらレジ業務を行ったり、中には電話をかけながら仕事をするという強者も存在するようです。日本人からするとありえないと思ってしまうような働き方ですよね。

ただ時には、お客様とオーバーにコミュニケーションを取ることもあります。「ハイ!」と握手をしたり、レジ中に会話が盛り上がって話し込んでしまうという方もいるから驚きです。そのため、日本人の接客は「機械的だ」「心が無い」と感じる方もいます。

日本独自の文化がたくさんある

日本が海外に誇る文化はたくさんあります。寿司・日本酒・侍・歌舞伎・漫画・アニメなど、挙げたらキリがありません。そして、そのいずれも世界的に地位を確立しているものが多いのです。

「日本と言えばコレ!」という感覚で来日する海外の観光客が多いことは、日本の観光業の強みであると言えるでしょう。

海外からの観光客がおもてなしが行き届いていないと感じる場面

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日本は「行ってみたい国」「行って良かった国」などのランキング上位国としても有名です。しかし、海外の観光客が「残念だった」と感じることもあります。

海外のお客様がおもてなしが行き届いていなかったと感じた場面をご紹介しますので、自ホテル・自旅館に心当たりが無いか照らし合わせながら、読み進めてみてくださいね。

ホームページの外国語対応ができていない

海外のお客様向けのホームページを用意しているというホテル・旅館は全国でもそこまで多くはありません。現在普及しているインターネットブラウザの多くは翻訳機能を携えていますが、しっちゃかめっちゃかな翻訳になることも多々あります。

海外の観光客であれば、旅行前にインターネットで情報収集をすることも多いでしょうから、外国語に対応していないホームページにがっかりする方も多いようです。

英語を話せる人が少ない

日本人の中で、英会話ができるという方はそこまで多くないでしょう。英語が話せるということはちょっとしたステータスにもなります。

しかし海外に出ると、第一言語でなくとも英語を話すことができる方が多いものです。実際に海外旅行に行き、英語を使える方々が多くて驚いたという経験がある方も多いのではないでしょうか。

つまり、海外からの観光客は来日時にこれと逆の感覚を覚えることになります。アジア圏で見ても、圧倒的に英語が話せない人が多いことに戸惑う観光客も多いようです。

無料のWi-Fi環境が少ない

大型のショッピングモールから、小さなカフェ、公的機関でさえ海外では無料のWi-Fi環境が整っているという国が多くあります。日本では到底考えられないほど、ネットワーク環境が整っているのです。

日本では、最近こそチェーン展開をしているカフェなどで無料Wi-Fiが提供されていることが一般的になってきましたが、ひと昔前まではこうもいかなかったでしょう。貴ホテル・貴旅館ではWi-Fi環境は整っているでしょうか。

キャッシュレス化が進んでいない

日本はキャッシュレス後退国としても世界的に有名です。特にヨーロッパ圏ではキャッシュレス化が進んでおり、どんな小さな売店でさえクレジットカードやプリペイドカードの支払いが可能となっています。

北欧圏では、お小遣いをカードへ入金しているという家庭もあることからもわかる通り、小さい頃からキャッシュレス環境で育ってきたという方も多いものですが、日本人はまだこの感覚には到達していませんよね。

ようやく政府をあげ、徐々にキャッシュレス化が進んできましたが、都市圏を外れれば未だ未対応というお店も多いでしょう。海外の観光客がギャップを覚えるのも無理はありません。

宗教に対する配慮がない

「お盆にお墓参りに行くからうちは仏教…?」という程度の宗教観しか持ち合わせていないという方も日本人の中には多く存在しますが、海外はそうではありません。キリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教など、信仰心が強い方もたくさんいます。

本人の信仰度合いにもよりますが、食べられない物があったり、必ず行うルーティンがあるという方もいるのは事実です。しかし、日本人は宗教に対してあまり関心がないため、気配りができないことも多くあります。ビーガンなども同じことが言えるでしょう。

海外からの観光客の受け入れでホテル・旅館がすべきこと

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海外の観光客が嬉しいと感じる日本のおもてなし、また残念だと感じる日本のおもてなしをご紹介しましたが、ホテル・旅館ではどのようなおもてなしをしていくべきなのでしょうか。

ホテル・旅館が海外の観光客へおもてなしを行う際に実施すべきこと・気を付けるべきことをご紹介します。

館内の多言語対応

まず真っ先に思い浮かぶであろうことは、館内の多言語対応です。最も重要なのは、客室のインフォメーションブックでしょう。チェックイン時の説明をするフロントが英語を話せないということであれば、フロントの案内も多言語対応をする必要があります。

その他、館内の案内表示・注意書きなども多言語対応がされていれば、海外からの観光客は安心してホテル・旅館を利用することができるはずです。

ホームページの多言語対応

館内の案内と同様に行っていただきたいのが、ホームページの多言語対応です。海外からの観光客を心から歓迎をしている、あるいはこれから海外の観光客の受け入れを強化したいというホテル・旅館であれば、せめて英語だけでも対応をすべきでしょう。

また、日本の観光にまつわるWEBサイトは「ワクワクさせる魅せ方が少ない」と感じ、これを残念に思っている海外の方も多いようです。

世界的には、写真や動画などで視覚にダイレクトに訴えかけるWEBサイトに注目が集まっているようですので、気になる方はぜひ調べて、トレンドを取り入れてみてはいかがでしょうか。

トレンドに合わせたサービスの提供

「寿司」「日本酒」などの飲食物や「歌舞伎」など、日本独自の文化はたくさんあるということを前項までにご紹介してきましたが、この文化・固定観念に縛られてはいないでしょうか。

と言うのも、全ての観光客が「日本独自の文化を堪能する」ために、来日をしている訳ではありません。これを押し付けるのは良くないことですよね。

また、日本文化を体感・体験したいと考える方は多いかもしれませんが、トレンドは日々移り変わっています。よって、これまで人気だからといって同じサービスを提供し続けるのはあまり良いこととは言えません。

海外のトレンドやニーズをチェックすること、また海外のお客様に意見を伺ってサービスに反映させることでお客様に支持されるホテル・旅館になるはずですので、ぜひアンテナを張り続け、取り入れられることは取り入れてみてくださいね。

世界各国の文化の理解

海外からの観光客の受け入れを増やしたいと考えるホテル・旅館はまず、「文化や習慣の違いがある」ということを従業員間で押さえておく必要があります。

代表的なのは、宗教による食事制限や習慣・食事時のマナー・施設の利用方法などです。また、日本独自の文化を押さえておく必要もあります。会話の中で相槌を打つことを失礼だと感じる海外のお客様も多いようですが、知らないという方も多いのではないでしょうか。

観光客に日本の文化を理解してもらうのも大切ですが、サービス提供者からも歩み寄っていかなければお互い良い関係性を築くことはできません。

とは言え、全世界の国の文化・習慣を覚えるのは難しいでしょうから、まずは大陸ごとに大まかな特徴を掴んだり、日本への観光客が多い中国・韓国・台湾・アメリカなどに特化し、文化の理解促進に努めることをおすすめします。

海外からの観光客に喜ばれるおもてなしを考えよう!

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海外からの観光客の受け入れを行うには、ある程度の下準備が必要になります。

思想の違いを把握したうえで、ニーズを館内設備・ホームページなどに反映させるようにすることが第1のステップです。受け入れができる設備の状態が整ったら、自社独自のおもてなしの接客を考えてみましょう。

ホテル・旅館があるエリアや、来日する海外の観光客の国籍などによって、対応は大きく異なりますが、備えあれば患いなしです。状況に合わせたおもてなしができるよう、しっかりと準備を整えておいてくださいね。

「海外からのお客様のおもてなしを強化するために、外国語が話せるスタッフを採用したい」と考えるホテル・旅館があれば、当サイト「おもてなしHR」にぜひご相談ください。貴ホテル・貴旅館が求める人材をご紹介します。相談は無料ですので、お気軽にご連絡くださいね。

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