配置転換の希望は通らないことが多い?
実際のところ、配置転換を希望しても思うようにいかないことは多々あります。なぜなら、部署の異動は従業員個人の成長というよりは、会社のパフォーマンスが優先されるからです。
タイミングよく希望の部署に欠員などが出ない限り、働く部署を従業員が選べることはほぼ無いと言っても過言ではないでしょう。
部署の配置転換が実現したとしても、数年かかることを視野に入れるべきです。だからといって、ただ待っているだけでは現状は変わりません。
本気で部署を異動したければ、まずは直属の上司に相談してください。一般的には異動に関しての助言や提案もされるはずです。ここで重要なのは、一方で希望部署の上司にも、求める人物像や足りたいポジションなどについてヒアリングを行っておくことです。
現在の直属の上司や希望部署の上司に、異動したい気持ちをしっかり伝える過程を怠ると、環境は何一つ変わることはないでしょう。少しでも配置転換の希望を通しやすくする工夫をすることが、あなたが思う理想の未来につなかがっていくのです。
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配置転換を希望する前に準備しておくべきポイント
配置転換の希望を出す前に、社内での人事制度を確認してください。
人事制度のパターンでは、「自己申告制度」「社内FA制度」「社内公募制度」が考えられます。これらの制度にはさまざまな特徴があるので、以下で確認してみましょう。
【自己申告制度】
職務の目標や成果・問題点を自ら評価したうえで、仕事で身に付けたスキルや経験などを人事に申告する制度。
【社内FA制度】
社員が配置転換を希望する部署・部門に、自身の経歴やスキル・実績を売り込むことができる制度。
【社内公募制度】
部署・部門が求める人物像を社内で発表し、配置転換を希望する社員がその部署・部門に立候補できる制度。
異動を決定する側の視点で3つの制度を比較すると、自己申告制度においては、希望を出した社員と会社の双方にとって利益があるかが重視されます。
その点、社内公募制度では、人事ではなく部署・部門が、立候補者の中から理想の人物像と一致している人材を選ぶので、自己申告制度よりもチャンスは広がるでしょう。
難易度が一番高いのは社内FA制度です。そもそもFA権は、会社が定めた勤続年数や年齢などの条件を満たした従業員にのみ与えられるものです。基準をクリアしていれば問題ありませんが、できない場合は希望部署への異動が叶う望みは低いでしょう。
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配置転換の希望を相談するときの注意点
もし配置転換の希望を出すならば、注意していただきたいポイントがいくつかあります。
部署を異動することへのハードルが高いことには変わりありませんが、気を付けるだけで成功する確率は上がりますので、詳しくチェックしておきましょう。
焦らない
配置転換の希望を出す際は、焦らないことが重要です。
特に自己申告制度の場合は、異動を希望したとしてもすぐに認められることは期待しないほうが良いでしょう。
しかし、絶対に異動の希望が通らないというわけではありません。すぐに結果が出ないというだけで、一度はダメだったとしても諦めずに何度でも挑戦し、異動の希望を伝え続けることが大切なのです。
何度も配置転換の希望を出すことで熱意や真剣さの表れにもなるので、異動を決定する担当者にとっても印象に残りやすくなるでしょう。
希望を伝える間には、異動先で即戦力として活躍できるように準備を整えておくことも忘れないでくださいね。
人間関係の不満を理由にしない
異動の希望を上司に相談する場合、理由を問われたら、人間関係への不満を口にしないようにしましょう。
たとえば「上司や同僚と合わない」という不満を伝えてしまうと、「協調性がない」「チームワークを重視できない」などのネガティブな評価にもつながってしまうのです。
異動を決定する担当者の立場から見ても「他の部署に異動したとしても上手くいかないのでは?」という懸念材料となる可能性もあります。今後の障害となる恐れがあるので、なるべく人間関係の不満を伝えるのは避けたほうが良いでしょう。
現在の仕事を疎かにしない
現在とは違う部署で働きたいからといって、いまの仕事に対して意欲のない姿勢を取っていると、上司・同僚にはマイナス面として捉えられます。
仕事にやる気を感じられないと、周囲の士気を下げてしまうことにもなりますよね。きっと異動希望先の上司もやる気があって、実績を挙げてくれそうな人材を受け入れたいと思っているはずです。
現在の部署でも実績を上げることを意識し、どの方面からも優秀だと認めてもらえるように働く姿を見せることが大切なのです。
希望する配置が叶わなければ転職もアリ!
社内で希望の部署に配置転換することは、非常に困難です。ですので、社内での部署異動という選択肢よりも、いっそのこと転職を視野に入れて自分の希望する環境を探したほうが、根本的な解決になることもあります。
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