「求人票の嘘」とは具体的にどういうこと?
ハローワークの求人には空求人などの嘘の求人票が多く含まれていることがあります。
空求人とは、企業側に採用する意思が全くないにも関わらず、何かしらの理由のために掲載している求人のことです。
空求人の場合は、ハローワークへの掲載が無料なので、とりあえず掲載はしておいて「あわよくば優秀な人材が来た場合のみ採用しよう」というくらいにしか考えておらず、めったに人材が採用されることはありません。
嘘の求人票は、空求人のほかにも実際の残業時間よりも短く記載したり、交通費全額支給と記載されているが一部しか支給されないなど、求人情報に嘘が含まれているものを言います。
空求人などの嘘の求人票に振り回され、貴重な時間を無駄にしないためにも、求人を探す際の要点を押さえておきましょう。
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空求人などの求人票の嘘が出てしまう理由とは?
空求人や嘘の求人票が掲載されてしまうことにも、さまざまな理由があります。
まず、空求人には、求人を掲載してからそのまま取り下げるのを忘れてしまったというミスが多いのです。最も悪質なのは、ハローワークから採用すると国から助成金がもらえる仕組みを利用して、とりあえず求人を出し続けることです。
ある地域では助成金が100万円以上のものもあり、採用基準に少しでも合わない人を採用すると人件費が助成金と合わせてマイナスになる可能性があるので、そうそう採用はされません。1年で1人も採用しないこともあるようです。
嘘の求人票が出てしまう理由は、求人情報に本当のことを記載すると応募者数が集まらないため、一見魅力的な求人に仕立て上げているということが挙げられます。さらに、残業時間が長い企業は、公的機関から指摘されてしまうので、残業時間を短く記載していることもあるのです。
なぜ空求人や嘘の求人票が出てしまうのかというと、よっぽどの事情がない限り、ハローワークは企業の求人情報の掲載を断れません。また、提出された情報が事実かどうかについては、掲載時に厳しいチェックは行っていないようです。
ハローワークは無料で求人情報が掲載でき、さらに厳しい審査もないので、空求人や嘘の求人票が掲載されやすくなっているのでしょう。
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空求人や嘘の求人票を見抜くポイント
早速、空求人や嘘の求人票を見抜くポイントをご紹介します。今後、求人票の情報をチェックする際の基準にしてみてくださいね。
仕事内容
気になった求人票があったら、仕事内容が具体的にイメージできるかどうかを考えましょう。
求人票に嘘がある場合、仕事内容がフワッとしていることがほとんどです。未経験歓迎と記載があったとしても仕事内容がイメージできないのであれば意味がありません。
意図的に仕事内容を分かりにくくしている可能性もあり、ただ単に応募者数を増やそうとしていることも考えられます。
雇用形態
雇用形態を正社員で探している際は、有期雇用か無期雇用かを確認するようにしてください。
特に注意していただきたいのは、「有期雇用」と記載があった場合です。基本的に正社員は無期雇用のことを指すので、正社員に有期雇用と記載するのは何かしらの事情があると考えたほうが良いでしょう。
ただし、期限に定めのある雇用も正社員として数えることができます。試用期間中のみ契約社員ということもありますが、なかには試用期間が終了しても雇用契約の更新を引き伸ばすブラック企業もいるようです。
手当の多さ
手当の種類が多いと優良企業だというイメージを持ってしまいますが、手当の多さには注意が必要です。
そのような実態には会社の制度としてあるものの、支給実績のない手当も記載されていることが珍しくありません。ブラック企業のケースでは、毎月の支給額の大部分を手当にして、基本給を抑えていた事例もあります。
手当の種類の多さに安心感を覚えるよりも、支給の実態や内容をしっかりと確認しておくべきでしょう。
採用実績を聞く
少しでも求人票に引っかかる箇所があれば、すぐに応募はしないようにしましょう。はじめにハローワークの窓口に「この求人の過去の採用実績はどうですか?」と聞いてみてください。
掲載が古い求人なのに、前回の採用実績が1年前だとしたら空求人の可能性が高いでしょう。数ヵ月以内に安定的な採用実績を残している企業の求人は、空求人ではない傾向があります。
求人票の表現
求人票に記載されている表現が曖昧で、限定しない言い方をしているものだと、求人票に嘘があると疑ったほうが良いかもしれません。
「程度」など数字の表現が曖昧なものや、基本給にプラスして「諸手当」などと限定しない表現をしている場合、一般的に用意されている手当全般をもらえるような勘違いをしてしまいますよね。
表現を曖昧にすると、入社後に企業に対して求人票の嘘を指摘すると、いくらでも言い逃れができるので、あえて言い切らない姿勢を貫いているのです。
表記の矛盾を発見し、少しでもおかしいと思ったら、ハローワークの情報を含めて企業のホームページやクチコミサイトなども確認しておくべきでしょう。
空求人や嘘の求人票を避けるには転職エージェントを活用するべき!
空求人や嘘の求人票を見抜くことに自信のない方は、転職エージェントを使いましょう。特に、初めて転職を経験される方にとっては心強い味方となります。
転職エージェントはあなたの希望を踏まえながら、客観的な視点で紹介する企業を案内してくれます。ですので、ブラック企業などに出合う確率も低く、自分にピッタリの企業に転職することができるのです。
ただし、転職エージェントに任せっきりにしてしまうと、転職で叶えたい目標がブレてしまう危険性もあります。転職エージェントをうまく活用するには、条件だけを見るのではなく、会社概要も自分でしっかりと確認するべきでしょう。
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