なぜ接客では言葉遣いが大切なのか

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正しい言葉遣いを身に付けることは、接客業に従事するうえで必ず必要になります。
なぜ、言葉遣いが大切なのでしょうか。
言葉遣いの良し悪しは、相手に対する印象が異なるほかに、言葉の意味の捉えられ方にも大きな影響を及ぼします。
接客の場合、会話の相手は他人です。また、お客様とは初めて会う場合も多く、相手の年齢や立場も分かりません。
正しい言葉遣いは相手を敬う気持ちの表れであり、安心感や信頼感を与える要素のひとつでもあります。
接客の言葉遣いを学ぶ前に

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接客に限らず、まずは理解しておくべき3つの敬語があります。
お客様や自分の立場に合わせた使い分けをすることで、より円滑なコミュニケーションを進めることができます。
尊敬語
相手を立てる必要があるシーンで使用されます。一般的には目上の人に対する言葉遣いです。相手が主体の表現です。
謙譲語
尊敬度と同様に、相手を立てる場合に使います。自分の立場を下にして、遜った言葉遣いにします。自分を主体にした表現です。
丁寧語
「です」「ます」「ございます」を付けることで相手にたいて丁寧に表現す言葉遣いです。相手や内容を問わないため、どんな場面でも使用できます。
誰を主体にするかによって使い方が異なります。同じ言葉でも、それぞれに当てはめると表現が全く異なることがあるので、注意が必要です。
特に尊敬語と謙譲語の場合は誤用されやすい傾向にあります。不安がある場合には、丁寧語を使用することから始めると良いでしょう。
接客の言葉遣いで有効なクッション言葉

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お客様のご要望やご意見に沿えないこともあります。時には、お客様にとって不利益な情報をお伝えしたり、お願いをしなければなりません。
正しく理解してもらうことは当然ですが、お客様な思いをさせてしまうことがないよう、言葉遣いにも注意が必要です。
クッション言葉とは
お客様のご依頼を断らなければならないときや、お客様に協力をお願いしなければならないときなどに使うのが、クッション言葉です。
会話に付け加えることで言葉の意味や内容を和らぎ、お客様を敬う姿勢をより強く感じさせます。
少し言いづらい話やお願いを伝える場合、柔らかい印象が付け加えられるために言い出しやすく、お客様も受け入れやすくなります。
クッション言葉の使い方
- ・何か尋ねるとき
お客様対して、個人的な質問をする必要がある場合などに使用します。
「失礼ですが」「差し支えなければ」などと付け加え、配慮の意を表します。
名前を聞くとき→「失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。」
- ・協力を依頼するとき
お客様に対して、協力や理解を求める場合に使用します。
「お手数ですが」や「ご都合がよろしければ」といった表現を使います。
確認してほしいとき→「お手数ですが、ご確認いただけませんでしょうか。」
- ・断るとき
お客様のご希望通りにサービス提供が出来ない場合などに使います。
「あいにくですが」や「心苦しいのですが」といった表現で心情に配慮します。
要望に応えられないとき→あいにくですが、お応えできかねます。
接客の言葉遣いが会話の印象を左右する

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接客の際の言葉遣いは、会話の印象を大きくします。丁寧で正しい言葉遣いは、お客様にとって心地よい空間をつくるための要素になります。反対に、配慮に欠ける言葉遣いではお客様に不快感を与えてしまいます。
ひとつ注意が必要なのは、過剰に丁寧になってしまったり、間違った言い回しをしてしまうことです。
例えば、言葉の頭に「お」を付ける場合です。付ける必要のない言葉に付けてしまうことで違和感のある言葉になってしまうことがあります。また、耳でお覚えただけの言葉を使用することで誤った意味になってしまうこともあります。ただ使えば良いというわけではなく、言葉のルールや意味を正確に理解したうえで使う必要があります。
そういった間違った敬語の使い方に対して、違和感を覚えるお客様も少なくありません。違和感によって会話の印象が歪んでしまうこともありますので、意味や使い方についてを正しく学習するようにしましょう。
特にホテルマンの場合は、正しく丁寧な言葉遣いが出来て当然のように思われていることもあります。会話の印象や質を左右するだけでなく、ホテルマンのとしての評価にもつながるものですので、とても重要であるといえるでしょう。
正しい接客での言葉遣いは相手への気遣い

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正しい言葉を身に付け、丁寧な言葉遣いをすることは、お客様への配慮の表し方です。
快適な時間や空間を提供するためには、適度にお客様を立て、敬う気持ちを表現しながら心地よい優越感を与えることも必要です。それらは、敬語やクッション言葉を上手く活用することで実現が可能です。
また、言葉遣いへの理解は従業員同士のコミュケーションの場でも役立ちます。特にホテルマンの場合は、他部署との関わりや連携を求められる場面も多くあります。
先輩・後輩、上司といった立場に合わせ、正しく使い分けることで業務を円滑に進めることが出来るでしょう。
正しい言葉遣いは、相手への気遣いの表れです。心地よく会話を進めるためのマナーであると言えるでしょう。