退職を引き止められない方法とは？引き止めを回避するコツや対策を徹底解説！

退職の決意を固めて辞意を伝えても、引き止められて話が先に進まない！という経験のある人は多いのではないでしょうか。退職を引き止められないためには、相手への伝え方に配慮しながら強い意思を持つことが大事ですね。スムーズに次のステップに進むためにできることをまとめましたので、退職の際の参考にしてくださいね。

スムーズに退職するためには理由と伝え方が重要

会社を辞めると決めたら、素早く円満に去りたいものですよね。そのためには引き止めにあうことを避ける必要があります。

退職を希望する理由や伝え方に「穴」があれば、そこを目掛けてあの手この手で退職を妨害されてしまいます。しかし、反対に理由と伝え方次第では強引な引き止めをされることもなく、すっきりと会社を辞めることができるのです。

引き止められない退職理由・伝え方を把握してスムーズな退職を目指しましょう。

これだけは押さえておきたい「退職の引き止め」

逃がしたくない人材から退職の申し出があれば、企業側はあの手この手で引き止めを行うことはあります。引き止め対策として、最低限知っておくべき労働者の権利を知っておくことも大切です。

• ・職業選択の自由がある
• ・企業は退職願・退職届の受け取り拒否をできない
• ・退職の意思を伝えれば2週間で退職可能

引き止めの際には、情に訴えかけられたり、脅迫めいたことを言われたりすることも考えられます。そのような場合には、冷静に対応することが大切です。

権利があるということを理解しておけば、毅然として態度で向き合うことができるでしょう。

そもそも退職を引き止められるのはどうして？

人材不足のため作業量が増える

人材不足が顕著に表れている企業の場合、さらに人員が減ると一人あたりの業務量が増加するため、退職を引き止めるケースが多いそうです。

その中でも、求人を出しても人材が集まりにくい宿泊業界や飲食業界にとっては痛手になりやすいでしょう。特に仕事ができる人が抜けた後、残された人員で仕事を回せるかどうかの不安要素も影響していると言えます。

上司の管理責任の評価が下がる

一般的に、部下の退職は上司の管理責任能力を疑われるため、評価が下がる可能性が高いようです。

退職を決意するきっかけは千差万別なので、必ずしも上司に責任があるとは言い切れません。しかし、部下が退職の意思を固める前に、上司としてできることはなかったのかなど厳しい視線を送る人もいるでしょう。

信頼度の低下や能力不足など、今後の評価に大きく影響するため退職を阻止したいという気持ちで引き止めするようですね。

再教育の手間がかかる

人員が減少したら、新たな人材を補充する必要があります。しかし、1人あたりの業務量が増えた状況で、一から教育する時間を確保するのに手間がかかるようです。

確かに、毎日発生するタスクを処理しながら新入社員を指導するのは難しいことも。

また、新入社員が独り立ちするまで数カ月を要するため、その分のフォロー体制を整えなければなりません。再教育の手間や人員募集の手間を省きたいから、退職を引き止める方もいるようですね。

引き止めをされやすい退職理由と伝え方とは？

退職は決意するだけでも大変なエネルギーを使います。決意に至るまでに注ぎ込んだエネルギーを無駄にしないためにも、引き止められることは極力避けたいものなのです。

どのような理由・伝え方が引き止めにあいやすいのかを見ていきましょう。

会社に対する不平不満

引き止めにあう退職理由として多いのは、会社に対する不平不満があって辞めるということです。

人間関係や業務の不満を理由として述べれば「配置を変えられるように調整してみるから」などと言われる可能性があります。

また、給与が低い等の待遇面に関することであれば「待遇を良くするから残ってほしい」と持ちかけられることもあるでしょう。

そして、このような提案に納得して残っても、うやむやになって結局状況が変わらないということが少なくありません。

明確なビジョンが無い退職

次の仕事は決まっていないけどとにかく辞めたい、他にやりたいことがあるわけではないが今の仕事が気に入らないなど、明確なビジョンを持たない退職理由は引き止められる可能性が高いです。

このご時世、無計画に会社を辞めるのは実に危ないことですよね。このパターンは、本当に本人のためを思って引き止めてくれているのかもしれません。なんとなく辞めたい・勢いで決めたといった退職であれば、再考の余地があるでしょう。

伝え方が曖昧

「退職しようかなと思っているのですが」「近いうちに退職したい」など曖昧な伝え方はNGです。引き止められるどころか退職の意思表示ではなく、悩み相談だと受け取られます。

具体的な話を詰めることなく、アドバイスを貰って話が終わってしまう可能性があるので、辞意ははっきりと表明してくださいね。

引き止められない退職理由とは？

引き止められない退職理由とは、ずばり引き止めようが無い退職理由です。今の会社に居てはどうにもならないことを理由として説明してください。

本当にのっぴきならない事情であれば正直に伝えるべきですが、スムーズに退職するためには多少のウソは致し方ありません。

本来、退職の理由は説明する義務は無いので、言いたくなければ「一身上の都合」を貫き通しても良いのです。お世話になった会社に誠意を持って対応することは大切ですが、気持ちよく辞められるように工夫して伝えましょう。

心身の健康状態

心身の健康状態に問題があり治療に専念するために辞めたいという理由なら、まともな会社であれば強引な引き止めはしないはずです。

ただし、辞めるのではなく「ひとまず休業にしたらどうか？」などの提案を受ける可能性があります。そのため、仮病を使って退職を試みるのはあまりおすすめできません。

本当に健康状態に問題があって働けず、困っている状況であれば休業の制度や傷病手当の利用を考えてみるのも良いでしょう。

家族の事情

親兄弟の病気やケガで介護が必要、家業を継ぐことになったなど、家族の事情も引き止めにくい退職理由です。実家が遠方であればなお有効でしょう。

また、自分自身の結婚や子育ても致し方なしと見なされます。

しかし、結婚の予定が無いのに「結婚します」とウソをついて辞めると、お祝い金を貰ってしまい、後々トラブルになることが考えられるので注意しましょう。

また、遠方の実家に帰ると説明したのに、近隣のオフィスに転職したことがバレて気まずくなる可能性もあります。

スキルアップ転職などポジティブな理由

スキルアップや、やりたいことにチャレンジするなどのポジティブな理由での退職であれば、気持ちよく送り出してもらえるでしょう。

ただし、今居る会社でも可能なスキルアップでは「それならうちでもできるよね？」などと引き止められることが考えられます。まるっきり別の業界への転職や、起業を理由にするのがベターでしょう。

また、既に転職先の内定を得ていれば「何月何日に入社なのでそれまでに辞めます」と伝えるのも良い方法です。

退職を引き止められないためにできること

退職を引き止められないようにするためには、伝え方にも工夫が必要です。引き止められないためにできることを紹介します。

退職を伝えるタイミングに配慮する

退職の引き止めを回避するためには、伝えるタイミングが重要です。

たとえば、退職の意思表示は民法上2週間前までとされていますが、会社側の負担を考慮して2カ月前など早い時期に伝えるなど。
数カ月の期間があれば、余裕を持って引き継ぎの準備や人員の補充などできるでしょう。

さらに、繁忙期前後などの時期は極力避けることで、強い引き止めにあうリスクを減らせるでしょう。

転職先の入社日が決まっていることを伝える

先述で解説したとおり、曖昧な理由や先行きの見えないビジョンのままで退職を伝えても、引き止めにあうのは目に見えています。

強い意思をもって退職を伝えるためには、転職先の入社日を先にきめておくことが重要です。
次の転職先や入社日が決まっていれば、上司も引き止める余地がないと諦めてくれるでしょう。

なお、以下の関連記事では円満退職の方法について詳しく解説しています。
もし今、強い引き止めにあって悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。

【内容別】引き止めにあったときの対処法

実際に引き止めにあったとき、どのような対応をしたら良いのでしょうか？内容に合わせた適切な対処法を解説します。

給料面などの条件改善を提案された場合

退職交渉時に、以下のような内容で待遇改善を提案してくる場合があります。

• 残業時間を減らす
• 年収を○○○万円までアップする
• 昇給もしくは昇格させる
• 希望する部署へ異動させる

しかし、条件の改善を打診されたので退職を思いとどまったものの、実際に待遇は改善されず、転職活動を再開する人もいるそうです。

また、待遇改善を信じて現職に残っても「一度は辞めようとした人」と見なされるので、今後の評価に大きく影響するかもしれません。

退職交渉時に出る待遇改善の話は、口約束で終わることが多いので、簡単にうのみにしないようにしましょう。

退職の時期を先延ばしにされそうになった場合

待遇面の改善だけではなく、さまざまな理由を挙げて退職の時期を先延ばししようとすることもあります。

• 現在の施策対応が終わるまで待ってほしい
• 引き継ぎがまだ済んでいない
• まだ若いからそんなに急ぐことはない
• 退職は承知したが、数カ月後にしてほしい

期間を定められたり、会社都合で引き止めたりなど、遠回しにもう一度考え直すよう促されるケースですね。

ただ、自分が担当するプロジェクトが終わるまでなど、数週間の調整は許容範囲として応じてもいいのではないでしょうか。

もし、転職先の入社日が調整できない場合は、丁重にお断りしたうえで、今後の進捗管理について相談しましょう。

情に訴えかけられた場合

退職交渉では、良心に訴えかける引き止め方法もあります。

• 君は会社にとって必要な人材だ
• 今退職されたら皆が困る
• リーダーなのだから、辞められたら困る
• 将来の管理職候補として考えている

上記のように、情に訴えかけるように説得されたら気持ちが流されてしまうかもしれません。

しかし、ここで退職を諦めてしまったら、これまで努力してきたことが水の泡になってしまいます。

情に訴える言葉を受けたら、申し訳ない気持ちと強い退職の意志をはっきりと示しましょう。

退職を決めたら引き止められない準備を進めよう

退職を引き止められないためには、強い意志と入念な下準備が必要です。
曖昧な表現やぼんやりとした伝え方では、相手に説得できる可能性を与えてしまいます。
これまでお世話になった感謝の気持ちを持ちつつ、次のステップに進めるよう誠実な対応をしていきましょう。

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