求める人物像とは?
「求める人物像」とは、採用する人材に備えていてほしい能力や思考のことをいいます。
しかし、採用サイトなどに掲載されている求める人物像は、似通った表現が多く、求職者からするとどの企業も同じように感じられてしまう側面があります。
そうした中で、求める人物像を明確にすることや、オリジナリティのある人物像を打ち出すことはとても大切です。
企業が必要とする人物像が明確でなければ、求職者に選ばれにくくなるだけでなく、どんな人材を採用するかが社内で統一できず、採用後のミスマッチが発生しやすくなってしまいます。
そのため、採用活動を始める前に求める人物像を固めておけば、採用後のミスマッチや早期離職などのリスクを減らすことにつながるのです。
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「求める人物像」を決めるうえでの注意点
企業が定める求める人物像は、「コミュニケーション能力が高い人」や「積極性のある人」など概括的な内容で、会社にとって都合の良い人が設定されていることも少なくありません。
しかし、「誰がみても良い条件の人」はどの企業にとっても欲しい人材ですし、知名度が高い人気企業でもない限り、求職者の目にはとまりにくいのです。
そのため、求める人物像は安易に設定するのではなく、企業の特性や仕事内容なども含め、社内で擦り合わせをして慎重に決める必要があります。
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「求める人物像」の決め方
では、どのようにして「求める人物像」を設定したら良いのでしょうか。ホテルの採用を例に挙げつつご紹介します。
業務に必要なスキルを挙げる
まず、募集する仕事に必要なスキル、つまり、仕事を進める上で「なくてはならない能力」を洗い出します。ここでは、あったら尚良い、という歓迎条件は入れません。
ホテルで働くために必要なスキルとして挙げられるのは次の4つでしょう。
- コミュニケーション能力
- マナー/気配り
- 協調性
- 体力
スキルを持つ人の数を想定する
次に、上記で挙げたスキルを持つ人の人数について考えます。つまり、仕事に必要なスキルを持つ人がどのくらいいるか、ということです。
ホテルの場合、「コミュニケーション能力」「マナー/気配り」「協調性」「体力」の4つを兼ね備えている人ということになりますが、ある程度社会人経験を積んだ人であれば、身に付いているスキルといえます。
そのように考えると、ホテルで働くための基本スキルを持つ人は一定数いる、と考えられるでしょう。
求職者の転職理由を考える
求める人物像を考える上で欠かせないのが、求職者の気持ちです。そもそも、「なぜ転職しようとしているのか」という部分にフォーカスしてみましょう。
転職活動をする多くの人は、職場や仕事内容などの悩みを解決したいと考え、転職を検討しています。だからこそ、その悩みについて企業側が考えることが大切なのです。
一般的な転職理由として多いのは、収入を上げたい、仕事内容が合わない、残業を減らしたい、休みを増やしたい、福利厚生を充実させたい、人間関係を良くしたいなどでしょう。
ただし、転職を希望する人の中には、経験したことのある職種を選ぶ人も多いので、そういった点を踏まえて悩みや退職理由を分析しておくと安心です。
例として、ホテル経験者に多い退職理由には、「体力的な負担が多い」「休みがとりにくい」「給料が安い」などがあります。
自社の魅力・応募理由を考える
ここまで分析ができたら、最後に考えることは、「求職者の悩みを自社で解決できるかどうか」です。自社の魅力を客観的に見て、求職者が自社に応募する理由を考えます。
例えば、ほかのホテルよりも「給与が高いこと」が魅力なら「収入が上げられること」が求職者の応募理由になりますし、「年間休日110日」といった休日が魅力なら、「プライベートの時間も充実させられる」ことを理由に応募する求職者は多いでしょう。
自社の魅力をしっかりと洗い出すことで、求職者の「退職理由=悩み」を解決できないかを探っていくことが大切です。
採用活動の成功は「求める人物像」の設定がカギ!
求める人物像の設定は、誰が見ても良い条件であったり概括的であったりと、安易に考えられがちですが、採用活動において重要な役割を果たします。
自社が求める人物像を明確に設定することは、「思ったような人材ではなかった」といった入社後のミスマッチを防ぐことにつながるのです。
今回ご紹介した「求める人物像」の決め方を参考に、自社の魅力が伝わるオリジナリティのある人物像を設定し、自社に合った人材の採用を目指してくださいね。
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