接客中、声が小さくて怒られる……
接客をしているとき、声の小ささからお客様に「何を言っているのか分からない」と怒られた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
他のスタッフの声やお客様同士の会話が行き交って声が届きにくくなることもありますが、自分の声はあなたが想像しているよりも意外と聞き取りにくいのかもしれません。
ただし、大きい声を出せばいいわけではないので注意が必要でしょう。お客様を無視して大きな声を張り上げると、威圧感を与えてしまうだけです。
接客業で大切なのは、「相手に伝える」という気持ちを持ってお客様と接することです。声出しのコツさえつかめば、きっと「声が小さい」とお客様に不快感を持たれることはありませんよ。
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接客中に声を出しやすくする発声トレーニング
接客中に大声を張り上げずに声の通りを良くするには、日頃から発声のトレーニングを行うことが重要です。
簡単なトレーニング方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
舌筋トレーニング
舌筋(ぜっきん)は、舌を動かすために必要な筋肉です。舌筋を鍛えると、エアーホール(口腔)が広がるので声が響きやすくなるのです。
口の中で舌を左右10回ずつグルグルと大きく回してみてください。舌筋が強くなれば声が通るだけでなく滑舌も良くなり、きれいな発声ができるでしょう。
姿勢を正す
姿勢を正すと、発声に必要な腹筋と背筋に力を入れやすくなります。姿勢が悪かったり、余分な力が入っていたりすると、無意識にノドを締め付けてしまい、声が通りにくくなるのです。
正しい姿勢を保つには体幹を鍛えることが大切ですが、その前に姿勢を正すことを意識するようにしましょう。
姿勢が悪いという自覚のある方は、猫背にならないように壁に背中をつけ、アゴを軽く引いてまっすぐ立ってください。まずは意識することが大切ですよ。
腹式呼吸
腹式呼吸は、横隔膜を中心に動かして呼吸する方法です。お腹から深く息をすると、力を入れずとも芯のある声を出せるようになります。
腹式呼吸を習慣づけるためには「息をはくときにお腹をへこませ、吸うときにお腹を膨らませる」ことを心がけてください。
体とノドの緊張をほぐしながら行うことも忘れないようにしましょう。
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声がよく通る人は好印象!
声がよく通るスタッフは、お客様から好感を持たれやすい傾向があります。実際にお客様が抱く印象を紹介します。
・元気がある
・やる気を感じられる
・誠実そう
・自信を感じられて安心する
・明るい気持ちになる
・冷たそうで怖い
・自信がなさそうで頼りない
・やる気がなさそう
・声が聞き取りづらくて腹が立つ
・ウソの情報なのでは?と疑ってしまう
このように、声の通りやすさが、お客様に与える印象を左右するのが分かります。一方、声が小さいというだけで、接客ではかなりマイナスの評価になっているようです。
お客様から聞き返されやすい方は、今日から発声トレーニングを始めたほうが良いかもしれませんね。
それでも改善しない場合はストレスが要因かも
接客中の声出しが苦手な方のなかには、緊張やストレスが原因となっていることもあります。発声トレーニングを行うに越したことはありませんが、いまよりも少しだけ自分に自信を持つことで声の通りが改善されるかもしれません。
また、どのような方法をとっても改善されない場合は、心因性失声症の場合がありますので一度病院へ行くことをおすすめします。
声出しには、精神的なもの以外にも、近頃の感染症対策の影響も考えられます。
接客中はマスクを着用することが義務付けられていますよね。マスクを着けて会話すると、どうしても声がこもって通りにくくなります。
もしマスクが原因であれば普段よりもトーンを上げた声で話すと良いでしょう。下記の記事ではマスクを着用した接客での注意点が詳しく記載されていますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。