仕事場での黒マスクは賛否両論
政府は、新型コロナウイルスの蔓延を防ぐため、「新しい生活様式」を提唱しました。アルコール消毒やテレワークを取り入れた新しい働き方など、一人ひとりの感染対策の意識が高まる中で、最も身近な存在となったのはマスクの着用でしょう。
着用機会が増えたことを背景に、各社がこぞってマスクの販売に乗り出したおかげで、消費者は多種多様なマスクを手に取ることができるようになりました。
しかし、マスクの規定があるという職場はそう多くありませんよね。プライベートであれば、どんな色・柄のマスクをつけても問題はありませんが、仕事場となれば話は別です。
中でも、賛否両論を集めているのは黒マスク。柄ものはさておき、色まで気にする必要はないという意見がある一方、ファッションアイテムとしてのイメージが強いためか、あまり良い印象を抱かないという方も少なくありません。
なぜ、仕事での黒マスク着用に賛否が集まるのでしょう。仕事で黒マスクを着用するメリット・デメリット、ビジネスにおけるマスクの新常識をご紹介しますので、黒マスクの着用の可否を一緒に考えていきましょう。
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仕事で黒マスクをするメリット
まずは、黒マスクのメリットをご紹介します。
- ・汚れが目立たない
- ・小顔効果に期待できる
- ・お洒落・洋服に合わせやすい
最も目立ったのは、現場に出て働く方の「汚れが目立たない」という意見です。
外の仕事では砂埃・土・オイルなど、どうしても汚れがつきやすいもの。動きが多く、オフィスワーカーよりマスクに触れる機会が増えやすいことも、汚れがつく一因でしょう。
小顔に見える・お洒落のためというのは、どちらかと言えば自分中心の考えですが、現場仕事の方であれば、かえって黒マスクの方が、他者へ配慮していると受け取ることもできますよね。
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仕事で黒マスクをするデメリット
続いて、黒マスクのデメリットをみていきましょう。
- ・怖い印象や威圧感を与える
- ・光の影響で、暑くなりやすい
- ・白マスクのような清潔感は与えられない
- ・非常識だと思われる
特に目立ったのは、怖い印象になるといった意見でした。子どもが見て泣いてしまったという母親の意見、「黒マスクのおかげで話しかけられる頻度が減った」という接客業従事者の意見も気にかかります。
白と黒は両極にある色なので、どうしても光と闇、善と悪というようなイメージがつきまとうもの。販売数・着用数ともに白マスクの方が多いことから、黒マスクは悪目立ちしてしまうと考えられます。
メリットと見比べ、デメリットの方が大きいと感じた方は、黒マスクの着用を控えるべきなのかもしれませんね。
仕事内外のマスクにまつわる新常識
仕事での黒マスク着用のメリット・デメリットをご紹介しましたが、その他の色・柄・形状などはどのような意見が多いのでしょうか。マスクの新常識をご紹介しますので、マスク選びの参考にしてみてください。
パステルカラーのマスクは抵抗が少ない
女性を中心に、ベイビーピンク・ソフトベージュ・パステルブルーなどのカラーマスクの着用が増えています。男性であれば、ライトグレーを選ぶ方も多いでしょう。
このようなトーンの明るいマスクに対し、抵抗を持つ方は少ないようです。もし、どうしても黒マスクを着用したいというのであれば、ライトグレー・グレーと徐々に色調を強めて様子を見るのも良いかもしれません。
ただし、柄物のマスクは職場での着用はあまり好まれません。ファッション性が求められる仕事に就いていない限りは、避けるのが無難でしょう。
形状は重視されない傾向
医療現場でも多く使用されている使い捨てのサージカルマスク、ぴったりと顔にフィットするマスク、アベノマスクでもお馴染みの布マスクなど、マスクの素材・形状も多様化しています。
ただ、形状までとやかく口を出す企業はほとんど無いようです。マスクは形の印象よりも、色が与える印象の方がビジネスでは重視されると覚えておきましょう。
替えマスクを含めた携行品もビジネスマナー
接客に関わる職種や、営業職に就いている方であれば、着用するマスク意外にも気遣いができるのが理想です。
替えのマスクやハンカチを持つのは、今や最低限のビジネスマナー。携帯用消毒液・ハンドクリーム・ハンドクリーム・マウスウォッシュなども携行しておけば、いつどこで誰に会っても安心ですよね。
お客様や取引先に求められた時に、さっと貸し出すことができれば、きっと評価も上がるはずですよ。マスク着用時の接客について、詳しく知りたいという方は下記記事も参考にしてみてください。
マスクを着用した接客で気を付けることは?マスクを着けた接客でも良い印象を与えよう
葬儀場でのマスクカラー論争
葬儀では黒のネクタイ、黒の喪服の着用がマナーとされていますが、コロナ禍の葬儀で着用するマスクの色に関し、Twitter上で様々な意見が飛び交ったことが記憶に新しいという方も多いはず。
きっかけは、「葬儀は黒マスクが新常識?」とニュースサイトで取り上げられたこと、論点は「黒マスク・白マスク、どちらが葬儀に相応しいか」というものでしたが、とある葬儀社の社員が、「日本古来の葬儀の色は白だった」と回答したことで、論争は収束に向かいました。
実際、コロナ禍の葬儀で着用されるマスクは白が多いよう。どちらが常識とするのは、このご時世ナンセンスかもしれませんが、一般的には白マスクが多いということは押さえておいて損はありません。
黒マスクは仕事で着用しない方が無難!
接客業・営業職など、社外の方と会う機会が多い仕事に就いている方は、仕事での黒マスク着用は控えた方が無難です。現場仕事では、黒マスクが従業員間で統一されていれば、周りから支持も得られるでしょう。
日本は、同調圧力が強いことでも有名な国です。仕事でも、必要以上に周りの顔色を伺う、他者と足並みを揃えるという意識が文化として深く根付いていますので、周りを気遣うという点で見れば白マスクを選んでおく方が賢明です。
ただ、徐々にではありますが、日本でも多様性を認める企業が増えています。周りの目を気にせずに、誰もが自分のつけたいマスクをつけられるような企業が増えれば、社会が良い方向に変わっていくかもしれませんね。