ホテルマンはどんな腕時計をすべき?
ホテルマンは、身なりが整っていることも手伝って、格式の高いイメージを持つお客様も多いもの。そのイメージは、細かい服装規定を定めているホテルによって作られています。
しかし、制服・髪型など、ぱっと目に入る部分はおおよそ規定が定められていますが、腕時計まで細かく規定を定めているホテルはそう多くありませんよね。つまり、腕時計の選択は、ホテルマン自身に委ねられることが多いものなのです。
ホテルマンのイメージ通り、高価な腕時計をつけた方がよいのか、はたまた規定がないため自分の趣味に合わせた腕時計をつけてしまおうか。新米のホテルマンや、これからホテルマンを目指す方が、そう迷うのも無理はありません。
では、ホテルマンはどのような腕時計を選ぶべきなのでしょうか。腕時計の基礎知識とあわせ、男女別の腕時計の選び方をご紹介します。腕時計が決まっていないホテルマンは必見です。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
ホテルマンなら押さえておきたい腕時計の基礎知識
まずは、腕時計の基礎知識をご紹介します。購入時や、お客様との雑談にも役立つ知識を集めましたので、ぜひ押さえておきましょう。
種類・ムーブメント
腕時計の性能・値段は、動力の違いによって大きく異なります。代表的な5つの種類をご紹介します。
- ・自動巻き:腕の動きに合わせ巻き上げられるゼンマイが動力・高価
- ・手巻き:リューズを回して巻き上げられるゼンマイが動力・高価
- ・クォーツ:電池が動力・安価
- ・ソーラー:光エネルギーが動力・電波ソーラーよりは安価
- ・電波ソーラー:光エネルギーが動力・時間合わせ不要・比較的安価
腕時計の種類のことは、英語で「運動」を意味するムーブメントと呼ばれることもあります。大半の腕時計のムーブメントは「ゼンマイ」「電池」「光」の3つに分類されるため、この3種類を押さえておくだけでも、腕時計選びがとても楽になります。
ケース
ダイヤル(文字盤)が収められている部分は、ケースと呼ばれます。腕時計本体のことと覚えておきましょう。なお、ケースの種類は多岐に渡るため、販売数の多いケースを抜粋してご紹介します。
- ・ラウンド:丸い形
- ・スクエア:正方形
- ・トノー:少し丸みを帯びたスクエア・樽のような形
- ・レクタンギュラー:長方形
最もポピュラーなのは、ラウンド型のケースです。ビジネスシーンでのおすすめされるケースの多くは、ラウンド型となります。
ベルト・バンド・ストラップ
腕に装着する部分は、ベルト・バンド・ストラップなどと呼ばれます。ケースとともに、腕時計の印象を大きく左右するパーツのひとつです。
- ・レザー・革:クロコダイル・カーフ(子牛)・コードバン(馬の臀部)など
- ・メタル:ステンレス・チタン・ゴールドなど
- ・ファブリック:布地
- ・合成化合物:シリコンラバー・ウレタン樹脂・合皮など
ビジネスで推奨されることが多いのは、レザーやメタルです。カラーは、レザーであればブラック、メタルブレスであればシルバーが一般的ですが、素材まで神経質に選ぶ必要はないでしょう。
ただし、メタルベルトは定番の3連タイプから、編み込んだようなメッシュ素材のタイプ、異なる素材を組み合わせたタイプなど、さまざまな形状があります。華美な印象にならない形状を選ぶのがポイントです。
その他の名称
種類・ケース・ベストと併せ、その他の名称もぜひ押さえておきましょう。
- ・ダイヤル(文字盤):一般的に数字が刻まれている、時計の盤面のこと。
- ・風防:ダイヤルを守るパーツのこと。素材は、ガラスやプラスチック。
- ・ベゼル:風防を囲うように取り付けられるリング状のパーツのこと。
- ・リューズ(竜頭):ゼンマイを巻く・時刻やカレンダーを合わせるつまみのこと。
- ・ケースサイズ:ケースの横の直径のこと。ベゼルは含むが、リューズは含まれない。
ダイヤルは、ホワイトが最も無難なカラーです。また、ケースサイズは日本人であれば男性は36mm~40mm前後、女性はラインナップが多いため、26~35mm前後をおすすめとするショップが多いようです。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
男性のホテルマンにおすすめの腕時計は?
- ・種類:「クォーツ」か「ソーラー」
- ・ケース:「ラウンド」
- ・ベルト・バンド:「メタル」
- ・価格:2~5万円程度
20代の男性ホテルマン、あるいは駆け出しの男性ホテルマンであれば、上記のような腕時計を選んでおけば間違いありません。クォーツ・ソーラーともに、アナログ表示がおすすめです。
ただし、ダイヤルの色、クロノグラフなどのインダイヤルの数はホテルで指定されていることもありますので、購入前には他従業員に相談されることをおすすめします。
また、価格帯はあくまで参考程度となりますが、1本数十万円するような有名時計ブランドの腕時計は高慢なイメージを持つお客様も多いようですので、避けるのが無難でしょう。
しかし、30代~40代など年齢がある程度上の方や、役職があるという方であれば話は別です。入社当初と同じ腕時計ではお客様にチープな印象を与えかねませんので、年代や役職に適した腕時計を選ぶようにしてくださいね。
女性のホテルマンにおすすめの腕時計は?
- ・種類:「クォーツ」か「ソーラー」
- ・ケース:「ラウンド」か「トノー」
- ・ベルト・バンド:「レザー」か「メタル」
- ・価格:1~3万円程度
女性ホテルマンの腕時計は、男性よりも重要視されることが少ないようです。そのため、選ぶ際もそこまで神経質になる必要はないでしょう。
とは言え、あまりにも華美な形状の腕時計は選ばない方が無難です。ブレスレットのようなベルト、派手なカラーのダイヤル、ストーンが目立つベゼルは、制服から浮きやすくなりますので、あくまで「職場での腕時計」ということを忘れずに選定に臨んでくださいね。
ファッションやテンションに併せて使えるよう、腕時計を2~3本持っておくのも良いかもしれません。
見えない腕時計まで気遣うのが一流のホテルマン!
ホテルマンの制服は、長袖シャツであったり、ジャケットが着用必須ということも多いため、腕時計がお客様の目につくことはそうありません。そのため、腕時計を選ぶ際、「お客様に失礼のないように」と過度に気を遣うことはないでしょう。
社会人の常識の範囲内で腕時計を選べば問題ありませんので、ぜひご自身にぴったりな、装着することで仕事モードに切り替わるような腕時計を選んでみてくださいね。
ただ、ビジネスシーンでのスマートウォッチは、日本ではまだ市民権を得ていないようですので、スマートウォッチが欲しいと考えている方は、職場で事前に相談してから購入を検討するようにしましょう。
求職活動中の方であれば、時計の選び方を「おもてなしHR」のアドバイザーに相談するのもひとつの手です。求職活動にまつわることならどんなご相談もお受けできます。登録・利用料は無料ですので、気になる方はぜひ気軽にお問い合わせください。