接客に「共感力」が必要な理由はなに?
接客における共感力とは、お客様の気持ちに寄り添える力のことを指しています。共感力が高ければ、お客様から信頼されるポイントともなるのです。
共感力の高いスタッフは、お客様から「話を聞いてくれる」「同じ話題で盛り上がれてうれしい」「この人とは感性が合いそう」「辛い気持ちを分かってくれた」というように、自分を理解してくれる存在として認識してくれます。
共感力は、たとえばホテル・旅館で言えば、客室などにお客様をご案内するときや、お部屋に食事を運ぶとき際に、お客様とコミュニケーションを取るきっかけにもなるでしょう。さらに、より深いやりとりができるようになるので、自ずとお客様の求めるものが分かるようになります。
みなさんも経験があるかもしれませんが、自分の理解者に対しては心を開き、信頼を寄せるようになりますよね。ですので、接客に共感力を利用すると、お客様の心を掴みサービスの向上だけではなく、リピート率を上げることにもつながる可能性があるのです。
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接客において共感力を身に付けるためのポイント
接客に共感力を取り入れるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。それらさえ注意できれば、共感力をすぐに身に付けることもできますので、一緒に確認していきましょう。
話を聞く
共感力を養うには、お客様の話を聞くところから始まります。ここで注意が必要なのは、お客様の話を途中で遮らず、最後まで聞く姿勢です。
お客様と共通点があると、どうしても話の途中でリアクションをしたくなりますが、そこは我慢をして聞き役に徹しましょう。きちんとお客様が話している間は聞くことに集中し、じっくりお話を聞いたあとで話し始める癖をつけるべきかもしれませんね。
相槌を打つ
共感力は話の聞き方にも注意しなければなりません。特に、お客様の話に合わせて頷いたりすると、話を聞いているというアピールすることができます。
また、頷くだけではなく「そうなんですね」や「すごい」などの言葉をいうだけで、お客様との話を盛り上げることにもなります。さらに、話の内容に合わせて表情に変化をつけることも意識しましょう。
相槌を打つことが普通になると、自分が積極的に話さずとも、お客様が心地よく話をしてくれるようになります。
話を否定しない
いままでの印象として、共感力とはお客様の話にただ合わせるという意味に思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
お客様が話す内容には、簡単に頷くことはできない話題もあるでしょう。しかしながら、そういった話題に否定的な態度を取ってしまっては、お客様の気分を害してしてしまいます。
そのような場面には、まずは話を受け入れ、自分が何かを発さなければならないときは否定から入らないように入らないようにすることが最善です。
話題のストックを増やす
共感力の高い接客には、話題の豊富さという点も重要なカギを握っています。お客様と会話を繰り広げることに自信のない方は、事前準備を疎かにしないように注意しましょう。
事前準備とはお客様との会話についていけるように、日々ニュースや新聞、雑誌などで情報を集め、世の中の動きに敏感になることです。受け取った情報はそのまま話題のストックとなりますので、話が盛り上がりそうなことをメモに書き留めることを習慣づけると良いかもしれませんね。
自分の経験も話す
お客様の話を聞いているだけでは、共感力を身に付けられたことにはなりません。それだけでなく、自分の経験も話すなど適度に自己開示すると、お客様も心を開いてくれる可能性が高まります。
自身の生い立ちや趣味などは、お客様との共通点があることが多く、話題も広がりやすいでしょう。しかし、話の流れを考慮しつつ、自分の話をしすぎないようにしてくださいね。
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共感力は「雑談する力」でもある!
技術の発達した昨今では、新型コロナウイルスの影響もあり、ホテル業界でもAI化を推進する企業も急増しています。AIは人手不足を補うために非常に有効なものですが、現段階では人が行う一流の接客スキルにまだ追いつくことはできていません。
AIは、接客において共感を用い、雑談をすることは困難です。しかし、実際はスタッフとの雑談がホテル・旅館の満足度に直結するケースは多いのではないでしょうか。事実、馴染みのスタッフとのやり取りを楽しみに、ホテル・旅館をリピートする常連のお客様もいらっしゃるはずです。
技術は発展し続けるものの、お客様の印象に残る接客をするには、まだ人間の力が必要です。共感力を身に付け、AIにはできない雑談力も養いましょう。
接客中に共感するにもテクニックが必要!
接客に共感力を活用するポイントを解説してきましたが、取り入れることはそう簡単ではありません。使いこなせるようにするには、ある程度の経験や直感が必要なのです。
しかし、ポイントを押さえ、気に留めながら接客するのとしないのとでは雲泥の差があります。ワンランク上の接客と言っても、一つの答えがすべてのお客様にとってベストな接客とは限りませんよね。
一人ひとりのお客様に何が必要なのか見極めるためにも、共感力を使い接客を行うことが非常に重要な意味を持ちます。接客において共感するテクニックを習得し、お客様の思い出に花を添えるおもてなしを心がけていきましょう。