ホテル・旅館業を経営するうえで知っておきたい「KPI」とは?経営指標を解説!

ホテル・旅館業を経営している方であれば、一度は「KPI」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。ホテル・旅館の経営を立て直すならば、経営指標の活用が定石となります。ホテル・旅館業に必要なKPIとは何を指すのでしょうか。KPIをどのように活用するのか、解説します。

目次

    そもそもホテル・旅館業にKPIの活用は必要?

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    KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字を取った略語となります。日本語では「重要経営指標」「重要業績指標」などと訳されています。

     

    KPIは業績アップを計画していくには重要な数字となり、ホテル・旅館業の経営改善には欠かせないものです。KPIによってホテル・旅館業の経営を立て直すことは、業績アップだけでなく、業務の効率化にもつながります。

     

    日頃から経営の課題をチェックすると自ずと業務が効率化されるので、従業員一人あたりにかかる負担も減らすことができます。人手不足のホテル・旅館の場合は、特に良い効果が得られるかもしれませんね。

     

    ホテル・旅館業の経営に役立つKPIとは?

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    KPIと一口に言っても、ホテル・旅館業特有のものを活用しなければなりません。経営指標として役立つポイントをご紹介します。

     

    リピート率

     

    リピート率はホテル・旅館業にとって最も重要な経営指標となります。リピート率が高まると、常連のお客様が増加するのでホテル・旅館の経営が安定するのです。

     

    ホテル・旅館側は、一度の宿泊でお客様にどれだけ良い印象を残せるかどうかが大きなカギを握るでしょう。「お客様をどうもてなすのか」がリピート率に直結するといっても過言ではありません。

     

    顧客満足度

     

    ホテル・旅館の顧客満足度は、接客・食事・温泉・施設・売店に対するお客様からの評価を指標にしますそれらを知るには、お客様にアンケートに参加してもらうことも一つの方法でしょう。

     

    顧客満足度はリピート率にもつながります。そのため、アンケート調査を行うとマイナスな評価を付けられてしまうこともありますが、業績アップのために改善すべき点と捉えるべきです。

     

    客単価

     

    客単価とは、1人のお客様あたりの売り上げのことです。なぜ客単価が重要なのかというと、ホテル・旅館のコンセプトや宿泊料金を決める基準となるからなのです。

     

    高級路線でいくならば客単価を高めに設定し、反対に大衆向けにするならば客単価を低めに設定することが必要でしょう。

     

    経費をそれほどかけることなく客単価を上げることができれば、ホテル・旅館の収益が増えます。客単価はホテル・旅館の存続を左右する指標となるので、客単価を挙げられるような工夫が欠かせません。

     

    特に客室数が固定されている宿泊業では、どんなに生産性を上げたとしても売り上げの上限は決まっています。客単価を上げることで客室数に関わらず売り上げを上げることができます。

     

    宿泊客数

     

    宿泊利用したお客様の数は、客単価とかけてホテル・旅館の宿泊売り上げとして構成されていますよね。そのため、宿泊客数は客単価とセットでチェックすることが不可欠です。

     

    宿泊売り上げを伸ばすには、宿泊客数か客単価のどちらかを伸ばすことが重要なのです。特に宿泊業を営んでいると閑散期の宿泊客数の減少は避けて通れない課題です。

     

    なかには閑散期のみ、地元の人たちに割引価格で客室を提供したり訪日客を呼び込み、なるべく閑散期でも安定した集客するといった取り組みを行っているケースもあります。

     

    客室稼働率

     

    客室稼働率とは、保有する客室の宿泊稼働の状況を示す経営指標です。とりわけ客室定員が1~2名を多く保有するビジネスホテルなどには有効な指標となるでしょう。

     

    一般的に観光ホテルなどは、地方のイベントや季節行事に合わせて人が集まる繁忙期を目安に客室数を設定しています。

     

    繁忙期に客室が足りず、他のホテルや旅館に客が流れるのは大きな損失となるからです。

     

    そのため閑散期については稼働率が下がってしまうのがネックとなります。上でも紹介したような閑散期の稼働率アップは宿泊業を営む上で重要なKPIと言えます。

     

    また稼働率を100%に保つためには直前のキャンセルや予約変更に上手く対応する必要があります。これまでの蓄積されたデータからキャンセル率などを割り出し、常に110%~120%程度の予約をとることで稼働率を高く維持することが可能です。

     

    定員稼働率

     

    定員稼働率とは、客室の総定員に占める宿泊客数の割合を示しており、定員数が多い客室を多く保有するホテル・旅館には有効です。家族利用が多いホテル・旅館は、客室稼働率よりも定員稼働率のほうが効果的な経営指標となります。

     

    定員稼働率は見落とされてしまうことの多いKPIです。もし、放っておいてしまうと赤字経営になる可能性も高まるので注意してください。

     

    一人あたりの宿泊数

     

    ご存知かもしれませんが、顧客単価は一人あたりの宿泊数が多いほど高くなります。たとえば、日帰りよりも宿泊客、1泊の宿泊客よりも宿泊数の多いほうが顧客単価は高くなりますよね。

     

    いかに一人あたりの宿泊数を増やせるかが大切です。

     

    宿泊比率

     

    主に温泉やスパ施設があるホテル・旅館で活用できます。宿泊比率は、来客者のうち宿泊客と日帰り客の比率を示す経営指標のことですが、宿泊比率が高いと宿泊客の割合が多く、それとは反対に比率が低いと日帰り客の割合が多いという意味になります。

     

    特に日帰りOKの温泉施設があるホテル・旅館の場合、宿泊比率を把握することで費用対効果を意識できるので従来よりもサービスの質を改善し、向上させるきっかけともなるでしょう。

     

    バックオーダー数

     

    バックオーダー数とはキャンセル待ちの件数のことです。ホテル・旅館が人気かどうかという基準と捉えられることもポイントではないでしょうか。

     

    バックオーダー数が多いほど景気に左右されにくく、ホテル・旅館の経営基盤が整いやすくなります。

     

    原価率

     

    原価率は、料理の売り上げに占める材料費の割合を指しています。原価率の計算には廃棄率も考慮して計算しなければなりません。

     

    経営が振るわないホテル・旅館は、原価率の計算を適当にしているところがほとんどです。この機会に原価率の計算を見直してみるべきかもしれませんね。

     

    「KPI」を駆使すればホテル・旅館の強みも見えてくる!

    Mediteraneo – stock.adobe.com

     

    ホテル・旅館の経営を改善・分析していくにはKPIを活用し、まずは事業実績をつかむ必要があります。そのうえでデータに基づいた価格設定や戦略を立てるべきでしょう。

     

    KPIを活用していくと、ホテル・旅館が改善すべき点が多々発見できます。それに加え、今までは目に見えなかったホテル・旅館の強みを見出すこともできるのです。

     

    KPIの活用によって発見できたホテル・旅館の強みを打ち出して、新たな戦略が思い浮かぶかもしれませんね。

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