残業時間の過労死ラインに要注意!法律上の扱いを理解しよう

業務量が多すぎる、人手が足りないといった理由で長時間残業が当たり前になっている企業は少なくありません。そこで注意したいのは過労死ラインを超える残業時間。ニュースなどでたびたび話題になるワードですが、過労死ラインとは具体的に何時間以上の残業なのでしょうか。労働災害として認められる過労死の基準や、長時間残業を改善するための対処方法を見ていきましょう。

残業時間の過労死ラインとは?

深夜残業

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「残業時間の過労死ライン」を正しく理解することは、社会人生活において非常に重要です。世間がコンプライアンス違反に厳しい目を向ける昨今では、自発的に行った長時間残業で会社が糾弾されるリスクも。

自分自身と勤務先を守るためにも、残業時間に関する法律上の決まりごとを正しく理解しましょう。

残業時間の過労死ラインは月80時間

残業時間の過労死ラインは、一般的に1カ月80時間といわれています。月20日・実働8時間勤務として、1日あたり4時間以上の残業があり、実働12時間以上が毎日続く計算です。

ただし、残業時間が月79時間以下であれば過労死のリスクがないわけではありません。業務負担の大きさや体力の個人差などによって、80時間よりも少ない残業時間でその人にとっての過労死ラインに達することも考えられます。

これほどの残業をしていては、しっかりと身体を休めたり趣味に打ち込んでリフレッシュしたりするどころか、日常の買い物や洗濯もできません。

そして「過労死」というワードが出てくるほどの長時間労働は、やはり危険な行為です。心身に支障をきたすリスクは大きいと言えるでしょう。

36協定における残業時間は月45時間まで

36協定とは労働基準法第36条に定められた労使協定のことです。企業はこの協定を結ばない限り、従業員を残業させたり休日出勤させたりすることはできません。

また、36協定を結んだからといって残業させ放題になるわけではなく、原則として月45時間までが上限とされています。月20日・実働8時間であれば1日あたり2時間弱の残業です。「残業が少ない」とはいえない時間ですが、人間らしい生活を送れるギリギリのラインではないでしょうか。

「特別条項」を締結することによって、年6回まで月45時間を超える残業が可能になりますが、それにも厳しい条件が定められています。このルールを破った企業は、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることも。このことからも分かるように、過労死ラインを超える残業は明確な違法行為なのです。

参考:36協定について/厚生労働省飼料

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「過労死」の労災認定基準とは

残業時間

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過労死は決して他人事ではありません。今は残業時間の少ない職場で働いていてもこの先どうなるかは分からないもの。

また、大切な家族が悲劇に見舞われるリスクもゼロではないでしょう。労災で「過労死」と認定される基準を見ていきましょう。

基準となる残業時間

労災で「過労死」と認められるかどうかは、残業時間に大きく左右されるといわれており、一般的には以下の基準で判断されます。

  • 1カ月の残業時間が100時間以上
  • 2カ月~6カ月の平均残業時間が80時間以上

ただし、厚生労働省では「月の残業時間が45時間を超えたあたりから業務と死因の発症の関連性が、徐々に強まる」としています。

労働の負荷などを総合的に判断し、基準時間未満でも労災として認定されるケースもあることを、覚えておきましょう。

参考:過労死の認定基準・残業時間について/厚生労働省資料

死因の基準

「過労死」として認定される死因は、脳疾患か心臓疾患とされています(過労自殺を除く)。

具体的には脳内出血やくも膜下出血、心筋梗塞や狭心症といった疾病。これらの疾病による死亡が「業務による明らかな過重負荷を受けたことによるもの」であった場合、労災と認定されます。

参考:過労死の認定基準・死因について/厚生労働省資料

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過労死ラインを超える残業があったらどうする?

現在勤めている企業で過労死ライン以上の残業がある場合、早急に対処することが重要です。「会社の文化だから」「みんな我慢しているから」とそのまま続けていると、ある日突然倒れてそのまま永眠することになりかねません。

過労死ラインを超える残業が発生している場合の、適切な対処方法を見ていきましょう

残業時間を自己管理する

まずは自分で残業時間を管理することが大切です。仕事の進め方を見直したり、周囲と助け合ったりすることで、残業時間を減らせる場合があります。

「たくさん働くほど偉い」という風潮の時代は、すでに終わっています。過度な残業は会社に迷惑をかけることもあるので、自分の残業時間はしっかりと管理しましょう。

上司に相談する

残業しなければこなせない量の仕事があったり、人が足りなかったりすることは勤務先の責任です。

上司や、限のある人に事実を伝えて、相談しましょう。ただし過労死ラインを超える残業が日常的にある企業では、まともに取り合ってもらえないことも考えられます。その場合は別の方法が必要でしょう。

適切な窓口に助けを求める

上司に相談しても改善の見込みがない場合や、身近な相手に相談する余裕もないほど疲弊している場合は、適切な窓口に助けを求めましょう。

労働基準監督署や、弁護士への相談が適切です。

転職を検討する

きちんと自分の時間を確保できる企業への転職を考えても良いでしょう。心身が疲れ切る前に動き出すことがポイントです。

「日々の残業に追われて転職活動が困難……」という場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。忙しいあなたに代わって応募先を選んだり、スケジュールを調整したりといったサポートが受けられます。

「残業が少ない企業で働きたい!」といった希望も伝えられるので、理想の働き方がかなう転職先が見つかるかもしれません。

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過労死ラインを超える残業を避けて健康的に働こう!

早く帰れる

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いきいきと働き続けるためには、法律で決められた残業時間の上限を守り、私生活も楽しむことが重要です。過労死ラインを超えるほどの残業をしていては、とても健康的とはいえないでしょう。今回の記事を参考に、残業の在り方を見直してみてくださいね!

また、宿泊業界の残業時間で悩んでいる方は、おもてなしHRにご相談ください。

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