「新卒の会社を辞める」と親に言えない……
心配をかけそう、怒られるかもしれないなどの理由から、会社を辞めることを親に言えない方もいるはずです。内定後に親に報告をした方や、就職活動時から親に相談していた方であれば、なおさら言いづらいと感じているのではないでしょうか。
しかし、同じように悩み、辞めることを親に話した新卒は少なくありません。入社3年以内に辞める新卒の割合は、およそ3人に1人と言われているほどなのです。
では、親に辞めることをうまく伝えられた新卒は、どのようなことに気を付けたのでしょうか。新卒で入社した会社を辞めると親に伝える際のタイミングや、伝え方のポイントをご紹介します。
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新卒の会社を辞めると親に伝えるタイミングは?
親に会社を辞めると伝えるタイミングは、早ければ早いほど良いとされています。これまで親に相談を重ねてきた新卒であれば、なおのことでしょう。
「転職を考えている」と先だって話すことで、親に現状を整理してもらえたり、新たな気づきを与えてもらえたりする可能性もあります。親への信頼が厚ければ、なるべく早めに相談するのが得策です。
しかし、事後報告の方がスムーズに転職ができるという意見もあります。転職そのものに良い印象を持っていない親や、「転職するなんて許さない!」などと頭ごなしに否定するような親であれば、辞めることは内定後に伝えた方が良いかもしれません。
また極端に心配する親も、事後報告の方が良いでしょう。心配をかけるだけでなく、「転職活動は順調?」「次はどこの企業を受けるの?」など、プレッシャーや期待が寄せられるリスクが大きくなるからです。親のタイプにあわせて、ベストなタイミングを選んでくださいね。
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新卒の会社を辞めると親に伝える5つのポイント
新卒の会社を辞めると伝える時には、いくつかのポイントを意識するだけで親の心配や反対されるリスクを軽減することができます。5つのポイントを押さえ、辞める報告に臨みましょう。
親の意見はあくまでも“参考”
必ず押さえておいていただきたいのは、親からもらった意見はあくまで“参考”までに留めておく、ということです。
特にこれまで親の言う通りの道を歩んできた方は、より強く心に留めておいてください。転職を親に反対されたら、現状に不満があっても仕事を続ける選択をしてしまうかもしれないからです。自分の人生は、自分で決めるもの。気持ちを強く持ち、報告に臨みましょう。
キャリアプランを明確にする
キャリアプランを明確にしておくことも、報告をスムーズにするポイントです。いつまでに入社して、何歳までにどのポジションについて、などの計画を話すことができれば、甘えや逃げの転職ではないことを親に伝えられます。
またキャリアプランをしっかりと練っておくことで、転職の軸のブレが少なくなることにも期待が持てます。考えてマイナスになることはありませんので、ぜひ望む未来を具体的に思い描いてみてください。
ポジティブな退職・転職理由を話す
新卒で入社した会社を辞めたいと思う理由は、人によってさまざまです。中には、職場の人間関係に嫌気がさしたり、上司のパワハラ・モラハラにしびれを切らし転職を決意した新卒もいることでしょう。
しかし、本音の退職理由を親に話せば、親に余計な心配をかけかねません。現職を続ける気持ちが少しでもあれば相談すべきですが、辞めると決めたなら言わぬが花です。明るい未来を思い描いていることだけを伝えましょう。
不安材料が少ないことを話す
キャリアプランを練ることにも通じますが、今転職しても問題はない、と親に伝えることも大切です。親の不安を取り除くことができる要素の例をみてみましょう。
- ・退職や転職にリスクがあることを知っている
- ・キャリアプランやキャリアビジョンがある
- ・半年分の貯金がある
- ・すでに転職活動を進めている
一人暮らしかつ退職してから転職活動に専念することを考えている新卒であれば、親は「家賃・生活費の補助が必要……?」と気にしてしまうもの。生活に困らない貯金がある、内定後に退職の話をするので心配いらないなど、親の不安を取り除くことも意識してください。
親に感謝を伝える
新卒の会社を辞めると伝えれば、親は大なり小なり「なぜ辞めるのか」「続ける道はないのか」などの考えを巡らせることでしょう。しかし、受け入れ態勢が崩れた状態では、建設的なやり取りやポジティブな意見をもらえる可能性は低くなってしまいますよね。
よって辞めることを伝えた後には、クッションとして親への感謝を伝えましょう。「入社前はいろいろ相談に乗ってくれてありがとう。いろいろ考えたんだけど……」のようにワンクッションを挟むことで、親をフラットな状態に戻すことができるはずですよ。
新卒の会社を辞めることを親に反対されたら?
転職したい理由やキャリアプランを具体的に伝えても親が納得せず、「駄目だ!」の一点張りであれば押し切って転職するのもひとつの手です。
しかし、押し切って転職するのはあくまで最終手段。反対する理由は、親だからこそ分かる息子・娘の「甘さ」からきているかもしれませんので、まずは自分自身に目を向けるところからはじめましょう。
内定後すぐの話だけではなく、キャリアは5年後・10年後まで考えられていたでしょうか。在籍中の会社で、改善に向けた行動は起こせていたでしょうか。自分に非はなかったかを今一度確認し、思い当たる節があれば改めましょう。
自分を見つめ直し、ポイントを押さえて話したにも関わらず転職を否定されるのであれば、強硬手段を視野に入れるほかありません。下記記事も参考にしながら、行動に移してみてくださいね。
新卒1年目の転職は厳しい?厳しい新卒1年目の転職を成功させるポイントを紹介!
親の反対を押し切って転職する現実的な3つの方法!転職を親が反対する理由とは?
新卒の会社を辞める判断を親にゆだねないこと
新卒の会社を辞めると親に伝えるのは、誰であっても構えてしまうもの。しかし、親に転職を知らせておきたいのなら、避けては通れない道です。真剣に話せば親もすんなり受け入れてくれるはずですので、ぜひ5つのポイントを意識しながら辞めると伝えてみてくださいね。
親に話したことで気持ちが変わってしまいそう、反対されたら諦めてしまうかもと感じるのであれば、今はまだ転職すべきではないのかもしれません。
人生は一度きり。主人公は自分、親はあくまでサポート役ということを忘れず、自らの力で人生を歩む術を見つけてくださいね。