なぜホテル業界には女性従業員が多いのか

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今は女性が職業を持ち、社会で活躍することが当たり前の時代です。男性よりも女性の従業員が多い業界もありますが、ホテルを含むサービス業はまさにその業界です。
サービス業全体に従事している人の6割が女性なのです。なぜ、サービスの現場で女性がこれほど活躍しているのを解説します。また、今後の課題や女性が就職先としてホテルを選ぶ際に重視したいポイントも紹介します。
ホテル業界に女性が求められる理由

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数多くの業界がある中で、ホテル業界で女性が必要とされる理由はどのようなことでしょうか。女性ならではの長所を見ていきましょう。
共感力・きめ細やかさ・親身な対応に長けている
一般的に女性は、人に共感する能力が高いと言われています。ホテルの従業員としてではなく、ひとりの人間として、ごく自然にお客様の目線で考えることができるので、細かな部分に気が付きやすい性質があります。
また、共感力の高さで、お客様に親身になって対応することができます。単に「仕事だから」ではなく、人間味をプラスした接客ができるのです。
マルチタスク能力が男性よりも高い傾向
女性は同時に複数の仕事をこなす、マルチタスク能力が男性よりも高い傾向にあります。従来、ホテルの仕事は自分の担当の仕事だけを専門にやる分業制がほとんどでしたが、見直しが進んでいます。
業務効率を良くするために、フロントに立ちながら手が空いたらレストランを手伝う、というように、従業員にマルチタスクが求められているのです。変わりつつあるホテルの現場では、今後はさらに女性のパワーが必要とされることでしょう。
女性のお客様に安心感を与える
ホテルの女性従業員は、女性のお客様に安心感を与える存在です。特に女性がひとりでホテルに宿泊する際、女性従業員による接客は心強く感じられるでしょう。滞在中の、女性ならではの困りごとも気軽に相談できますね。
あるビジネスホテルチェーンでは、客室に出入りする仕事は全て女性スタッフが担当しています。
ホテル業界で女性が活躍するための課題とは

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女性はホテルの仕事に適した性質を持っている傾向があり、実際に大勢の女性が現場で活躍しています。しかしホテル業界の現状として、女性の能力を最大限活かせているとは言い切れません。今後、クリアしていくべき課題とはどのようなことでしょうか。
女性管理職が少ない
女性管理職の少なさは、多くの業界共通する課題です。ホテル業界においても、女性従業員の多さからすると、管理職についている女性は非常に少ないと言われています。少しずつ増えてはいるものの、圧倒的に男性が多いのです。
女性は出産や育児などで長期休暇が必要な時期があったり、状況次第でいったん退職するということもありますよね。「男女平等」「女性の社会進出」と言っても、実際に業務の遂行が難しくなる可能性のある人を管理職にするとなると、そう簡単には行かないですよね。
また最近は、男性の育児休暇取得も推進されています。男女問わず、管理職の人が一時的に居なくなったとしても、現場が回るだけの体制を整えることが急務ではないでしょうか。
業務に危険が伴う可能性
ホテルに限らず、不特定多数の人が訪れる場所での業務には、ある程度危険が伴います。特に非力な女性は狙われやすいので注意が必要です。
フロントに女性をひとりで立たせない、夜勤は必ず男性スタッフも配置するといった配慮が必要です。
また、海外のホテルでは客室清掃員の女性が、宿泊客からハラスメントを受ける被害が相次ぎ、大問題となりました。その対策として、ハラスメントを受けたら即座にフロントへ通報できるキーホルダー型の無線機をスタッフに携行させています。
ハイヒールでの長時間の立ち仕事
フォーマルできちんとした女性用の靴と言えば、ハイヒールやパンプスです。格式を重んじるホテルでは、女性従業員にハイヒールの着用を義務付けているところも少なくありません。
長時間に及ぶ立ち仕事をハイヒールでこなすのは、足腰に非常に大きな負担が掛かります。笑顔で接客していても、足が痛くてたまらない!と、悩んでいる女性従業員が大勢居るのです。
しかし、最近では「女性をハイヒールから解放しよう」という声が高まり、ホテル業界も変わりつつはあります。10年先、20年先も元気にホテルの現場で働いて貰うためにもぜひ、見直しを進めて欲しいですね。
男性に不公平が生まれるのはNG
女性従業員の働きやすさを追求するあまり、男性従業員に不公平となることはNGです。例えば、産休や育休で女性従業員が抜ける時に人員の補填をせず、他の従業員の業務負担が増えるようなことは避けなければなりません。
また、女性が育児休暇を当たり前に取得するのであれば、男性にも当たり前に取得させる必要があるでしょう。
そして何より、仕事の評価は公平に行うことが重要です。単に「女性管理者を増やせばホテルのアピールになるから」といった理由で人事を考えるのは、男女平等とは言えないですよね。
外資系のホテルでは、成果主義が基本です。日系のホテルでもお手本にできるところは見習って、性別に関係なく公平に働けるホテルを目指しましょう。
女性が就職先としてホテルを選ぶポイント

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女性が就職先としてホテルを選ぶ際には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。まずは、産休や育休の取得実績があるかどうかです。
制度としては存在していても、誰も取得したことがなく、形骸化されているという企業がときどきあります。求人情報をチェックするときは、取得実績の有無を確認しましょう。
そして、課題の項目でも説明した通り、ホテルの仕事には危険が伴う可能性があります。防犯意識の高いホテルかどうかも、しっかり確認してくださいね。
ホテル業界を盛り上げるには女性が必要

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個人差はありますが、女性はホテル業界で活かせる性質を持っている傾向があります。
経済産業省では、民間企業による、女性のホテル業界への再就職を促すプログラムを実証事業としています。日本が観光立国として成り立つためにも、女性の力が欠かせないものなのですね。
どの業界に就職しようか迷っている女性はぜひ、ホテル業界を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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