観光戦略の必要性とは?重要な3つの柱や事例から観光戦略を考えよう!

全国各地の観光地で、観光客の誘致が熱心に取り組まれています。多くの観光客を呼び込むには、地に足の着いた「観光戦略」を立てることが必要です。観光戦略の必要性や、戦略の3つの柱、取り組みの事例などを解説します。

観光戦略はぜ必要なのか

廃遊園地

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観光戦略とは、観光地に旅行者を誘致するための戦略です。新たな観光施設を作ったり、従来からある観光資源をブラッシュアップし積極手にPRするといったことで、土地の魅力を高めて観光客を惹きつけることが目的です。

 

地域全体の観光施設や市場規模、訪れる人の傾向を分析せずにあてずっぽうに進めていくと「この観光地は何が見どころなの?」と思われる中半端な場所になってしまいがちです。

 

また、資金や顧客のニーズをよく考えずに巨大な観光施設を作って破綻するというパターンもあります。特にバブルのころは、どの層をターゲットにしているのか分からない奇妙なテーマパークが、次々に生まれては消えて行きましたよね。

 

こういった事態に陥らないためにも、地に足の着いた観光戦略を考えることが必要不可欠なのです。それでは観光戦略を考える際に、重要視するなのはどんなことでしょうか。次の項目から詳しく解説します。

観光戦略の3つの柱

柱

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経営戦略には3つの柱が必要と言われています。経営戦略における3つの柱は商業全般に対するもので、観光業にも当てはまることです。具体的にどのような柱なのか見ていきましょう。

コスト・リーダーシップ戦略

1つめの柱は「コスト・リーダーシップ戦略」です。90年代の半ば、大手ハンバーガーチェーン店が1個60円でハンバーガーを販売し、他のハンバーガーチェーン店も値下げせざるを得ない状況に追い込まれましたよね。牛丼チェーン店や通信事業者でも同じようなことが起こっています。

 

このように、他社よりも低価格で商品やサービスを提供して優位に立つことがコスト・リーダーシップ戦略です。同業他社よりも低価格で良いサービスを提供し、黒字を出し続けるためには徹底したコスト管理が必要です。

 

しかし、単にコストを削減することだけを考えて「安かろう悪かろう」のサービスしか提供できなくなっては元も子もありません。カットするべきところを見極めることが重要です。

差別化戦略

2つ目の柱は「差別化戦略」です。独自のサービスを生み出したり、その土地にしか無い物、そこでしか経験できないことを活用してPRしましょう。旅行とは、知らない土地での滞在を楽しむものです。

 

特に今のトレンドは特に「独自の経験をすること」なので、観光業においてはこの差別化戦略は非常に重要な柱と言えるでしょう。実際に観光業界で行われている差別化戦略は、土地で穫れた食材をふんだんに使った料理でのおもてなしや、その場所ならではのアクティビティです。

 

また、山奥や人里離れた場所にある観光施設では、不便さを逆手に取った差別化戦略と言える取り組みがされています。例えば、電気も通らない山奥にある青森県の宿では、ランプのほのかな灯りでおもてなしを提供し、人気を得ています。

 

携帯電話の電波も入らず、テレビも無いこの宿に、旅行者は「何もしないで過ごす時間」を求めて行くのですね。目の付け所次第で、どんな要素もアピールポイントになり得ます。ぜひ、頭を柔らかくして差別化戦略を考えてみてくださいね。

集中戦略

最後に紹介する柱の「集中戦略」は特定のターゲットに狙いを定めてマーケティングを行うことを意味します。

 

例としては、スキー客をターゲットにした宿ではゲレンデまでの送迎サービスを行ったり、リフト券を割引価格で販売することが集中戦略と言えます。

 

また、集中戦略は「特定のターゲット以外は切り捨てる」という潔さも必要です。「お子様連れ大歓迎」というホテルには、静かに過ごしたい人は来ませんよね。「ペットと一緒に宿泊できます」という宿には、動物アレルギーの人や生き物が苦手な人は来ないはずです。

 

手頃な価格で宿泊したいと考える人は高級ホテルは利用せず、優雅な滞在を楽しみたい人は格安のホテルには泊まらないのも同様です。

 

集中戦略を行う場合にはターゲット以外の人を逃がすことを念頭に置き、顧客のニーズをしっかりと捉えることが重要です。

今後、特に必要な観光戦略は?

分析

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前の項目で紹介した3つの柱の他に加えてもうひとつ、観光戦略を立てる上で重要なことがあります。それは「時代に合った戦略を立てる」ということです。今の時代、特に必要なポイント3点を解説します。

多言語対応

インバウンド政策が推進される今の日本の観光業においては、多言語化対応も必要不可欠です。すでに多くの観光地で案内看板や張り紙が多言語化されていますが、それだけでは充分とは言えません。

 

今後、更なるインバウンド消費を増やすためには、商品も多言語化する必要があります。お土産品を仕入れるときはぜひ、多言語での説明が付いた商品を選んでみてください。どんな商品で材料には何が使われているのかが分かると、インバウンド客は安心して選ぶことができるでしょう。

 

また、スマートフォンのカメラで商品のバーコードを読み取ると、多言語で商品の説明が読めるアプリが開発されています。インバウンド客にこういったアプリを紹介するだけでも、売り上げ増加に繋がるのではないでしょうか。

ミレニアル世代へのおもてなし

1982年から1999年の間に生まれた、幼いころからインターネットに慣れ親しんだ世代を「ミレニアル世代」と呼びます。この世代の人々は「モノ消費」よりも「コト消費」を好む傾向が強く、独自の体験を写真に収めてSNSでシェアすることに特に価値を感じると言われています。

 

そのためWi-Fi環境のある休憩所や、SNS映えする施設や商品を提供することがミレニアル世代を集客する鍵です。Wi-Fiの提供については、自国の家族や友人にリアルタイムで自分の旅をシェアしたいインバウンド客にも喜ばれます。

カンに頼らずデータ分析

観光業界では、関係者の経験則やカンに頼った経営がされがちです。そのため、食材や商品を多く仕入れすぎて余らせたり、反対に少なく仕入れすぎて売り切れとなり、機会損失することが多々ありました。人員の配置についても同じことが言えるでしょう。

 

効率的な経営を行うには、ITやAIを導入してデータを分析することが不可欠です。根拠のある数値をもとに計画を立てれば、できる限り過不足の出ない仕入や人員配置が実現できます。

 

今はデータ分析の技術も非常に発達しており、店頭に設置したカメラの映像から、訪問者の消費傾向を解析するシステムもあります。こういったシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

参照:観光戦略について/政策会議

地方観光地における観光戦略の事例

田んぼアート

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少子高齢化で経済活動が鈍化している地方の観光地では、特にしっかりとした観光戦略が必要です。地方の観光地では、実際にどのような観光戦略が行われているのでしょうか。事例を消化逸します。

「田んぼ」で多くの人を呼び寄せる青森県の村

青森県に存在する、人口約8000人の田舎館村には、毎年20人万人を超える観光客が訪れます。目当ては、この村にある広大な田んぼを使ったアートです。色の異なる稲の苗を使い、田んぼに精密な画を描くというアートです。

 

この田んぼを見下ろせる展望台の入場料や、実った稲穂の収穫体験ツアーなどが組まれ、村の経済を大きく動かしています。少ないコストで独自の楽しみを提供することに成功した観光戦略と言えるでしょう。

テレワークへの集中戦略で成功した徳島県神山町

徳島県の神山町は、地方創生のモデルケースとして注目される機会の多い町です。山間の小さな町で、若者の人口流出が激しく1955年には2万1000人だった人口が2015年には6500人にまで減少するという深刻な状況でした。

 

しかし、2010年に神山町の豊かな自然の中に、東京に本社を置くIT関連のベンチャー企業が企サテライトオフィスをオープンさせ、これをきっかけに神山町は注目を集めるようになりました。

 

地域全体に光ファイバーの設備を進め、今では大都会に遜色を取らないほど立派な通信網をめぐらされ、多数のサテライトオフィスが存在しています。山間の小さな町に無理やりレジャースポットを作るのではなく、「自然の中で働く」ことに価値を見出だした集中戦略が、成功の秘訣でしょう。

観光戦略の第一歩は地域の現実を見つめること

観光戦略で陥りがちな罠は、とにかく強いインパクトを出そうとし、地域が持つ力以上の事業に手を出して失敗することです。地域の特徴や資源、資金をよく考え、なるべく少ないコストで集客できる戦略を考える必要があります。

 

事例で紹介したふたつの地域も、決して無理なことはせず、地域がもともと持っているものに磨きを掛けて成功していますね。集客成功の第一歩は、地域の現実を正しい視線見つめることです。地域住民の意見も尊重し、独自の魅力を探しましょう。

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