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ホテル経営は儲かる?ホテルの建設ラッシュに見る現状と展望

近年、都市部を中心にホテルの建設が相次いでいるというニュースを耳にしたことがあるでしょう。あるいは、実際にそうした場面を目にしているかもしれませんね。こうした状況を見ると、「いま、ホテル経営が狙い目なのでは?」「うまく参入できれば、儲かるかもしれない」そのような考えが頭をよぎるでしょう。ホテル業界の現在を取り巻く状況、収益を上げるため、儲かるために必要な考え方などについて解説します。

ホテルの建設ラッシュ、宿泊業界への参入増

林立するホテル

iStock/hanohiki

 

ここ数年間、ホテルの建設ラッシュが続いています。

 

2019年に観光庁が発表した資料によると、2008年から2018年までの10年間で、ホテルの軒数は9,603軒から10,402軒(プラス8.3%)まで増加。旅館や簡易宿泊所などを含めた全体の宿泊施設数としては減少傾向にある中で、ホテルだけが堅調な動きを見せています。

 

さらに同資料によると、2018年12月以降における開業予定ホテル数・客室数は全国で729施設・109,317室。東京・近畿を中心に相当数の開業が予定されているとあり、実際にこの通りに建設ラッシュは現在も継続中という状況です。

 

※参照:観光庁「観光や宿泊業を取り巻く現状及び課題等について」

 

また、民泊に関する法改正なども相まって、宿泊業界全体への参入が増えています。これはなぜなのでしょうか。

 

外国人観光客の増加による影響

日本では数年前からさまざまなインバウンド施策を推進しており、外国人観光客が増加しています。街中を見渡しても、外国人を見かけることが増えたと感じる機会が多いはずです。

 

この状況に伴い、ホテルをはじめとした宿泊施設の需要が増しています。

 

日本政府は、東京オリンピック開催年である2020年には4,000万人、さらにその10年後の2030年には6,000万人の外国人観光客の訪日を目指すとしています。このことから「ホテル経営は儲かる」と考え、宿泊業界に参入する企業や投資家が増えているようです。

 

事実、今の調子で外国人観光客が増え続ければ、まだまだホテル経営による収益増が見込まれるでしょう。

 

遊休地の活用

インバウンド需要が伸びていることから、遊休地を活用したい考えの企業や空き物件を所有する個人がホテル経営に目をつけ始めました。これまで眠っていた資産をホテル・簡易宿泊所としてうまく活用できれば、定期的に収益を上げるチャンスを得られるからです。

 

こうした背景が、もともとホテルを経営していた企業はさらに店舗を増やし、他業種からの参入も増える状況を作り出しています。

 

ホテル経営は儲かるのか?

リゾートホテル

iStock/Kyungjae_Ahn

 

伸び続けるインバウンド需要に乗っかるべく、たくさんのホテルが建設されている状況ですが、そもそも本当にホテル経営は儲かるのでしょうか?ホテルの種類ごとに見ていきましょう。

 

ビジネスホテル

今急激に増え続けているのがビジネスホテルです。アクセスのよい都市部に多くあり、宿泊料も比較的リーズナブルなため、国内のビジネスパーソン、海外の旅行者ともにニーズが高いです。

 

需要があるので多くの集客が見込める反面、近いエリアにたくさんのホテルが建つと価格競争が起こりがち。競争に負けるホテルは淘汰される動きも見られるため、建てれば建てるだけ儲かる、という単純な話でもなさそうです。

 

リゾートホテル

観光地に立地するラグジュアリーなリゾートホテルは、昨今の「ホテル建設ラッシュ」とは一線を画す存在といえるでしょう。

 

前出の観光庁の資料によると、宿泊タイプ別の訪日外国人旅行者による宿泊割合でもっとも多いのが「ビジネスホテル」で36.6%、次が「シティホテル」で34.5%と、大きな違いは見られません。しかし3番目の「リゾートホテル」になると13.2%と、ぐっと割合が小さくなります。

 

さらに地域別に見てみると、リゾートホテルが占める割合がもっとも大きいのは沖縄県で、全体の約半数。逆にそれ以外の地域ではビジネスホテルやシティホテルの占める割合が大きく、東京都に至っては、リゾートホテルの利用率はわずか1.1%という状況です。

 

リゾートホテルはその性質上、設備も人も高いクオリティを求められます。つまりコストが大きいのです。その分宿泊料も高めに設定されていますが、安定的に儲かるかといえば、必ずしもそうは言えない側面を持っています。

 

カプセルホテル

カプセルホテル

iStock/Nicholas-Free

 

近年、カプセルホテルが多様化しています。リーズナブルに泊まれて駅や繁華街に近い好立地、且つ「見た目が珍しい」などの理由から外国人観光客の利用率が高いためです。

 

カプセルホテルは旅館業法では「ホテル」ではなく「簡易宿泊所」として扱われます。ホテルや旅館に比べて設備などの要件が厳しくないため、初期費用が抑えられるのがメリットです。

 

また設備や配置する人員もそれほど多く必要ないため、ランニングコストも比較的リーズナブル。一般的なホテル経営に比べると、儲けが出しやすいと言えそうですね。

 

とはいえ、今はカプセルホテルも増加傾向にあります。泊まる側も「安く泊まれればいい」という考えから、より良いカプセルホテルを探そうと意識が変わっているので、立地や価格、アメニティなどで他と差別化しなければいずれ淘汰されるでしょう。

 

儲かるホテル経営の肝はコンセプト

ダーツが真ん中に刺さっているようす

iStock/baona

 

「ホテルが足りない」「ホテルの建設が相次いでいる」と聞くと、ホテル経営に乗り出せば即儲かるような図式が頭に浮かびます。が、実際にはそうではないようです。

 

では、儲かるホテルにするにはどうしたら良いのでしょう。それには何より、「コンセプト」が重要になります。

 

ホテルのコンセプトとは

コンセプトとは、商品やサービスのテーマと言い換えることができます。軸となるもの、根幹ともいえるでしょう。ホテルでいえば、その施設のメインターゲット層の嗜好に合わせて建物や設備、サービスなどに一貫性を持たせることです。

 

コンセプトを決めるときにターゲット層も決まるので、その時点でおのずとそのホテルが獲得できるのはどんなお客なのか、客単価はどれくらいか、経費は……といった細部まで決まっていきます。

 

そのため「そのホテルが儲かるかどうかは、ホテルのコンセプトが肝になる」と言われるのです。

 

ホテルのコンセプト例

ホテルのコンセプト例にはこんなものがあります。

 

  • ・外国人向けに日本らしさを押し出す
  • ・古民家をリノベーションして歴史あるたたずまいと現代の使い勝手の良さをブレンド
  • ・コスパ重視で人を少なくし、テクノロジーをフル活用

 

例えば「着物」や「忍者」といった、外国人から見た日本らしさをアピールするホテルなら、外国人観光客の興味を引くでしょう。

 

また、「昔ながらの日本」を感じられる古民家をリノベーションした物件なら、外国人観光客だけでなく日本人にとっても新鮮です。設備だけは最新型にして快適性を向上させれば、ファミリー層やシニア層など幅広い人にアプローチできるでしょう。

 

儲かるホテル経営の裏には、綿密な事前準備があり

ホテルの看板

iStock/gerenme

 

オリンピック開催を背景に、近年は都心部を中心にホテル需要が右肩上がりです。このことから、「ホテル経営は儲かる」と考える人も少なくなく、今も新しいホテル建設の動きは留まることを知りません。

 

一方で、ホテル経営は高コストであることも知られています。お客を獲得するためにはそれなりの施設・設備が必要になりますから、建設や用意にかかる費用がかかりますし、さらに常に品質を保つ必要もあります。

 

また、オリンピック後の動きについても不透明です。今の状態のままホテル需要が続くのか、外国人観光客が増え続けるのか。ホテル経営で利益を出すには、そういった先を見通すスキルも必要でしょう。

 

ホテルを建てれば自動的に儲けが出る、と考えるのは早計です。ホテル経営で儲かるためには、事前に綿密なマーケティングリサーチを行い、ターゲット層に刺さるコンセプトを決める必要があります。それこそが、ホテル経営の肝だとも言えるでしょう。

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