インバウンド客に日本の商品が売れる！人気商品の共通点とは？

インバウンド客の楽しみはお買い物

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現地での買い物は、旅行の楽しみのひとつです。日本国内の旅行でも、道の駅で地域の特産品を購入したり、ファンシーなお土産キーホルダーをつい買ってしまうことがあるのではないでしょうか。インバウンド客もそれと同様に、買い物を楽しみにやってきます。

観光庁の調べで、インバウンド客が日本国内での買い物に消費する金額は、宿泊費よりも高額であることが分っています。日本製の商品は高品質で、免税制度の条件が緩和されたことが影響しているのでしょう。

参照：インバウンド客が買い物に費やす金額について/訪日外国人の消費動向

中国の人は買い物のために日本に来る

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インバウンド客の中には、買い物を最大の目的としてやってくる人も居ます。特に中国からのインバウンド客にその傾向が強く見られます。

観光庁の調べでは2019年4月から6月の間、中国からのインバウンド客ひとりあたりの旅行の総支出額が224,174円でした。そのうちの123,065円が買い物に使われています。旅費の半分以上の金額を使って買い物をしているのですね。

数年前に話題になった「爆買い」は下火になりましたが、中国の人にとってまだまだ日本はショッピングスポットなのです。

参照：中国からのインバウンド客が買い物に費やす金額について/訪日外国人の消費動向

日本で買うものははどこで探す？

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インバウンド客は来日する前に、日本で購入したい商品をリサーチしています。ガイドブックや旅行サイトの情報もありますが、いちばん参考にされているのはSNSの情報だそうです。SNSの口コミで評判の良い商品を見つけ、日本で探すのですね。口コミではどこのお店で手に入ったかの情報も得られます。

また、中国の人は、身内をとても大切にするという国民性があります。家族や知人への信頼感が厚く、身近な人におすすめされた製品を購入する傾向があるそうです。

インバウンド客に人気の商品は？

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今、インバウンド客に売れている商品はどのようなものでしょうか。少し前までは家電や高級化粧品、定番の和風小物などが人気でしたが、免税制度の改革などにより売れ筋が変わってきています。インバウンド客への売れ行きが好調な商品を見ていきましょう。

化粧品

日本の化粧品は、お土産用としても自分用としても大変人気があります。数年前に高価な美肌化粧水の爆買いが話題になりましたが、今のトレンドはプチプラコスメです。

特に人気が高いのは、包装されたシートタイプのパックです。120円くらいから販売されており、大量に購入し、大勢に配るのに適しています。パックの中でも売れているのは、米ぬかや日本酒などの日本らしい素材を美容成分として配合したものです。こういった素材を使った化粧水も人気があります。

また、中国でビーチリゾートがブームになっている影響で日焼け止めクリームの売れ行きも伸びています。中国での流行は、日本商品の売り上げを左右するほど影響があるのですね。

薬や衛生用品

薬類や衛生用品はインバウンド客に大量買いされることの多い商品です。目薬・風邪薬にマスクやコットンなどが売れています。

中国では、「日本に行ったらぜひ買うべし」とされる家庭薬をリストアップしたサイトや、優れた医薬品、衛生用品などをまとめた本が刊行されているそうです。

また、日本製の爪切りが今、世界で大人気です。海外の爪切りはニッパー型のものや、切った爪がたまる部分が付いていないものがほとんどだそう。そのため、切った爪が散らからない日本製の爪切りはとても便利と認識され「爪切りと言えば日本」とまで言われています。

お菓子　

インバウンド客がもっとも多く購入しているのはお菓子だそうです。

安価で見た目がかわいいカラフルな棒付きキャンディや、塩味の効いたキャラメルはインバウンド客への売り上げランキングで常に上位に入る人気商品です。また、抹茶味や桜風味などの日本らしいフレーバーのお菓子も人気です。

特に、ロシアの人の口には抹茶味のチョコレートがとても合うようで、日本土産にリクエストする人が多いそうです。まず、日本で製造されているチョコレートは世界の中でも高品質な部類に入ります。そこに海外には無い、日本独自のフレーバーが加わったことで、インバウンド客からの人気を得ているのですね。

文房具　

文房具もインバウンド客に人気のあるアイテムです。特にさらさらとした書き味のボールペンが良く売れています。安価なのでみんなに配るお土産として大量に購入していく人も多く、替え芯も売れるそうです。

お土産品用のキャラクターなどが付いたボールペンよりも、実用的なボールペンの方がインバウンド客に好まれるというのはおもしろいですね。やはり、「日本製＝品質」なのでしょう。3色ボールペンもとても人気です。

また、カラフルなマスキングテープも売れ行き好調です。海外には紙製のテープがあまり売られていないそうです。紙のやわらかな風合いに日本らしさを感じるのでしょう。

インバウンド客に売れる商品の共通点

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インバウンド客に売れる商品を何点か紹介しましたが、どのような点が好まれて「インバウンド客に選ばれる商品」となっているのでしょうか。売れているものには、以下のような共通点があります。

コンパクトで軽量　

インバウンド客の多くは、飛行機でやってきます。飛行機に積載できる荷物には、重量制限がありますよね。持ち込める荷物の個数にも同様に制限があります。

重量や個数を超過すると追徴金を支払うことになるで、コンパクトにまとまりやすく、軽い物が好まれるのです。コンパクトで軽いものは、道中の持ち歩きも楽です。

高い安全性が望まれる商品

今回詳しく紹介した売れ筋商品の多くは、どこの国でも販売されているものです。インバウンド客が、わざわざ日本に来て日常で使うものを購入するのはどうしてでしょうか。

それは、「安全性が高い製品を購入したい」と考えているからです。スキンケア用品や薬、ボールペンのインクなどは、安全性の高いものを選びたいですよね。お菓子などの食品も同様です。

国内消費が落ち込んでいる今、インバウンド客の消費を増やすことが日本経済を救う鍵です。その機会を損失しないためにも、今後も日本のメーカーは安全性の高い商品を作り続けて欲しいですね。

食品は「日本ならでは」のフレーバーが人気

お菓子の項目でも紹介した通り、食品は日本らしいフレーバーのものが好まれます。「純和風」ではなく、日本らしくアレンジしたチョコレートやクッキーなどの、和洋折衷のものが売れています。仙台市では名物のずんだを使ったシェイクが大人気です。

お菓子の他にはインスタント味噌汁も人気が高く、インバウンド客の3割が購入すると言われるほどです。この人気を受けて日本の味噌メーカーは、人気のキャラクターとコラボした缶入りのインスタント味噌汁の販売を開始しました。

また、緑茶も売れ筋商品です。セレブ女優が美容と健康のために飲んでいることで人気が高まり、インバウンド客向けに英語表記でおしゃれなパッケージの緑茶も販売されています。

よりインバウンド客の消費を増やすために必要なこと

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商品の販売でインバウンド客の消費を増やすためには、売れ筋の商品を取りそろえるだけでは不十分です。インバウンド客が買い物しやすい売り場を作る工夫が必要です。

• ・ポップを多言語化する
• ・英語やアジア各国の言葉を話せる店員を配置する
• ・インバウンド客の国でポピュラーなキャッシュレス決済を導入する
• ・無料wifiを提供する（家族や知人と相談しながら買い物をするインバウンド客が多いため）

インバウンド客の売り上げを伸ばしている小売店では、上記のような取り組みがされています。

増え続けるインバウンド客に比例して、バウンド客を取り込みを狙う小売店も増え続けています。チャンスの大きい市場ですが、それだけライバルも多いのです。取り残されないようにしっかりと対策しましょう。

場合によってはインバウンド客に敬遠される商品

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インバウンド客は日本の商品を買うことを楽しみにしていますが、場合によっては敬遠される商品もあります。必ずしも避けられるというわけではありませんが、仕入れる際に注意が必要な商品を紹介します。

お守り

自分の宗教を重要視する国のインバウンド客には、神社のお守りは好まれないことがあります。和柄の袋に入っており日本土産にぴったりだと考えがちですが、特に、唯一神を信仰する国の人には避けられやすいものです。

その一方、チリではスピリチュアルなパワーがあるとされるアイテムはお土産の定番で、日本のお守りも喜ばれるそうです。

お守りを仕入れる際には客層を見て判断したいですね。

キャラクターグッズ

アニメや漫画などのキャラクターを観光資源にしている日本。お土産品コーナーには必ずキャラクターグッズが並んでいますが、海外諸国ではキャラクターグッズは基本的に子どものものとされています。

もちろん子どものお土産品にしたり、日本のポップカルチャーが好きというインバウンド客がかなり居るので、決して売れないわけではないのです。ただし、キャラクターグッズを求めて日本に来るインバウンド客は、キャラクターグッズの専門店に流れます。

専門的に販売するのでない店では、取り扱いの割合はほどほどにした方がよいでしょう。

お弁当箱

お弁当箱は、日本の文化を象徴するもののひとつですね。まげわっぱや網代編みなどの伝統的なものもあり、日本土産に適しているイメージがあるのではないでしょうか。

しかし、昼食は外食やサンドイッチなどの簡単なメニューで済ませる文化のアメリカやイギリスからのインバウンド客にはお弁当箱はあまり喜ばれないそうです。

一方、フランスでは現在「BENTO」が人気です。昼食を大切にする文化があり、日本のアニメなどに登場するお弁当に関心が持たれたことがブームの始まりです。お弁当を提供するカフェができたり、有名シェフがお弁当のレシピ本を出したりとお弁当に親しむ人が増えています。

フランスからのインバウンド客にはお弁当箱は喜ばれるアイテムでしょう。お守りと同様に、客層を判断して仕入れると失敗しないのではないでしょうか。

インバウンド客が欲しい商品・買い物に行きたいお店とは

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今、インバウンド客に売れている日本の商品は、いかにも外国人向けの和風小物や置物よりも、実用性が高い物です。これまでは観光客向けの商店と言えば土産物店でしたが、現在はドラッグストアや生活雑貨店にもインバウンド客が集まっているのですね。

今、観光地の土産物店にとって、ドラッグストアや生活雑貨店は強力なライバルです。特に、大型チェーン店ではインバウンド対策も着々と進められています。

しかしながら、大型店よりも個性的な個人商店へ出向くことが今の旅行のトレンドです。インバウンド客の心を捉える商品を入荷し、買い物しやすい売り場づくりをするとともに、SNSに映える、個性的な内装などの工夫によって活路を見いだせるのではないでしょうか。