お客様がホテルのベッドに抱く疑問とは?マットレスのタイプやシーツの正しい使い方などについて解説!

ホテルのベッドは、一般のお客様にとっては分かりにくい要素が多々あります。客室のタイプを表す「シングル・ダブル・ツイン」といった表記や、マットレスに挟み込まれたシーツの使い方、マットレスの種類による寝心地の違いなどを正確に理解しているお客様はあまり居ないのではないでしょうか。お客様からベッドにまつわる質問を受けた際に、的確な説明をするための基本的な知識をまとめました。

目次

    ホテルマンにはベッドの知識が必要不可欠

    さわやかなホテルの朝

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    お客様に快適な眠りを提供することは、ホテルの大切な役割のひとつ。ベッドのタイプでホテルを決めるお客様もいるほど重要な備品です。

     

    ホテルマンなら、お客様からベッドについの質問を受けた時にはきちんと答えたいところでしょう。ホテルのベッドに関する、押さえておきたい基本を解説します。

    客室タイプにおけるベッドの意味

    ホテルでは客室をベッドの種類で分類していますよね。シングル・ダブル・ツインといった表記が一般的ですが、お客様にとっては分かりにくい場合もあります。

     

    それぞれどのようなベッドの客室を表わしているのか、今一度確認しましょう。

    シングルルーム

    シングルルームは、1名で宿泊するための客室です。備えられるベッドはシングルベッドや、1名で余裕をもって使えるセミダブルベッドが一般的。

     

    リゾートホテルやシティホテルよりも、ビジネスホテルに多いタイプの客室です。

    ダブルルーム

    ダブルルームは2名までの宿泊が可能な客室で、ダブルサイズのベッドが1台設置されています。

     

    2名で1台のベッドを使用するか、1名で広々と使用することを想定しています。

    ツインルーム

    ツインルームもダブルルームと同様に2名までの客室ですが、シングルベッドやセミダブルベッドが2台設置されています。

     

    また、2台のベッドを密着させてダブルサイズで使用するハリウッドツインと呼ばれるタイプのツインルームもあります。

    トリプルルーム

    トリプルルームはもともと3名用を想定した客室ではなく、2名用の客室に可動式のエキストラベットを搬入することが一般的です。

     

    日本のホテルにおいては家族旅行での利用を想定して、シングルベッドやセミダブルベッドを最初から3台設置した客室を持つホテルもあります。

     

    しかし、親子が一緒の部屋で眠る習慣の無い海外では3人用の客室はスタンダードではありません。そのため、お客様からのリクエストや、繁忙期の措置としてエキストラベッドを使い、3名での宿泊に対応した客室にするのですね。

    クアッドルーム

    クアッドルームは、4名での宿泊に対応した客室です。といってもベッドが4台あるわけではなく、キングサイズのベッド1台やクィーンサイズのベッド2台であることが一般的です。

     

    大人4名で使用するには狭く、大人2名と添い寝可能な子供での利用や、大人2名~3名での利用に向いています。

    ホテルのベッドで使われるマットレスの種類

    マットレス

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    現在のホテルで主に使われているのは、内部に金属のコイルが入った「コイルスプリングマットレス」です。

     

    コイルにも種類がありますが、ベッド用のマットレスとして一般的に普及しているのは「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」の2種類。それぞれのメリット・デメリットを解説します。

    ボンネルコイル

    ボンネルコイルは、連結したタイプのコイルです。間隔を空けて並べたコイルをワイヤーで連結することで「点」ではなく「面」で身体を支えます。そのため、身体がマットレスに沈みにくく、畳の上に布団を敷いたときに近い状態で眠ることができます。

     

    日本人の暮らしに適したのマットレスといえますが、一点に圧力を加えると周りのコイルも一緒に沈みます。そのため、ダブルベッドで相手が寝返りを打つと気になりやすいというデメリットがあります。

    ポケットコイル

    ポケットコイルは、ひとつひとつのコイルが袋に入った状態で独立しているタイプです。ボンネルタイプと異なり、圧力が掛かった部分だけが沈むので、ダブルベッドで相手が寝返りを打っても気になりにくいことがメリットです。

     

    また、独立したコイルは身体にフィットしやすく、柔らかな寝心地が特徴。新しいホテルではポケットコイルのマットレスを選ぶことが多い模様です。

     

    デメリットとしてはボンネルコイルよりも価格が高く、通気性が悪いことや耐久性が低いことが挙げられます。ポケットコイルのマットレスは、メンテナンスが重要なのですね。

    ホテルで使う可動式エキストラベッドの種類

    ツインルーム・ダブルルームをトリプルルームとして使用する際に登場する可動式エキストラベットには、大きく分けて2つのタイプがあります。エキストラベッドの寝心地を気にするお客様は多いもの。それぞれの特徴を把握しましょう。

    折りたたみタイプ

    折りたたみタイプのエキストラベッドはコンパクトに収納でき、搬入作業が簡単であることがメリットです。

     

    しかし、見た目が明らかに折りたたみ式であり、高級欠ける印象が否めません。また、マットレスとフレームが一体型で、折りたたむための設計であるため、通常のベッドよりも寝心地が劣ります。

     

    その分宿泊料金を安く設定するなど、お客様に納得していただくための調整が必要でしょう。

    立てて運ぶタイプ

    折り畳まずに、立てた状態で搬入・収納ができるタイプのエキストラベッドもあります。こちらのタイプはフレームやマットレスをたたむ必要がないため寝心地がよく、見た目も通常のベッドとそう変わりません。

     

    エキストラベッドでありながら、質の高い睡眠を提供できる点がメリットといえるでしょう。その一方で収納に場所を取る、搬入や設置の作業が大がかりになるといったデメリットもあります。

    ベッドメイクのタイプ別シーツの使い方

    シーツ

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    ホテルならではのベッドメイクに戸惑いを感じるお客様は少なくありません。特に多いのは「マットレスと掛け布団の間のどこに身体を入れればいいのか分からない」という困惑です。お客様から質問されることを想定し、ベッドメイクの方法別の正式な使い方を押さえておきましょう。

    スプレッドタイプ

    ホテルのベッドと聞いて思い浮かべることが多いのがスプレッドタイプです。スプレッドタイプのベッドメイクでお客様が困惑するポイントは「アッパーシーツ」の存在でしょう。

     

    アッパーシーツは掛け布団の下に敷くシーツのことで、両端と下の部分をマットレスに挟み込みます。アッパーシーツを使う目的は、掛け布団と身体が直接触れることを避け、汚れを防ぐこと。

     

    そのため、お客様にはアッパーシーツの下に潜ってもらうのが正解なのです。そうすれば、普段のクリーニングはアッパーシーツだけで済むためコストを削減できるでしょう。また、見た目もピシッと整い、客室全体に清潔な印象を与えられます。

     

    ただし、このベットメイクはアッパーシーツになじみの薄い日本人には違和感があり、窮屈に感じるお客様が少なくありません。せっかくアッパーシーツをピシっと整えても、マットレスから引き出して使われることが多いのではないでしょうか。

    デュベスタイル

    ベッドメイクを従来までのスプレッドタイプから、デュベスタイルに切り替えたホテルもあります。「デュベ」とはフランス語で羽毛布団のこと。羽毛の掛け布団を布団カバーで包むベッドメイクの方法がデュベスタイルと呼ばれています。

     

    デュペスタイルはマットレスに挟み込むことなく、家庭のお布団のように使用できるので使い方でお客様が戸惑うことはないでしょう。

     

    しかし、都度布団カバーを外して洗う、洗いあげた布団カバーを掛けなおす必要があるため、ベッドメイクに手間が掛かるという欠点があります。

    ベッドの帯の役目とは?

    ホテルのベッドのいちばん上には帯のような布が掛かっていますが、何のためのものなのか知らないお客様は多いでしょう。

     

    あの布の正式名称は「ベッドライナー」もしくは「フットスロー」です。靴のままベッドに上がる海外の習慣に合わせ、靴の汚れからベッドを保護するために掛けられているのです。

     

    ベッドの見栄えを良くするための、単なる飾りだと思われがちですが、一時的に鞄を置いたりするのにも便利です。もし、お客様から使い方を聞かれたら、教えて差し上げましょう。

    ベッドについての正しい知識で快適な滞在を提供しよう

    客室タイプを選ぶときや就寝するとき、ホテルのベッドについての正しい情報があれば、お客様はより快適に、ホテルに滞在できるでしょう。

     

    より、大きな満足を提供するためには、ベッドに限らずホテルの設備・備品についての知識を深めたいところです。今回の記事を参考に、研究に励んでみてはいかがでしょうか。

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