グループディスカッションで面接とは違い採用担当者が重視するポイントとは?

採用試験でグループディスカッションに参加した経験のある人は多いのではないでしょうか。特に、新卒採用で実施されることの多い選考方法ですが、採用担当者が見ているポイントは、面接とは異なります。どんな所が重点的に見られているのでしょうか。気を付けたいNG行動や、グループディスカッションのタイプ、テーマの例と併せて解説します。

グループディスカッションと面接はなにが違う?

採用試験において、選考方法のひとつとして「グループディスカッション」が取り入れられることがあります。

グループディスカッションは、応募者を数名ずつのグループに分けてテーマを与え、グループごとの結論を発表させるという手法です。

面接は、応募者の「過去」が見られるのに対し、グループディスカッションは「現在」が評価の対象になります。面接だけでは分からないコミュニケーション能力や行動パターン、適性を判断することを目的として行われます。

新卒採用など応募者が多数の場合に、一度に多くの人数を選考する手段として用いられることが一般的です。

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グループディスカッションのタイプ

選択

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グループディスカッションには、大きく分けて4種類のタイプがあります。それぞれのタイプごとの特徴や、与えられるテーマの例を見ていきましょう。

自由討論型

自由討論型は、討論の方法に決まりが無く、抽象的で答えの無いテーマが与えられることが多いタイプです。

テーマの例としては「理想の会社とはどのような会社か」「学生と社会人の違いは何か」「新しく国民の祝日を制定するとしたら何の日にするか」といった内容です。

討論するテーマ自体も、グループで自由に決めてください、とする場合もあります。

ディベート型

ディベート型は、複数の選択肢のうち、どれがベストだと思うかといったことや、反対派・賛成派に別れて討論を行う形式です。

テーマの例としては「24時間営業のお店は必要か」「飲食店の全面禁煙に賛成か・反対か」「仕事に学歴は必要か」といったものが挙げられます。

選択型

選択型は、複数の選択肢の中から答えを選ぶ形式のグループディスカッションで、ディベート型と似通った性質を持っています。

出題されるテーマは「架空のデパートを新たに出展するならどこの街にするか」「外国人観光客に日本の文化をもっともアピールできる観光地はどこか」などです。

課題解決型

課題解決型は、与えられた課題の解決策を見つけることが目的のグループディスカッションです。このタイプでは、応募する企業の業務内容に関わるテーマが用意されることがあります。

例えば「弊社の商品の売り上げを10%伸ばす方法」や「新規のお客様を呼び込むアイディア」といった内容です。

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グループディスカッションの流れ

グループディスカッションは、企業説明会の一部として実施されるなど、心の準備ができていなくても突然参加することになる場合があります。いざという時慌てないためにも、グループディスカッションの流れを把握しておきましょう。

テーマや時間、ルールの説明

まずは採用担当者から、グループディスカッションのテーマや時間、ルールを説明されます。「グループの誰かが聞いているだろう」と思わずに、しっかりと耳を傾けてください。

説明を聞くときの態度も、評価の対象です。

自己紹介

説明を聞き終わったら、グループメンバーの自己紹介タイムです。参加者の人数にもよりますが、2名から5名程度のグループに分けられていることが一般的。

氏名や学校名など、簡単に自己紹介をしましょう。グループのメンバーと打ち解けることも重要ですが、もちろんここも評価の対象なので、フランクになりすぎないように気を付けてくださいね。

役割分担

本題に入る前に、役割分担が行われます。グループディスカッションでの役割は、司会進行・タイムキーパー・書記・発表係などです。

買って出ることで積極性をアピールできますが、最後までしっかりと役目をまっとうできないとマイナス評価になるので注意しましょう。

ディスカッション開始

役割分担を決めたら、いよいよ本題です。テーマから逸れることがないようにディスカッションを進めてください。

制限時間内に結論をまとめ、発表できるように整えましょう。

発表

グループで出した結論を発表して終了です。発表係は全員で出した結論を、正確に発表しましょう。

また、他のグループの発表にもきちんと耳を傾けてください。説明の段階と同様に、傾聴姿勢を示すことが重要です。

グループディスカッションで見られる面接とは違うポイント

挙手

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グループディスカッションの大まかな流れが分かったところで、採用担当者が見ているポイントをチェックしましょう。面接とは違う部分も評価のポイントになってます。

理論性

理論性は主に、テーマに対して自分の意見を述べる時にチェックされています。

主張がテーマからずれていなか、筋道を立てて説明できているか、話の内容が実現可能なことがどうかがポイント。発言は慎重に行いましょう。

積極性

積極性は、役割分担を決める際に自分から手を挙げたかどうかや、積極的に議論に参加し、発言をしているかといった部分で判断されます。

また、他者の意見を積極的に聞いているかどうかもポイントです。相づちを打ったり、話を掘り下げて聞く姿勢が評価される傾向にあります。

リーダーシップ

リーダーシップとは、読んで字のごとく仲間をリードする力のことです。リーダーシップを発揮できるチャンスがあるのは、司会進行役だけではありません。

特に役割が無いメンバーでも、発言の少ない人に意見を聞いてみる、議論が脇道に逸れそうになったら軌道修正するといった行動でアピールできます。

発想力

グループディスカッションで重視されるのは、結論よりもディスカッション中の態度やコミュニケーションです。しかし、あっと驚く発想が飛び出せば、採用担当者の関心を惹くことは間違いないでしょう。

発想力は、一朝一夕に身につくものではありません。日頃から柔軟な思考を持つように心がけてくださいね。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力はグループディスカッションで特に重要視されるポイントです。

グループの席に着いた時点で、自分から挨拶をするか、反対意見を述べる際に心遣いができるかといった部分が見られています。

グループディスカッションでやってはいけないこと

クラッシャー

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続いて、グループディスカッションでやってしまうと高確率で落とされるNG行動について解説します。グループディスカッションに苦手意識のある人は、まずはNG行動を取らないことを意識して臨んでくださいね。

クラッシャー行為

クラッシャー行為とは、ディスカッションをぶち壊しにする行動のことです。他者の意見に感情的に反対したり、意見が食い違う相手を論破する、テーマそのものを否定するなどがクラッシャー行為と見なされます。

また、自分の意見を長々と演説し、他者の発言の機会を奪うのもNG。どんなに目立っても良い評価に繋がることは無いでしょう。そして何より、チームメイトを負かそうと思ってはいけません。チーム全員で合格するつもりで参加してくださいね。

理論的・現実的でない発言

積極的な発言を行うのは重要なことですが、注目を集めようとして何でも言えば良いというものではありません。

理論的・現実的でない発言や、ウケ狙いの発言は控えましょう。下手な発言をするくらいなら「聞き上手」をアピールする方が得策です。

自分の意見を述べない

一言も意見を述べないのはもちろん、人の意見に左右されてばかりなのもNGです。異なるふたつの意見の両方に同意を示したりすると「優柔不断」「真剣に考えていないのでは?」という印象を与えます。

自分の意見を述べるということは、他の意見を否定することに繋がります。そのため協調性のある人ほど、陥りがちな罠と言えるでしょう。

油断した態度

グループディスカッションは面接とは違って、求職者同士のやりとりが中心です。そのため、つい油断して、姿勢が悪くなったりカジュアルすぎる言葉遣いになりがちなので注意してください。

グループディスカッション中は、一挙一動が評価の対象なのです。

グループディスカッションは事前対策できない?

情報収集

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グループディスカッションはほとんどの場合、当日にならないとテーマが分かりません。従って、事前対策のしようが無いと思っている人も居ますが、それは大きな間違いです。事前にできるグループディスカッション対策でライバルに差を付けましょう!

情報収集の癖をつける

日頃からニュースを見る、新聞を読む、気になったことをすぐに調べる等、情報収集の癖をつけてください。

情報の引き出しが多ければ多いほど、どんなテーマが与えられても的確な意見を述べられるようになるはずです。また、情報の中から必要なことを見つけ出す力も鍛えられるはず。

社会に出てからも確実に役に立つ癖なので、ぜひ今日から実践しましょう。

日ごろから人の話を聞く

グループディスカッションでは、傾聴姿勢が評価の大きなポイントとなります。しかし、大抵の人は、他者の話をあまりきちんとは聞いていないものではないでしょうか。

聞いているように見えても、次に自分が何を話すかを考えていたり、全く別のことを考えていたりします。まずは聞く時・話す時の区別をはっきり付けましょう。人の話をきちんと聞くことで、キラリと光る発想が生まれることもあります。

自分の意見を述べる練習をする

自分の意見を述べるのは、否定されたり反対されるかもしれないと思うと怖いものです。しかし、ディスカッションでは意見を出さなければステージに立つことすらできないのです。

家族や親しい友人に、自分の考えを話すことからチャレンジしてみてくださいね。また、他者と反対の意見を述べる際に使えるのは「イエス・バット法」です。

「あなたの意見は確かにその通りですね。でも、わたしはこういう意見を持っています」というように、一旦相手の意見を受け入れて、自分の考えを話すのです。角を立てずに議論できる話し方なので、ぜひ覚えておいてくださいね。

勉強会などに参加する

学校で行われる就職活動のための勉強会や、ハローワークの就職支援セミナーなどには積極的に参加しましょう。疑似グループディスカッションなど、本番に近い空気で練習を重ねることや、有効なアドバイスを貰える可能性があります。

利用できるものは何でも利用して、自分のプラスにしましょうね!

宿泊業の採用試験では導入が多いグループディスカッション

ホテル業

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宿泊業は、人と接する機会が多い業界です。そのため、採用試験では人間性を吟味できるグループディスカッションが取り入れられることが多いです。

宿泊業への就職を希望している人は、特にしっかりと対策を取りましょう。

また、「ホテルが海外進出するならアジア圏とヨーロッパのどちらが良いか」や「新たに支店を作るならどこの都市が適切か」といったホテル業ならではのテーマが与えらえることがしばしばあります。業界研究を怠らずに臨んでくださいね。

グループディスカッションで面接以上に自分をアピールしよう

自己PR

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グループディスカッションでは、面接だけでは伝えきれない自分の長所をアピールできるチャンスです。リーダーシップや積極性を行動で示しましょう。ただし反対に、短所も目立ちやすいので、常に緊張感を持って臨んでくださいね。

そしてエントリーしたい企業が見つからない、何度採用試験を受けても上手く行かないといったことで悩んだ際には、ぜひおもてなしHRを活用してください。

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