コミュニティマーケティングとは?宿泊業でコミュニティマーケティングを活かす方法!

マーケティング業界では今、「コミュニティマーケティング」に注目が集まっています。顧客を惹き付け、ロイヤルティ化をすることができるコミュニティマーケティングは、長期的に良い効果を波及させ続けることができるマーケティング手法です。顧客が離れない企業となるために、コミュニティマーケティングの知識を得て経営に活かしましょう。

目次

    コミュニティマーケティングとは?

    iStock.com/Rawpixel

     

    コミュニティマーケティングとは、その名の通りコミュニティを積極的に利用・活用したマーケティングのことを言います。BtoB、BtoC、SaaSを中心に期待が寄せられている、新しいマーケティング手法です。

     

    字面だけを見ると、「既存のコミュニティへ商品を売る」ことが目的と思われてしまいがちですが、「コミュニティを通じ企業価値・商品価値を上げる」ことが主目的であることが多く、商品が売れるのは結果論である場合が多いようです。

     

    コミュニティマーケティングに似た「コミュニティタッチ」という言葉も、ほぼ同義であるとされています。

     

    コミュニティマーケティングで実現できること

    iStock.com/metamorworks

     

    近年注目が集まるコミュニティマーケティングでは、下記のことが実現できると考えられています。

     

    • ・ユーザー同士の交流
    • ・熱狂的なファンの獲得
    • ・ファン層の拡大
    • ・新しいアイデアの発見
    • ・商品・サービスのブラッシュアップ
    • ・人的コストの削減

     

    それぞれが実現するまでの流れをみていきましょう。

     

    まず、企業側でコミュニティの場を設けます。コミュニティ内でユーザー同士が関わり合いを持つことで、企業理解や商品理解が深まり、熱狂的なファンからは活発に意見が出ることでしょう。

     

    意見交換が活発になると、話題を生み新しいファンがつきます。時には、ファンがファンを呼ぶということもあるはずです。この一連の流れを生み出すことができるのが、コミュニティマーケティングなのです。

     

    コミュニティ内では、多角的に企業や商品・サービスについて意見交換がされるため、企業は新しいアイデアを得ることができるとともに、質問に対して回答を行う人的コストや、企業PRにかかる人的コストの削減を実現することに期待ができます。

     

    コミュニティマーケティングが生まれた背景

    iStock.com/Rawpixel

     

    顧客のロイヤル化・ロイヤルティ化を見込むことができるコミュニティマーケティングは、ここ数年で強く注目を集めるマーケティング手法となりました。

     

    なぜここまでの注目が集まるのでしょうか。コミュニティマーケティングが生まれた背景をみて、その謎を解明していきましょう。

     

    ライフスタイルの多様化

    グローバル化、就労形態の変化、女性の社会進出、LGBTQに対する考え方の普及など背景に、近年の日本ではライフスタイルの多様化が進んでいます。

     

    1人ひとりが、自分らしい生活を送りたいと強く願う現代の日本で、企業からの一方的なPR(マーケティング)は、これまでのような効果を上げることが困難になってきました。

     

    企業から、企業の訴えたい情報だけを発信し続ける従来のマーケティングは、場合によっては顧客から避けられてしまうということあるため、従来のマーケティングと別の切り口で生み出されたのがコミュニティマーケティングだとも考えられています。

     

    SNSによる情報発信の活発化

    スマートフォンの普及により、SNSはさらに身近な存在となりました。以前までは、若年層の利用が多かったSNSですが、最近では年齢を問わず利用者が増え続けています。

     

    SNSのユーザーが増えたこと、使用時間が伸びたことで、マーケティングの世界でもSNSに注目が集まります。企業がSNSを利用することが増えたのもその影響です。

     

    SNSが気軽に情報発信をできる場を提供したことで、個人の情報発信のハードルが下がったのは言うまでもないでしょう。加えて、日々日常的に意見交換が繰り返されるようになったのも、少なからずSNSが影響しているはずです。

     

    SNSがはびこる現代であれば、情報発信・意見交換がメインとなるコミュニティマーケティングは有効だと考えられ、注目が集まるのは自然なことだったのかも知れません。

     

    オフラインの需要増

    インターネットを切っても切り離すことができなくなった現代で、新たに注目が集まっているのはオフラインでの体験です。

     

    「SNS疲れ」という言葉も出現してきたことからも読み取れる通り、24時間265日インターネットとの付き合いを余儀なくされた現代人の中には、アナログに回帰したいと願う人も徐々に増えているようですよ。

     

    コミュニティマーケティングの中ではインターネット上で完結しているものもありますが、多くはイベントや実生活で体験に関わるものを落としどころにしています。オフラインの需要が高まる今、さらにコミュニティマーケティングへ注目が集まるようになりました。

     

    サブスクリプションの流行

    音楽配信アプリ・動画配信アプリ・漫画アプリなど、月額〇円というサブスクリプションのサービスを使っているという方も多いのではないでしょうか。

     

    サブスクリプションサービスは、決まった月額料金を支払えばサービスが使い放題ということが大半であるためユーザーメリットが強い印象がありますが、継続的・長期的に収益が見込めるため、企業にとっても大きなメリットがあるサービスです。

     

    サブスクリプションが増えた現代において、企業が重視するようになったのは顧客の繋ぎ止めでしょう。一度離れてしまったユーザーが、同じサービスをあえて使うということはなかなか考えられませんよね。

     

    顧客の囲い込みのために重要なのは、常にサービスを向上させ続け、顧客をファン化させることです。サブスクリプションサービスとコミュニティマーケティングの相性が良いこともあり、この手法が用いられることが増えたの知れません。

     

    コミュニティマーケティングの事例

    iStock.com/creisinger

     

    海外では当たり前になりつつあるコミュニティマーケティングですが、日本での成功例はまだ多く見られません。しかし、成功させている企業もあります。日本で有名なコミュニティマーケティングの事例を3つご紹介します。

     

    インターネットサービスの質問掲示板

    国内外のインターネットサービスで取り入れられることが増えてきたのが、サービスの質問や回答をユーザー同士で行うことができるという形のコミュニティマーケティングです。

     

    新しいユーザーがサービスの使用方法をコミュニティ内で問うと、ロイヤル化した既存ユーザーからの回答を得られるというもので、お互いを高め合うことができると好評のようです。

     

    企業は回答者の人件費が削減できたり、仕様変更の際のアイデアを得ることができるというメリットがあります。

     

    クラフトビール会社が開催するイベント

    コミュニティマーケティングの成功事例として名高いのが、クラフトビール会社が開催するリアルイベントです。

     

    ビール会社が出している様々な種類のビールを飲んだり、ビールに合う食事を楽しんだり、クラフトビールについてのワークショップで知識を得たりと、全国各地のビール通の交流が進む大人のイベントとなっています。

     

    過去1日で5,000人ほどのファンが集まったという実績から見ても、多くのユーザーから支持されているイベントであるということがわかりますね。

     

    ファンがファンを呼び、規模が広がったコミュニティマーケティングの成功事例と言えます。

     

    小柄女性向けのファッションブランドの動画配信

    「Sサイズよりも小さいサイズの洋服が欲しい」という世の女性の悩みを解決するために立ち上げられたアパレルブランドもまた、コミュニティマーケティングを行い成功した企業の一つです。

     

    ターゲットが限定的であるため、一般的な広告手法やマーケティングが通用しないと感じたこの企業は、毎月写真・動画系のSNSでライブ配信を行い、ユーザーの生の声を集め続け、反映させるブランドという立ち位置を確立しました。

     

    これまでの悩みをコミュニティ内で解決ができる、共感を生むことができるという理由から、SNSのフォロワーも10万人以上を超え、ユーザーからの支持も熱いコミュニティとなっています。

     

    宿泊業でコミュニティマーケティングは活用できる?

    iStock.com/kohei_hara

     

    成功しているコミュニティマーケティングは、ユーザーが抱える課題が大きいことや、共通のファンができることでユーザーの生活が豊かになるというものが多いようです。

     

    日常的に触れる機会が多い商品・サービスであれば、ユーザーが活発に動くかも知れませんが、宿泊業界ではそうもいきませんよね。

     

    宿泊業でコミュニティマーケティングを活用する場合は、自ホテル・自旅館を通じてユーザーに「どんな交流を持たせるか」を考え抜く必要があります。

     

    大自然の中にある旅館が地元食材を使った和食の料理教室を行ったり、様々な国から観光客が訪れるホテルが青空文庫のように古書の交換棚を設け、ユーザー同士の交流を図っている事例では、ユーザーの次の利用の促進に繋がったという実績もあったようです。

     

    自ホテル・自旅館でどんな機会が提供できるか、どんなコミュニティがあれば売上に繋がるかを考え抜けば、成功に繋がるかも知れませんよ。

     

    コミュニティマーケティングで気を付けるべきこと

    iStock.com/JGalione

     

    コミュニティマーケティングをこれから実行してみたい、と興味が沸いた企業が成功を収めるには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。気を付けるべき4つのポイントをご紹介します。

     

    コミュニティの目的を決定する

    コミュニティマーケティングは、ユーザーのことを考え抜くことが第一です。さしあたりで作られたコミュニティはなかなか継続せず、ユーザーが置き去りになってしまうことが多い印象です。

     

    「このコミュニティを作る理由」を決定し、ブラすことなくに運用することができれば、自ずとユーザーのロイヤル化は進むはずです。

     

    企業目線での運用を避ける

    冒頭でも述べたように、コミュニティマーケティングはユーザーの交流を起点とし、企業の売上は後からついてくるというマーケティング手法です。

     

    そのため、企業側で大きくハンドリングを取ってしまうと、従来までのマーケティングと変わらない状況に陥り、せっかくついたユーザーも離れて行ってしまう可能性があります。

     

    企業目線で運用するのではなく、あくまでユーザー主導でコミュニティが活性化していく状態へのお手伝いという観点で、コミュニティを形成してあげる必要があるでしょう。

     

    すぐに成果が出ないことを覚悟しておく

    コミュニティマーケティングは、一朝一夕の成果が見込めません。コミュニティが形成され、ファンが交流を深めるには時間がかかるものです。

     

    ファン同士の交流が続けば続くほど、効果は大きくなるマーケティング手法ですが、すぐ集客に繋げたい、すぐに売上を立てたいという場合には、コミュニティマーケティングは有効ではありませんので注意してくださいね。

     

    ユーザーに振り回されすぎない

    コミュニティはユーザー主導で形成されるのが理想的ですが、ユーザーを全て取り入れれば成功するかと言えば、そうではありません。

     

    あまりにも意見を取り入れすぎると、単なる御用聞き企業になってしまいます。ユーザーに寄り添う姿勢は見せながらも、あくまで運営は企業が行っているという立ち位置を忘れずに、コミュニティを継続させていく必要があります。

     

    コミュニティマーケティングで顧客が離れない企業へ!

    iStock.com/Cecilie_Arcurs

     

    ユーザーからの支持が強まり、ロイヤルファン化すれば、ファンがファンを呼ぶという企業にとって最も良い状態を作ることができます。それができるのが、コミュニティマーケティングです。

     

    これまでの広告的マーケティングとあわせながらコミュニティマーケティングを行えば、さらなる相乗効果を得ることができるかも知れません。

     

    「この企業と付き合っていれば面白い!」、「この企業のコミュニティで生活が豊かになった!」などと感じてもらえる素敵なコミュニティを形成し、顧客が離れたくないと思うような企業になってくださいね。

     

    ご入力いただいたメールアドレスに資料をお送りいたします。

    必須企業名

    ご担当者様名を入力してください

    必須ご担当者様名

    ご担当者様名を入力してください

    必須メールアドレス

    メールアドレスを入力してください

    必須電話番号

    電話番号を入力してください

    資料請求のお申し込みを受け付けました

    資料請求をお申し込みいただきありがとうございました。
    入力いただいたアドレスにメールをお送りいたしましたので、ご確認ください。

    万が一メールが届かない場合は、info@omotenashi.workまでお問い合わせいただきますようお願いいたします。

    ページ上部へ戻る