ワインソムリエ資格の取り方完全ガイド|試験内容・費用・合格率も解説

ワインに興味はあるものの、「趣味として楽しむだけで終わってしまう」「資格を取っても仕事に活かせるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。

近年、ワインの知識やテイスティング技術を活かして飲食業やホテル業界でキャリアアップを目指したいという方が増えています。

そんな中で注目されているのが、ソムリエやワイン関連の資格取得です。

資格を取得すれば、飲食店や宿泊施設、酒販店などで専門知識を活かした接客や販売ができるほか、ワインイベントの企画やコンサルティングなど、より専門性の高い仕事への道も開けます。

ただし、資格によって取得条件や活かせる場面が異なるため、自分に合った資格選びが重要です。

この記事では、ワインソムリエの資格の種類や取得方法、メリット・活かし方を解説し、さらに資格を通じて広がるキャリアの可能性を紹介します。

ワイン資格の取得を通して、自分の強みを活かしながら働ける未来を描くきっかけにしてみてください。

ワインソムリエの一般向けの資格は3種類

初めてワインソムリエ資格を取得する方は、まずこの3つの資格から目指すのがおすすめです。

資格名 対象者 取得条件・特徴 難易度・合格率
ワインエキスパート 初心者・愛好家 職種・経験不問。基礎知識を学ぶ入門資格 合格率:約40%前後。出題範囲は広めだが、独学でも十分合格可能
ソムリエ 飲食・酒販勤務者 一定の就労条件あり(月90時間以上、通算2〜3年以上) 合格率:約30%前後。実務力とテイスティング経験が問われ、やや難関
ワインナビゲーター 一般・初心者 SSI認定セミナー受講で取得可能 合格率:ほぼ100%。試験はなく、講座修了で認定される入門資格

ワインエキスパート|日本ソムリエ協会(J.S.A.)

資格概要

ワインエキスパートは、ワインの基礎知識やテイスティング能力を体系的に習得し、趣味から仕事まで活かせる入門資格です。職種や経験に制限がなく、初心者でも挑戦可能です。

取得条件

  • 開催年度の基準日で満20歳以上
  • 職種・経験不問
  • ソムリエ職に就いているが、受験に必要な経験年数に満たない方も受験可能
  • ワインや酒類、食品全般の基礎知識・テイスティング能力があることが望ましい

試験内容

知識試験はワインの産地・品種・醸造方法を中心に出題、テイスティング試験では香りや味わいを判別する力が問われます。

勉強方法・対策

公式テキストや模擬問題で知識を習得し、テイスティングを繰り返すことで合格率を高められます。

合格率・難易度

2024年度の合格率は約41.4%です。独学でも対応可能ですが、出題範囲は幅広いため準備は必要。

費用

一次試験から受験される方向けの2025年度の受験料(税込)です。

受験回数 会員 一般
1回受験 2万3,700円 3万2,900円
2回受験 2万8,600円 3万7,800円

※ソムリエ協会に同時入会する場合は、今回の受験と同時に入会する場合に限り、入会金が半額となり、受験料も会員価格でお申込みいただけます。詳細は公式サイトをご確認ください。

ソムリエ|日本ソムリエ協会(J.S.A.)

資格概要

ソムリエ資格は、ワインや酒類の専門知識・テイスティング能力を活かして、飲食サービスや教育・コンサルティングなど幅広く活躍できる資格です。本職としてソムリエ業務に従事する方を対象としています。

取得条件

  • 本職でソムリエ業務を行い、全収入の60%以上をソムリエ業務で得ていること
  • 一般受験者:酒類・飲料提供の飲食サービス、仕入れ・流通・販売・製造、教育機関講師、コンサルタントなどの職務を、月90時間以上・通算3年以上経験
  • 会員受験者:J.S.A.会員歴2年以上かつ上記職務に月90時間以上・通算2年以上従事
  • 基準日は開催年度の募集要項参照

試験内容

知識試験ではワインの産地・品種・醸造方法・サービス知識、テイスティング試験では香り・味わいの判別力が出題されます。

勉強方法・対策

テキスト・講座で知識を体系的に学び、模擬テイスティングで感覚を養う。過去問題の演習も効果的です。

合格率・難易度

2024年度の合格率は約29.2%です。実務経験やテイスティング技術が重要なため、経験者向け。

費用

受験料はワインエキスパート資格と同じ金額です。詳細は公式サイトをご確認ください。

ワインナビゲーター|日本酒サービス研究会(SSI)

資格概要

ワインナビゲーターは、日本酒サービス研究会(SSI)公認講師によるワイン講座で取得できる一般消費者向けの資格です。講座では試飲用ワイン6種類とナチュラルチーズとのマリアージュ体験が含まれ、実践的にワインの知識と楽しみ方を学べます。

取得条件

  • 特別な受験条件はなく、講座受講者であれば希望者が資格を取得可能

試験内容

この講座では、学習はすべて講座内で行われるため、試験はありません。講座の目的は、ワインの本質や楽しみ方を理解し、その知識を活かして自身で酒文化の魅力を広められるようになることです。

勉強方法・対策

4時間30分の集中講座では、講師オリジナルのテキストを使った学習に加え、6種類のワインの試飲やマリアージュ体験を通して実践的に理解を深めます。事前の予習は必要なく、当日は筆記用具を持参するだけで参加できます。

合格率・難易度

試験はないため、希望者全員が取得可能

費用

講座受講料:1万5,000円(税込)
※講習料、専用テキスト代、教材酒、マリアージュ教材など含む

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ワインソムリエの資格を取得する3つのメリット

78art / stock.adobe.com

ワインソムリエの資格は、単に資格を持っていることの証明にとどまらず、趣味や学習、仕事、キャリア形成にまで幅広く活かせる資格です。ここでは、取得することで得られる主なメリットを3つに分けてご紹介します。

  1. 趣味や自己学習に活かせる
  2. 専門知識・スキルを証明できる
  3. キャリアアップや将来の選択肢につなげられる

1.趣味や自己学習に活かせる

ワインソムリエの資格を取得すると、ワインの基礎知識やテイスティング方法を体系的に学ぶことができます。

学んだ知識は家庭でのワイン選びや料理とのペアリングにも役立ち、日常の食卓をより豊かに彩ってくれるでしょう。

また、ワインの歴史や産地、品種の違いなども理解できるため、趣味としてワインを深く楽しみたい方にとって、学びながら実践できる貴重な経験となります。

2.専門知識・スキルを証明できる

資格を取得することで、自分の知識や能力を客観的に証明できる点も大きなメリットです。これは趣味の延長だけでなく、ビジネスの場面でも活用可能です。

たとえば、ワイン関連の接客業やイベント、講座での信頼度向上につながります

また、ワインエキスパート・エクセレンスやワインコーディネーターなど、上位資格へのステップとしても役立つため、資格取得を通じて知識の幅を広げ、次の目標へつなげることもできます。

3.キャリアアップや将来の選択肢につなげられる

ワインソムリエの資格は、飲食業や酒販業での昇進や昇給の材料になるだけでなく、ワイン教室の講師やショップ運営、イベント企画など、副業や独立の可能性も広げます。

専門性を活かした仕事に挑戦したい方にとって、資格は大きな武器となり、キャリア形成の幅を広げる手段となるでしょう。

また、取得した知識は日常生活や趣味にも活かせるため、仕事とプライベートの両方で価値のあるスキルとして活用できます。

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ワインソムリエの資格を仕事やキャリアで活かす方法4選

お客様にワインを進めるソムリエkoumaru / stock.adobe.com

ワインソムリエの資格は、趣味としてだけでなく、仕事やキャリアにも大きく活かすことができます。ここでは、資格を活用できる代表的な4つの方法をご紹介します。

  1. 飲食店での接客・サービスに活かす
  2. 酒販店やワインショップでの販売に活かす
  3. 宿泊施設でのワイン提供やイベント企画に活かす
  4. フリーランスのワインコンサルタントとして活かす

1.飲食店での接客・サービスに活かす

飲食店で働く場合、ワインソムリエの資格で得た知識は接客やサービスの質を大きく向上させます。

ワインの産地や品種、特徴を的確に説明できるようになることで、お客様との会話が深まり、信頼感もアップします。

さらに、好みや予算に合わせた提案ができるため、お客様に満足してもらえる接客が可能です。

また、メニュー作成やPOP制作など、店舗の販促活動にも資格で得た知識を活かせるため、スタッフ全体のスキル向上にも貢献できます。

2.酒販店やワインショップでの販売に活かす

酒販店やワインショップで働く場合も、資格を持つことで販売力が格段にアップします。

ワインの特徴や産地、品種について詳しく説明できるため、お客様が迷ったときの的確なアドバイスが可能です。購入者の好みや予算に応じた提案を行えるため、お客様に満足してもらえる接客ができるようになります。

また、売場でのメニュー作成やPOP作りなどの販促活動にも活用でき、店舗の売上アップやリピーター獲得にもつながります。

3.宿泊施設でのワイン提供やイベント企画に活かす

ホテルや旅館など宿泊施設では、客室サービスやレストランでのワイン提供に資格で得た知識を直接活かせます。

さらに、ワインイベントやテイスティング会を企画・運営することで、施設の魅力を高めることも可能です。

たとえば、宿泊プランにワインのペアリングディナーを組み込むなど、資格を活かした独自のサービスを提供することで、宿泊客の満足度向上や施設の付加価値アップにつなげられます。

4.フリーランスのワインコンサルタントとして活かす

資格を取得すれば、飲食店や酒販店へのコンサルティング、メニュー開発などフリーランスとしての活動も可能です。

また、ワイン講座やテイスティングイベントの講師として独立する道も開けます。趣味としてワインを楽しんできた方も、資格を活かすことで専門性のある仕事に挑戦でき、キャリアの幅を広げられるでしょう。

副業として始めることもできるため、働き方やライフスタイルに合わせて柔軟に活用できる点も大きな魅力です。

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ワインソムリエの資格に関するよくある質問

FAQchristianchan / stock.adobe.com

ワインソムリエの資格は、趣味として学ぶ方からキャリアアップを目指す方まで幅広く注目されています。ここでは、ワインソムリエの資格に関するよくある質問をまとめました。

ワインソムリエ資格の取得に年齢制限はありますか?

ソムリエ資格には、一定の実務経験を満たしていれば年齢制限はありません。ただし、ワインエキスパートなど入門資格には満20歳以上という条件がありますので、受験予定の資格に応じて確認が必要です。

受験に必要な実務経験はどのくらいでしょうか?

ソムリエ資格の場合、一般受験者は酒類提供や販売、教育機関での講師などの職務を、月90時間以上・通算3年以上経験している必要があります。会員受験者は通算2年以上の経験で受験可能です。一方、ワインエキスパートは職種や経験に制限がなく、初心者でも挑戦できます。

資格取得後の更新や有効期限はありますか?

ソムリエ資格やワインエキスパート資格には有効期限はなく、一度取得すれば更新は不要です。ただし、最新の知識やトレンドを学ぶために、継続的な勉強は推奨されます。

海外でも資格を活かすことはできますか?

ワインに関する知識やテイスティング能力は国際的にも通用しますが、日本ソムリエ協会の資格自体は国内認定です。海外で活かす場合は、資格で得た知識やスキルを活かして飲食業やワインイベントでの活動に応用する形となります。

どの資格から取得するのがおすすめでしょうか?

初心者の方には、まずワインエキスパートから取得するのがおすすめです。基礎知識やテイスティングの学びを通して、趣味としても仕事としても活用できます。その後、実務経験を積んでソムリエ資格を目指すとスムーズにステップアップできます。

出典:呼称資格認定試験/日本ソムリエ協会出典:2025年度 J.S.A.ソムリエ・J.S.A.ワインエキスパート呼称資格認定試験/日本ソムリエ協会出典:ワインナビゲーター/日本酒サービス研究会出典:資格保有者一覧表/日本ソムリエ協会

ワインソムリエの資格を取得して仕事に活かそう

ワインソムリエやワインエキスパートの資格を取得することで、趣味としての楽しみだけでなく、接客・販売・イベント企画・コンサルティングなど、さまざまな仕事やキャリアに活かすことができます。

資格で得た知識やスキルは、飲食店やワインショップ、宿泊施設でのサービスの質向上に役立つほか、フリーランスや独立の道を切り開くことにもつながるでしょう。

資格を活かして実際に働くためには、自分に合った求人や職場を見つけることが重要です。

宿泊業に特化した就職・転職支援サービス「おもてなしHR」では、ソムリエやワイン関連の求人情報を取り扱っており、履歴書や面接のサポートも受けられます。

資格を取得したら、ぜひ「おもてなしHR」を活用して、自分のスキルを最大限に活かせる仕事を見つけましょう。

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