資格があれば年齢の壁を緩和できることも
年齢層が高くなってからの就職・転職は、若い層に比べて難航しがちです。求人が少ないだけでなく、年齢に見合った高いスキルが求められるケースも少なくありません。
40~50代が新たな仕事に就く際、もっとも重要視されるのは実務経験です。
そのため、やりたい職業とは違う業界に長年務めていたり、何年もブランクがある方は、採用までのハードルがかなり高くなってしまうでしょう。
実務経験に比べるとやや戦力は劣るものの、それを補うためには、やはり資格が役に立ちます。ただし、闇雲に取得すればいいというものではありません。
ポイントは就職に役立つ資格であることと、自分が興味を持てそうな仕事に繋がる資格であること。
次の項目からは、「50代女性が定年のない仕事に就くための資格」と「40代で人生やり直しができる資格」についてご紹介していきますので、ぜひご参考にしてみてくださいね。
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50代女性が定年のない仕事に就くための資格
まず、「50代女性が定年のない仕事に就くための資格」についてご紹介していきます。どの資格も長時間の勉強が必要になりますが、合格できれば就職活動がかなり有利になりますよ。
マンション管理士
マンション管理士は、マンション管理組合の運営や建物構造上の技術的な問題などに対し、専門的知識のもと助言や指導、援助を行うことを主な業務としています。
中高年層に人気のある資格かつ定年のない仕事に就けるので、まさに50代女性にぴったりな資格ではないでしょうか。
マンション管理士になるには、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録する必要があります。
合格率はやや低めですが、実務経験がなくても挑戦できる資格なので、興味のある方はまず受験してみることをおすすめします。
中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題についての診断やアドバイスを行う専門家を指します。
中小企業の現状を分析し、成長戦略の策定について助言をするのが主な業務です。
加えて、中小企業と行政、あるいは中小企業と金融機関などのパイプ役を担ったり、中小企業施策の適切な活用を支援したりと、幅広く活動しています。
社会保険労務士
社会保険労務士とは、社会保険や労働関係の法律の知識を駆使し、人事や労務管理に携わる専門家で「社労士」とも呼ばれます。
社会保険労務士資格は国家資格のため、社労士になるには資格の取得が必須事項となります。
社会保険労務士の仕事は大きく3つに分かれ、それぞれ「1号業務」「2号業務」「3号業務」という言い方をします。
社会保険労務士の業務 | |
1号業務 | 労働社会保険諸法令に基づいて、行政機関等に提出する申請書、届出書、報告書、審査請求書、異議申立書、再審査請求書その他の書類(電磁的記録を含む)の作成をする。 |
2号業務 | 労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類(電磁的記録を含む)の作成をする。 |
3号業務 | 事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、又は指導する。 |
合格率は5%前後とかなり低いですが、資格を取得できれば就職活動に大いに役立てることができるでしょう。
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40代で人生やり直しができる資格
続いて、「40代で人生やり直しができる資格」についてご紹介していきます。
宅地建物取引士
宅地建物取引士とは、不動産取引の専門家を示す資格です。不動産管理会社や、建築会社への就職に役立ちます。
「宅建士」と呼ばれる場合もあり、賃貸物件の斡旋や、不動産売買を行う際に専門知識のない相手に対し詳しい説明をするのが主な役割です。
莫大な収入を得ることは難しい資格ですが、一定水準の収入を安定的に稼ぐことができると考えていいでしょう。
TOEIC® L&R TEST
TOEICとは、世界160カ国で実施されている英語の能力を示す資格で、合否ではなくスコアで評価される点が特徴的です。
日常生活やオフィスにおける英語でのコミュニケーション能力を測定するテストで、「リスニング・セクション」と「リーディング・セクション」の二つに分かれています。
それぞれのセクションは、5〜495点の5点刻みのスコアで評価され、合計10〜990点の5点刻みで評価されます。
英語の能力がどれくらいなのかがスコアを見ただけで分かるため、高いスコアを持っている人ほど強みになります。
英語を使う仕事で特にその力を発揮するため、ホテルスタッフやツアーコンダクターなど仕事に就きたいとお考えの方は受験をしてみてはいかがでしょうか。
※TOEIC is a registered trademark of ETS. This web page is not endorsed or approved by ETS.
行政書士
行政書士とは、行政書士法に基づく国家資格で、行政手続きを専門とする法律の専門家です。
・官公署に提出する許認可申請の書類及び法律的な権利義務、事実証明に関する書類の作成
・行政書士が作成した、官公署提出書類に関する行政不服申立て手続き等の代理
・ビジネスコンサルタント
行政手続きのスペシャリストとして、上記のような業務を主に行っています。
受験資格の制限が無く誰でも受験できるため、40代で人生やり直しができる資格としてはぴったりではないでしょうか。
依頼を受け、確実かつ迅速に行政手続きを行う仕事の担い手として、無くてはならない存在となっています。
40~50代の方が資格を取得する際のポイント
40~50代の方が資格を取得する際、大切なのは「どんな資格を取るか」だけでなく「資格取得によって携われる仕事に興味はあるか」という点も十分に考慮することです。
どれだけ就職に役立つ資格を取得したとしても、業務内容が苦痛な場合は、長続きしないことが想定されます。
そうなってしまうと、これまで資格取得に費やした勉強時間や費用が水の泡になってしまい、また一から自分ができそうな仕事を探すところから始めなければならないでしょう。
人生における大幅なロスをしてしまわないよう、資格の取得に向けて動き出す前に、まずは自分にできそうな仕事に繋がる資格を探すことをおすすめします。
仕事に生かせる資格を取得しよう
「50代女性が定年のない仕事に就くための資格」と「40代で人生やり直しができる資格」についてご紹介して参りましたが、年齢が高くなってからの資格取得は、事前の下調べが重要です。
せっかく資格を取ったとしても、仕事にあまり生かすことができなかったり、興味の無い仕事に繋がる資格だったりしてしまうと、せっかくの努力が無駄になってしまう場合があります。
ご自身が働くための足がかりとして、十分に力を発揮できるような資格を選び、取得に向けて動くようにしましょう。