非常勤や非正規での職歴を、履歴書の職歴欄にどう記載すればよいか迷う方は少なくありません。
雇用形態が多様化した現在、「非常勤」という言葉が指す働き方は契約社員・アルバイト・フリーランスなど幅広く、それぞれ書き方が異なります。
基本のルールは「雇用形態を正確に明記し、入社・退社を時系列で記載する」こと。
この記事では、雇用形態別の具体的な記載例や、掛け持ち・短期間の職歴への対処法など、求職者が迷いやすいポイントを解説します。
非常勤の職歴は「雇用形態を明記」するのが基本
非常勤として働いた経歴を履歴書に書くとき、「非常勤」という言葉をそのまま使うのは避けた方が無難です。雇用形態を正確に記載することが、採用担当者に誤解を与えない最短の方法です。
「非常勤」という表記そのものの扱い
「非常勤」は勤務形態を指す通称であり、雇用形態の正式名称ではありません。
履歴書には、雇用契約書や辞令に記載された名称(契約社員・パートタイム・嘱託・派遣社員など)を使うのが原則です。
たとえば病院の非常勤医師であれば「嘱託」、学校の非常勤講師であれば「非常勤講師(有期雇用)」と辞令に記載されているケースが多くみられます。
公務員系の職場では「会計年度任用職員」など職場固有の名称が使われることもあります。
手元に雇用契約書が残っている場合は、そこに記載された名称をそのまま転記するのがもっとも確実です。
契約書が手元にない場合は、当時の職場に確認するか、一般的な呼称(契約社員・パートなど)を使うのも一つの方法です。
基本の記載フォーマット
入社・退社の記載は時系列順に、雇用形態を括弧で補足する形が一般的です。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 職歴 | ||
| 20XX | 4 | 株式会社△△ 入社(契約社員) |
| 20XX | 3 | 契約期間満了につき退社 |
雇用形態を括弧内に添えることで、正社員との区別がひと目でわかり、採用担当者が経歴を整理しやすくなります。
契約期間が決まっていた場合、退社理由は「一身上の都合により退社」ではなく「契約期間満了につき退社」と書くのが正確です。
自己都合退職と混同されるリスクを避けられますし、期間満了は何ら不利な事情ではないため、正直に記入することがアピールにもつながります。
【雇用形態別】非常勤の職歴欄への正しい書き方
雇用形態が異なれば、職歴欄への記載の仕方も変わります。契約社員・アルバイト・フリーランス・個人事業主のそれぞれに定番の書き方があり、それに沿って記入することで採用担当者に正確な経歴を伝えられます。
まず、雇用形態ごとの記載パターンを早見表で確認しましょう。
| 形態 | 入社・開始 | 退社・終了 | 補足のコツ |
|---|---|---|---|
| ▼ 契約社員・嘱託社員 詳細へ » |
|||
| 契約社員 | 契約社員として入社 | 契約期間満了につき退社 | 更新回数・契約期間を備考に補足 |
| 嘱託社員 | 嘱託社員として入社 | 契約期間満了につき退社 | 業務内容や雇用条件の概要を添えると丁寧 |
| ▼ パート・アルバイト 詳細へ » |
|||
| アルバイト | アルバイトとして入社 | 一身上の都合により退職 /期間満了につき退職 |
複数年勤務は省略せず職歴として記載 |
| パート | パートタイムとして入社 | 同上 | 週の勤務日数や担当業務を職務経歴書に補足 |
| ▼ フリーランス・個人事業主 詳細へ » |
|||
| フリーランス | フリーランスとして 業務委託契約により ○○業務に従事 |
活動終了 (廃業の場合は「廃業」) |
主要な取引先業種・成果をアピールに活用 |
| 個人事業主 | 個人事業主として開業 | 廃業 (継続中は記載不要) |
事業内容・開業年月を明記 |
契約社員・嘱託社員の記載例
契約社員や嘱託社員として働いた場合、入社時に「契約社員として入社」、退職時に「契約期間満了につき退社」と書くのが定番の形です。
有期雇用であることを正直に示すことで、採用担当者が雇用形態を正確に把握できます。
契約を複数回更新している場合は、最初の入社日と直近の退社日を記載し、備考欄や職務経歴書の補足欄に「契約更新○回」と添えると経歴の連続性が伝わりやすくなります。
更新を繰り返してきた事実は、職場からの信頼の証でもあるため、積極的にアピールできます。
パート・アルバイトの記載例
アルバイトやパートとして勤務した経歴は、「アルバイトとして入社」と明示するのが基本です。
雇用形態を曖昧にして正社員のように見せようとすると、面接や採用後に経歴の齟齬が発覚するリスクがあります。
採用担当者は職務経歴書や面接で詳細を確認するため、正直に記載する方が信頼につながります。
勤務期間が複数年にわたる場合は、短時間勤務であっても立派な職歴として記載してかまいません。
担当した業務内容や習得したスキルを職務経歴書で補足することで、アルバイト経験を具体的なアピールに変えられます。
掛け持ちで複数の職場に勤めていた場合も、それぞれ別の行に記入して経歴を明確に記載します。
フリーランス・個人事業主の記載例
雇用契約ではなく業務委託で働いていた場合は、「フリーランスとして業務委託契約により○○業務に従事」のように、業務の内容が伝わる記載にします。
会社名という概念がないため、活動の実態を具体的な言葉で示すことが重要です。
個人事業主として開業届を提出している場合は「個人事業主として開業」と記載し、廃業していれば「廃業」と書き添えます。
現在も活動を継続している場合は退社・廃業の記載は不要です。
事業内容や主要な取引先の業種を職務経歴書に補足することで、採用担当者に業務の全体像を伝えやすくなります。
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非常勤を掛け持ちしていた場合の職歴欄の書き方
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複数の非常勤を同時期に掛け持ちしていた場合、すべての勤務先を職歴欄に記載するのが基本です。「メインの職場だけ書けばいい」と省略してしまうと、採用担当者に経歴の空白期間と誤解される可能性があるため、掛け持ちの実態を正確に伝えることが重要です。
記載順は開始時期の早い順を原則とする
複数の非常勤が重なる期間は、勤務開始日が早い順に上から記載するのが一般的です。
たとえばA病院での非常勤を2022年4月に開始し、B診療所の非常勤を同年9月に追加した場合、A病院を先に書きます。
開始時期が同月の場合は、勤務頻度が高い(主軸となる)勤務先を先に書くのが基本です。
各勤務先に勤務形態と期間を明記する
掛け持ちの記載では、それぞれの勤務先に対して雇用形態・勤務期間・業務内容をセットで書くことが大切です。
「非常勤として勤務」だけでなく、週何日・どのような業務を担ったかを添えると、採用担当者が経歴の全体像を把握しやすくなります。
退職や契約終了の理由が期間満了であれば「契約期間満了につき退職」と明記しておくと、印象がよりクリアになります。
記入例は以下のとおりです。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 職歴 | ||
| 2022 | 4 | ○○病院 非常勤医師として勤務開始 (週3日、内科外来担当) |
| 2022 | 9 | △△診療所 非常勤講師として勤務開始 (週1日、健診業務担当)と兼務 |
| 2023 | 3 | ○○病院 契約期間満了につき退職 |
| 2023 | 9 | △△診療所 契約期間満了につき退職 |
職務経歴書と適切に使い分ける
履歴書の職歴欄はスペースが限られているため、掛け持ちの詳細な業務内容や実績は職務経歴書で補足するのが現実的です。
履歴書には「いつ・どこで・どんな雇用形態で働いたか」を簡潔に記し、職務経歴書でそれぞれの担当業務やアピールポイントを掘り下げる、という役割分担を意識することが大切です。
面接では掛け持ちの背景や両立の工夫を問われることもあるため、自己PRや志望動機と一貫したストーリーで説明できるよう準備しておくと安心です。
在籍期間が短い・空白期間があっても職歴欄に正直に記載する
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在籍期間の短さや空白期間は、隠すよりも正直に記載するほうが選考上のリスクを下げられます。採用担当者はさまざまな経歴の応募者を日常的に見ているため、記載と実態のズレのほうが大きな問題とみなされる傾向があります。
短期離職は事実とひと言の補足を記載する
在籍期間が数カ月であっても、職歴欄には入社・退職の年月と雇用形態を正確に書きます。
「短いから省いてよい」というルールは存在せず、意図的な省略は経歴詐称につながりかねません。
補足は職歴欄の当該行の下に「備考:契約期間満了のため退職」「備考:家族の介護のため退職」のように一行添える程度で十分です。
理由を長々と書く必要はなく、事実がひと言添えてあるだけで採用担当者の印象は変わります。
ネガティブな経緯であっても、簡潔に事実を記載することが誠実さのアピールになります。
空白期間は活動内容を一行添える
数カ月以上の空白期間がある場合も、職歴欄でその期間を無言でとばすのは避けるのが無難です。
「20XX年〇月 転職活動のため離職」「20XX年〇月から20XX年〇月 資格取得のため学習期間」のように、空白の理由を短く示すと担当者が経歴を読み解きやすくなります。
介護・療養・育児などやむを得ない事情も同様です。
詳細は面接で聞かれたときに答えれば済むため、職歴欄には「一身上の都合により離職(療養)」程度の記載で構いません。
空白期間に取得した資格や研修があれば、資格欄や自己PRで補足するとプラスの印象につながります。
非常勤経験を強みに変える職歴欄の仕上げ方
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非常勤経験は、書き方しだいで採用担当者への印象が大きく変わります。担当業務や実績を具体的に示し、自己PRと整合させることで、多様な職場を経験してきた即戦力として評価されやすくなります。
業務内容や実績を具体的に書く
職歴欄に書く業務内容は、採用担当者が業務をイメージできる粒度まで落とし込むことが重要です。
「接客対応」とだけ書くより、「ホテルフロント業務・チェックイン対応・多言語ゲスト対応(英語・中国語)」のように職種と業務内容を具体化すると、経験の質が伝わります。
使用したシステムや関わったゲスト規模(例:1日あたりの対応件数)なども添えられると、さらにアピール力が増します。
実績は数値で示せるものは数値化するのが基本です。
数値化が難しい場合でも、「複数の施設での勤務経験により短期間で業務を習得」といった形で、非常勤ならではの適応力を言語化できます。
自己PRと連動させる
職歴欄と自己PRの内容が一致していると、書類全体としての説得力が増します。
たとえば職歴欄に「短期間で複数業務を担当」と書いているなら、自己PRでは「異なる環境に素早く対応できる柔軟性」を具体的なエピソードで補足する形が理想的です。
職歴欄が根拠、自己PRがその意味づけ、という役割分担を意識すると全体の一貫性が出やすくなります。
非常勤経験で身につく強みは、即戦力性・適応力・マルチタスク対応など、宿泊業界で特に評価される要素と重なります。
面接の場でも同じエピソードを展開できるよう、職歴欄の記載内容と自己PRをあらかじめ整合させておくことが大切です。
履歴書への非常勤の書き方に関するよくある質問
非常勤の職歴も自信を持って書ける!履歴書作成は「おもてなしHR」がサポート
非常勤という働き方は雇用形態がさまざまで、履歴書の職歴欄に何をどう書けばよいか迷う方も多いでしょう。
しかし記載の基本は「雇用形態・在籍期間・業務内容を正確に伝えること」に尽きます。
パートやアルバイト、派遣、契約社員、教員・講師の非常勤職など、形態に応じた書き方を押さえ、掛け持ちや期間満了による退職も事実をていねいに記入することが信頼につながります。
職務経歴書や面接での志望動機と合わせて一貫したアピールにまとめれば、書類選考の通過率は高まります。
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