結婚を機に転職したいと考える理由
結婚をするタイミングで、転職を考える方もいらっしゃることでしょう。
・家事に割く時間を考え、今よりも勤務時間を減らしたい
・体に負担が掛からない仕事をしたい
・遠距離の末の結婚だったので引っ越さなければならない
など、考えられる事情はさまざま。ですが、ここで問題になるのが「結婚後の転職だと不利になってしまうかもしれない」という懸念です。
結婚という大きなイベントにより、これまで保ってきた私生活の均衡は大なり小なり崩れるはず。
そのように不安定な状況では、思うように転職活動が進まないのではという不安感が生まれてしまうのも無理はないのかもしれませんね。
果たして、その不安通り結婚をした後の転職は不利になってしまうのでしょうか。
結論に向かう前に、まずは結婚前と結婚後、それぞれのタイミングでの転職について、メリット・デメリットをご紹介していきます。
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結婚前、結婚後に転職するメリット・デメリット
転職のタイミングによって、それぞれメリットとデメリットが存在します。良い点も悪い点も正確に把握することによって、ご自身にとってベストな判断をすることができますよ。
結婚前
結婚前に転職するメリットとして考えられるのは、新生活に突入する前に仕事に慣れることができる点です。
新生活の慌ただしさの中での転職は、精神の余裕を削ります。
新しい職場になじむことが楽なわけではありませんが、これまでの生活スタイルそのものが大きく変わることも多い「結婚」というイベントに比べると、負担は比較的軽いはずですよ。
また、女性の場合は既婚よりも未婚の方が採用リスクが低いと判断されることもあるそう。
面接などの際に出産や育児のことにあまり触れられたくない方は、結婚前に転職活動をしておいたほうが、精神面の負担を感じすぎずに済むかもしれません。
その反面、せっかく転職先を決めたのに「予想していた結婚生活と実態がかけ離れたものになってしまった」という状況になった場合、対応が難しいというデメリットもあります。
例えば、居住地や収入の目安、労働時間などの見通しを立てた上で希望に沿う転職先を見つけたとしましょう。
ですが、いざ結婚生活のスタートが間近になった段階で、当初の予想と大きく異なる生活になってしまいそうなトラブルが発生する可能性も、ゼロではありませんよね。
そのような事態になってしまうと、場合によっては入社後すぐ退職しなければならなくなることもあるそうです。
結婚後
結婚後に転職するメリットは、結婚生活を体感した上で働きやすい条件を絞り込むことができる点でしょう。
結婚前にいくらシミュレーションをしたとしても、結局のところそれは予想に過ぎず、「実際に新生活を始めてみたら思っていたのと違った」ということはいくらでも起こり得ます。
ですが、実際に結婚生活を始めてから転職をすることで、職場の位置や勤務スタイルなど、新生活を送る上で最適な条件を絞り込むことが容易になります。
また、結婚後に転職をすれば、苗字変更などの煩わしさを感じることもありません。入社後に社内手続きなどで面倒な思いをしたくない方にとっても、これならば安心ではないでしょうか。
ですが、主に女性が結婚後に転職をする場合に、デメリットが生じるケースもあります。
なぜならば、結婚をしたばかりだということで、「すぐに出産や育児で仕事を辞めてしまうのでは?」とみなされてしまうことが少なくはないから。
子どもを作る意思の有無に関係なく、上記のような心配をされてしまうのを完全に避けることは難しく、またそれによって不快な思いをしてしまう可能性もあります。
育休などの社内制度があまり整っていなかったり、採用する社員には可能な限り長く努めてほしいという方針が固い企業とは、少し相性が悪いと考えておいたほうがいいかもしれませんね。
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工夫さえすれば結婚によって転職活動が不利になることはない
中には、男性なら、「扶養家族もいることだし簡単には辞めないだろう」と思われて有利になり、女性は「出産や育児ですぐに離脱・退職するのでは」と警戒され不利になるという意見もあるようです。
確かにそういった一面があることは否めませんが、現代ではライフイベントを見通した上での採用をしたり、長く働いてもらえるよう社内制度を充実させる努力をしている企業も増えています。
そのため、結婚が転職にとって不利になるとは一概に言い切ることはできないでしょう。
ただし、結婚がネックになって転職活動がうまくいかないと感じているようなら、やり方を一度見直した方がいいかもしれませんね。
ポイントは、結婚を踏まえた上で将来のビジョンを描き、労働に対して前向きな姿勢をアピールすることです。
出産や育児などのライフイベントと、働くことをいかにして両立させていくか、それを実現させるために自分はどのような考えを持っているかを面接時にアピールすることで、採用する側に安心感を与えることができますよ。
起こるかもしれない未来のイベントから目を背け、曖昧なままにしていると、その煮え切らない姿勢が面接官にも透けて見えてしまいます。
「自分は長期的に働く意思がある」というスタンスが相手に伝わるよう、目に見えるような工夫を考えてみてくださいね。
結婚後の転職が必ずしも不利になるとは限らない
「結婚によって転職が不利になるのではないか」という不安を感じてしまうこともあるはず。
ですが、能力ではなく「結婚」というプライベートな面で採用の可否を判断する会社は、入社後に苦労してしまうケースが少なくないようです。
なので、もし結婚が理由で落とされてしまっても、あまり気にせず次に行くことの方が大事ではないでしょうか。ご夫婦の状況に合わせ、いつ転職するかをきちんと判断してくださいね。