ホテルでもアルコール消毒が必須に
新型コロナウイルスの発生によって、私たちの日常生活にはこれまでになかった「当たり前」が増えました。
マスクの着用やアルコール消毒は、その代表です。外出時には見かけないことがないほど当たり前の光景となりましたが、マスク・アルコール消毒をはじめとした感染症対策を行うのは、ホテルも例外ではありませんよね。
お客様が安心してホテルを利用するためには、感染症対策は欠かせません。しかし、ホテルが感染症対策を行うことは、クラスター発生を防ぐ以外にもメリットがあることをご存じでしょうか。
ホテルが感染症対策をすることによって生まれる意外なメリットや、新しい感染症対策の情報をまとめました。ホテルの衛生管理担当者は、ぜひ参考にしてみてください。
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ホテルがアルコール消毒・感染症対策をするメリット
ホテルがアルコール消毒をはじめとした感染症対策を行うメリットを、3つご紹介します。
感染リスクの軽減
感染症対策によって、感染リスクが軽減されるのは言うまでもないでしょう。感染対策を迅速に行ったホテルや、徹底した感染対策に乗り出すホテルは、新型コロナウイルス収束後にもお客様から継続して支持を得られるはずです。
基本的な対策にもあまり自信がないというホテルは、まずはできるところから着手し、他ホテル同等の感染症対策を目指しましょう。
WEBサイトへのアクセス増の可能性
2020年12月現在、大手検索エンジンでホテル・新型コロナウイルスに関連した情報を検索すると、検索結果上位に並ぶのはニュースの他、「感染症対策への取り組み」と銘打った各ホテルの公式WEBサイトやブログです。
そして、検索結果の上位に表示されるのは、大手チェーンホテルばかりではないのです。思わぬ所からWEBサイトのアクセスに繋がる可能性があるということは、ホテルにとって大きなメリットと言えるでしょう。
機会損失の回避
WEBサイトにアクセスをしたお客様に関心を持ってもらうことができれば、予約に繋がる可能性も高まりますよね。
大手宿泊予約サイト内でも、感染症対策関連の検索軸が設けられる、特集ページが組まれるといった「対策実施中ホテルの予約を増やす試み」が見受けられます。これは、「対策が充分ではないホテルには泊まりたくない!」というお客様の機会損失の回避に繋がるはずです。
以前と同等の予約数を確保するには、まだまだ厳しい状況が続きますが、マイナスを増やさないためにも、可能な限り機会損失の低減を意識していきたいものです。
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ホテルのアルコール消毒・感染症対策の新事例
アルコール消毒などの基本的な感染症対策は、既に行っているというホテルが大半でしょう。最近ではどのような取り組みが進められているのでしょうか。新しく広がっている感染症対策の事例をご紹介します。
新しい生活様式にあわせた基本的な感染症対策
- ・アルコール消毒液の設置
- ・従業員のマスク着用
- ・お客様へのマスク着用のお願い
- ・従業員・お客様の検温
- ・ソーシャルディスタンスの確保
上記は、国の提唱する「新しい生活様式」に基づいた基本的な感染症対策です。その他の基本的な感染症対策が知りたいという方は、下記の記事もぜひチェックしてみてください。
ペダル付消毒液スタンド
徐々に設置が増えているのは、ポンプに触れることなく手指を消毒できるペダル付き・足踏式の消毒液スタンドです。同じように、ハンドソープもセンサー式のディスペンサーが増えています。
エントランスに設置しておけば、お客様に非接触に対するホテルの意識の高さを感じ取ってもらえるかもしれませんね。
非接触型の検温器
非接触型の検温器は、役所やショッピングモールなど不特定多数が集まる場所での導入が目立ちます。
ホテルでは、ラウンジやレストランの利用ができる場所での設置が増えているようです。対面で行う検温に比べ、ソーシャルディスタンスが確保しやすいうえ、従業員の検温にかかる負荷を軽減にも繋がることでしょう。
消毒シートの配布
チェックイン時に、宿泊人数分の消毒シートを配布しているホテルもあるようです。
ホテルでは人が密集しやすい場所へ消毒液を設置しているはずですが、お客様によって消毒をしたい場所・使いたいタイミングは異なりますよね。消毒シートの配布は、痒い所に手が届くサービスと言えるでしょう。
ノータッチスティック
全国的にも珍しい取り組みとしてご紹介したいのは、ノータッチスティックです。ノータッチスティックとは文字通り、「触らないための棒」。手指の代わりに使うことで、エレベーターや自動販売機のボタンに触れることなく操作が可能です。
導入しているホテルでは、ルームキーと繋げて貸出を行っているようです。まさに、お客様の使い勝手を考えた、ホスピタリティ溢れる取り組みですよね。
消毒済みのアメニティボックス
消毒済みのコップ・歯ブラシ・ヘアブラシ・ボディタオルなどを、アメニティボックスにひとまとめにして提供しているホテルもあります。
ひとつにまとまっていれば、お客様に衛生管理が徹底している印象を与えることができるうえ、清掃も捗ります。お客様・ホテル双方にメリットのある取り組みです。
スマートチェックイン
スマートチェックインは、航空業界では今や当たり前となったチェックインの形です。お客様はスマートフォンひとつでチェックインができるため、ホテルは対面の接客が不要。感染リスクの軽減に繋がるとして、今注目を集めています。
導入費は決して安価ではありませんが、人件費の削減にも繋がりますので、これを機に導入を検討してみるのも良いかもしれませんね。下記記事もぜひ参考にしてみてください。
ホテルで導入が進むオンラインチェックインとは?決済・チェックインをスマート化するメリット・デメリットを解説!
アルコール消毒・感染症対策を行っているホテルはPRを忘れずに!
2020年12月、世界初の新型コロナウイルスの流行から既に1年が経とうとしていますが、未だに収束の見通しは立っていないのが現状です。
感染者を増やさないために最も重要なのは、一人ひとりの行動です。ただし、多くのお客様へサービスを提供するホテルも、重要な役割を担っているということを忘れてはなりません。
ホテルが感染症対策への取り組みを、WEBサイト・宿泊予約サイトで公開すれば、宿泊予定のお客様は安心感を覚えます。さらには、新しいお客様の予約に繋がる可能性も高まるので、双方にとってメリットがあると言えるでしょう。
引き続き、徹底した感染症対策を行い、安心を提供し続けるホテルを目指してくださいね。自ホテルの感染症対策をPRすることも、忘れずに!