仕事の効率や意欲を保つには「パワーナップ」!
昼休憩などが終わってデスクに戻り仕事をしていると、だんだんウトウトしてくる……。眠気に耐えながら仕事をすることは、とてもつらいはずです。
仕事へのパフォーマンスも下がるうえに、眠気に耐える時間が響いて残業になってしまうこともあるのではないでしょうか。
業務効率化が進む現代社会ですが、スタッフ一人ひとりの生産性の向上が求められるなか、仕事の作業効率を上げる効果があると期待される「仕事中の昼寝」に大きな注目が集まっています。
ですが、仕事中に昼寝をすることは「適切に仮眠の時間をとる」ということを示しています。そこで近年注目されてきたのが「パワーナップ」という仮眠法。
パワーナップとは、「パワーアップ」と、昼寝を意味する「ナップ」を合わせた造語です。特徴は、15~20分という短時間で集中的に仮眠するという点です。
短時間の仮眠をとることによって、眠気を解消させるだけでなく、仕事への集中力や効率を上げることにもつながります。実際にスタッフの仕事効率が上がり、会社の業績にもプラスの影響が表れた例もあります。
「頭がスッキリした」「仕事の効率が上がった」「無駄な残業が減った」など、スタッフにとってもうれしいことばかり。スタッフの快適性を考えることは、会社の業績に直結することです。会社に仮眠室をつくれば、たくさんのメリットを得られそうですね。
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会社に仮眠室をつくるメリットとは?
会社に仮眠スペースを作ると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。今後の参考として、一緒にチェックしていきましょう。
生産性が向上する
スタッフが仮眠すると、企業の生産性を上げることができます。
いくら一生懸命な従業員でも、長時間働いていると業務効率は低下していきます。それでは士気も下がってしまい、最悪の場合、仕事が進まなくなってしまいます。
それだけでなく、眠気と戦えば集中力が低下し、仕事のミスも増えるので大きなトラブルになりかねません。
パワーナップを取り入れれば、スタッフの疲労を軽くすることができるので、仕事の作業効率をグンと向上させられるでしょう。長時間労働のなか、短時間でも睡眠をとることは集中力の維持にもつながりますよ。
健康を維持できる
仮眠は、スタッフの健康を維持することにも役立ちます。
スタッフは会社の財産。大事な人材の健康状態が思わしくなければ、業務もスムーズに進めることはできませんよね。睡眠不足が原因で病気になることもありますし、病欠が続けば企業の生産性にも大きな損失を与えてしまいます。
そのような事態を防ぐためにも適度にリフレッシュしてもらうことが、とても重要なのです。
睡眠は脳の疲労を大幅に軽減させることができます。心身のストレスを癒すにはバツグンの効果が見込めるでしょう。
気軽にリラックスできる仮眠室が用意できれば、スタッフの心身の健康を守ることにも実現できます。
「ブランド」になる
仮眠室を作ることは、企業のブランディングにも貢献します。特に中小企業の場合、仮眠制度をブランド戦略として取り入れることに成功したケースも多々あります。
中小企業が業務を拡大させていくためには、企業をブランド化させることが大切ですよね。仮眠制度は初期投資が少なくて済むので、企業の知名度をあげるにはピッタリです。
採用活動でも、「スタッフへのサポート体制が整っている」というアピールができるので、優良企業として多くの優秀な人材も集まるでしょう。
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ホテルや旅館の中抜けシフトのために昼寝の環境を整えよう
ホテルや旅館には「中抜けシフト」が用意されている施設もありますよね。中抜けシフトは一人のスタッフが朝と夜のシフトに入ることで、6時間ほどの休憩時間ができます。
中抜けシフトの例は以下をご覧ください。
〈例:中抜けシフト〉
9:00 出勤
13:00 勤務終了
13:00~17:00 休憩時間
17:00 再出勤
21:00 勤務終了
――――――――――――
合計/8時間労働
以上のように、中抜けシフトは一人のスタッフが朝と夜のシフトに入ることで、6時間ほどの休憩時間ができます。休憩時間が長くとれるとは言え、休んでいても常に後半の勤務を意識してしまうので、通常の通しシフトよりも精神的な負担が大きいという声も少なくありません。
休憩時間をどう使うのかはスタッフの自由です。資格の勉強時間や趣味の時間に充てたり、スタッフによって時間の使い方は様々ですが、ほとんどのスタッフは仮眠をとることを優先しているようです。
中抜けシフトのスタッフは拘束時間が長い分、しっかりと仮眠をとってもらい、心身ともに休んでもらうことがとても重要です。ですので、仮眠の環境を整えるために酸素カプセルなどを導入する企業も増えているのだとか。
効率的に仮眠をとる環境が整えば、スタッフの仕事効率もより向上するはずです。気軽にリフレッシュしてもらう工夫が大事ですね。
仮眠室をつくるときの注意点
仮眠制度を導入するときは、仮眠のルールを決めることを忘れないでください。仮眠室をつくるとなると、昼寝をしたい人と仕事を続けたいスタッフのどちらも快適に過ごせるような環境をつくることを考えなければなりません。
仮眠室はあくまで共有スペースなので、全員が心地よく休憩できるよう、使用後は仮眠室を掃除することも大切です。スタッフが私物化しないためにも管理を徹底しましょう。
また、利用時間を守るなどの基本的なルールや、利用時間を確認するためのアラームは音量や音を決めておくなど、あらゆる枠組みが必要になります。
すでに仮眠制度を取り入れている企業は、以下のような利用時間のルールを敷いているそうです。
- ・12:30~13:30の間、会議室がお昼寝スペースになる
- ・12:00~20:00までの間、最大30分利用できる予約制のお昼寝スペース
利用時間を決めることは、長時間労働を助長させないようにするためでもあります。仮眠制度の導入によって必要以上の残業が増えてしまっては元も子もありません。
仕事中の仮眠はだらしないことじゃない!
仮眠制度の導入については、基本的にIT系などのベンチャー企業や中小企業が積極的です。伝統のある企業などでは「昼寝はだらしない」という考えがいまだに根強いところもあります。
たしかに伝統のある企業では社員数も多いので、仮眠室をつくるなど、大きな改革は難しいのかもしれません。ですが、仮眠室をつくった企業ではスタッフからの評価も高いうえに、業務効率がグンと上がり、会社の業績も右肩上がりになっています。
あなたの会社のオフィスに疲弊間のある雰囲気は漂っていませんか?スタッフはハツラツとしていますか?
スタッフのことを考えることは、会社の成長を考えることと同じ意味があります。もしオフィスに集中力が続かないような雰囲気があるならば、仮眠制度の導入を検討してみても良いかもしれません。まずはできる範囲から、ぜひ実践してみましょう。