求人で見るオリジナル休暇が気になる!
求人を探している時にふと「オリジナル休暇」が目に入り、気になったことがあるという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
オリジナル休暇は企業ごとに設定することができる休暇ですので、企業の特色が現れやすい福利厚生と1つとも言えます。特にベンチャー企業では、よりユニークな休暇が設けられていることも多いようです。
そんなオリジナル休暇は、福利厚生が充実した企業を選びたいという求職者にとって気になるポイントですよね。では、実際にどのようなオリジナル休暇が存在しているのでしょうか。
求人で見ることができるオリジナル休暇の基礎知識や、オリジナル休暇を具体例を知り、企業選びの参考にしてみてください。
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求人でオリジナル休暇以外にチェックしたい休暇
まずは「オリジナル休暇」を含む、企業の「休暇」についての理解を深めていきましょう。企業の休暇にまつわる基礎知識を3つご紹介します。
法定休暇と法定外休暇の違い
企業が従業員に与える休暇は、大きく2つに分けられます。1つが「法定休暇」、もう1つが「法定外休暇」です。
「法定休暇」はその名の通り、労働基準法などの法律によって企業が従業員に与えることを義務付けられている休暇となっています。最もポピュラーなのは、入社半年後に付与される年次有給休暇でしょう。
年次有給休暇は、雇用形態に関わらず入社後6カ月間・8割以上を出勤した労働者に付与される休暇であり、休暇を取っても有給扱いになることから労働者の強い味方となってくれている休暇です。その他、介護休暇・育児休暇・生理休暇なども法定休暇として定められています。
一方、「法定外休暇」は法律で定められた休暇ではありません。「オリジナル休暇」や「特別休暇」などと呼ばれる、企業独自の休暇であるため、企業により扱いが異なるということを覚えておきましょう。
慶弔休暇や夏季休暇は法定休暇じゃない?
結婚式などの慶事・忌引きなどの弔事をあわせた「慶弔休暇」を耳にしたことがあるという方も多いはずですが、実は慶弔休暇は法定休暇ではありません。企業ごとに設定されるオリジナル休暇、法定外休暇の1つなのです。
夏季休暇・年末年始休暇なども同様に法定外休暇となっています。言い換えれば、雇用条件に弔事休暇や夏季休暇などを設定していない企業もあるということです。
無論、一般的には多くの企業で上記の休暇は設けられ、有給休暇として扱われています。しかし、「従業員の当然の権利だろう」と高を括っていては痛い目に遭うこともありますので、求人をチェックする際にはくれぐれも気を付けてくださいね。
オリジナル休暇は無給の可能性も!
前述のように、法定休暇以外の休暇は労働者の権利ではありません。あくまで企業が厚意で用意しているものになります。
そのため、仮に慶弔休暇があった場合でも「無給休暇」として設定されていることもあるのです。これは、他のオリジナル休暇でも同様のことが言えます。
有給・無給、いずれかの扱いにするのかは企業の裁量に委ねられるということも忘れてはなりません。あまりにも気にかかる方は、応募の際に人事・採用担当者へ確認をするようにしましょう。
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求人で見られるユニークなオリジナル休暇
法的な効力は持たないにせよ、オリジナル休暇・特別休暇は労働者にとってありがたい存在ですよね。では、実際にはどのようなオリジナル休暇が存在しているのでしょうか。よく耳にするオリジナル休暇をはじめ、一風変わったオリジナル休暇などの具体例をご紹介します。
リフレッシュ休暇
慶弔休暇・病気休暇などの致し方の無いようなもの、また夏季休暇・年末年始休暇などの慣習的な特別休暇以外で求人で目にすることが多いオリジナル休暇は、「リフレッシュ休暇」でしょう。
リフレッシュ休暇は、心身ともにリフレッシュをすることを目的に付与される休暇であり、一定以上の勤務年数が経過した従業員に対し、3~5日程度の休暇を与えるというものが一般的です。おおよその企業が有給休暇として扱っています。
ただし、厚生労働省が2019年に発表したデータによると、リフレッシュ休暇を導入していると回答した企業は全体の12.4%とそこまで多くはありません。
大手企業の導入率は50%弱ほどですが、企業規模が小さくなるにつれて導入率が低くなるという特徴がありますので、中小企業の入社を検討しているという方は、優良企業を探す判断材料の1つとしても良いかもしれません。
イベント休暇
リフレッシュ休暇ほどの長期休暇が難しい企業、また何かしらのオリジナル休暇を導入したいと考えた企業で多く見受けられるのが、イベントにまつわる休暇です。下記はその一例です。
- ・ボランティア休暇:ボランティア参加日に休暇を取得できる制度
- ・バースデー休暇:自身の誕生日に休暇を取得できる制度
- ・アニバーサリー休暇:結婚記念日など、大切な記念日に休暇を取得できる制度
- ・結婚休暇:入籍・挙式の準備や新婚旅行を理由に休暇を取得できる制度
- ・イベント休暇:子供の参観日・運動会などのイベント時に休暇を取得できる制度
ただし、有給・無給の扱いや、申請などの取得ルールは企業により異なりますので、詳しくは就業規則を確認するようにしてくださいね。
サバティカル休暇
サバティカルは、英語で「長期休暇」のことを指す言葉です。海外ではサバティカル休暇の導入は進んでいるようですが、日本ではまだあまり聞きなじみのない言葉ですよね。
サバティカル休暇は、リフレッシュ休暇のように一定以上の勤務年数経過者に対して付与される休暇であることが多く、休暇期間は1カ月程度から中には最長5年までの休暇を認めているという国内企業もあるようです。
そんな夢のようなサバティカル休暇ですが、扱いは無給であることが一般的です。加えて、おおよその企業で自己成長に繋げるような休暇とするように申し渡されるため、ただの余暇と捉えるべきではないでしょう。
一風変わったオリジナル休暇
冒頭で、ベンチャー企業などでユニークなオリジナル休暇を設けていることがある、というご説明をしましたが、実際に導入されているユニークで目を引くオリジナル休暇をみていきましょう。
- ・オセロ休暇:休日に挟まれた平日が、休日となる制度
- ・結婚準備休暇:結婚準備の打合せなどのため平日1日の休暇が付与される制度
- ・二日酔い休暇:飲みすぎた次の日の午前中を半休とすることができる制度
- ・失恋休暇:失恋での傷を癒す時間を設けるため、休暇が取れる制度
- ・親孝行休暇:内容を次勤務日に報告することを条件に、有給休暇が取得できる制度
本当に存在するのかと疑いたくなるほどの、ユニークなオリジナル休暇はこの他にも数多く存在します。このようなオリジナル休暇を設けている企業で働くことができれば、日々刺激を受けながら働くことができるかもしれませんね。
オリジナル休暇は求人に掲載されているだけの可能性も?
様々なオリジナル休暇を目にして、「早速オリジナル休暇を設けている企業を探そう!」と思われた求職者の方もいるかもしれません。しかし、すぐに情報収集に向かうのは時期尚早です。
と言うのも、求人情報を探し、応募をする前に押さえておかなくてはならないことがあるからです。それは、「オリジナル休暇がある、ということだけに惑わされない」ことです。
オリジナル休暇は、魅力的な休暇・福利厚生です。しかし、形骸化しているオリジナル休暇が無いとも限りません。よって、求人情報を確認する際には、オリジナル休暇の情報とあわせて、有給休暇取得率を確認することをおすすめします。
また、求人情報サイトに加え、企業のホームページをじっくりと確認することも忘れないでください。オリジナル休暇を設けている企業であれば、根底に「人を大切にしたい」という気持ちがあるはずですので、数値実績や社員インタビューなども公表しているはずです。
「制度がある」という事実のみしか確認できない場合は、オリジナル休暇に過度の期待を抱かないようにする方が無難かもしれません。ご自身の目でしっかりと情報を見極めるようにしてくださいね。
宿泊業はまだまだオリジナル休暇が少ない
ホテル・旅館などの宿泊業は、有給休暇の取得率が低い業界としても有名です。しかし、働き方改革法案の成立の波を受け、2019年から有給消化が義務付けられたことによって、徐々に動きを見せるホテル・旅館も増えてきました。
具体的には、休館日を設定する、事務員が可能な範囲で接客のサポートを行う、休みを前提としたシフトを組むなどの動きです。
飲食業や接客サービス業の宿命であると受け入れる労働者も多いようですが、業界ごとに労働者の権利が変わるということは、あってはなりません。
お客様第一であり、宿泊の空間・時間を提供することが主なサービスであるため、他業界の当たり前を再現することがなかなか難しい業界ではありますが、少しずつ変わりつつあります。
一流の接客が身に付くことは間違いありませんので、宿泊業界に興味がある方は、オリジナル休暇の有無のみで判断はせず、一度応募をしてホテル・旅館に赴いて話を聞いてみるのも良いのではないでしょうか。
オリジナル休暇がある求人のチェックは「おもてなしHR」で!
求人を眺めていれば、少し変わったオリジナル休暇に目を引かれるものですよね。
オリジナル休暇の利用を考えるだけでもワクワクするものですが、企業がオリジナル休暇を設定した背景を知ることでより企業への興味が強まるかもしれません。ご自身でしっかりと情報をキャッチし、より働きやすい労働環境を提供している企業を探し当ててくださいね。
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