カプセルホテルの正社員!仕事内容とは?
カプセルホテルは、簡易宿泊所の一種です。休息・睡眠の提供に特化しており、大部屋に大人が横になれるサイズのカプセルユニットをいくつも設置していることが一般的。大浴場やサウナといった、充実した設備を備えている施設もあります。
パート・アルバイトの求人が多い業界ですが、カプセルホテルの正社員はどのような仕事を担当しているのでしょうか。
一般的なホテルの正社員よりも大変な点・楽な点と併せて見ていきましょう。
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カプセルホテル正社員の仕事8選
カプセルホテルでのパート・アルバイトは、ベッドメイクだけ、フロント業務だけといった働き方も選べます。しかし、少人数で現場を回すカプセルホテルにおいて、正社員はすべての業務をこなさなければなりません。仕事内容を把握しましょう。
なお、以下の記事ではカプセルホテルのアルバイトについて詳しく解説しています。併せてご一読ください。
チェックイン・チェックアウト業務
チェックイン・チェックアウトは毎日の業務です。宿泊カードの記入を依頼したり、宿泊費を清算したり。初めて利用するお客様に、カプセルルームの使い方を説明することも仕事です。
サービスに重きを置かないカプセルホテルでは、チェックイン機を導入し、無人対応にしていることが多いでしょう。その場合はバックヤードで事務作業などをしながら待機し、対応が必要な時には呼んでもらう方式になっています。
また、ひとつひとつのカプセルに鍵はかかりませんが、カプセルフロアに入場するためのカードキーを渡す場合もあります。
予約管理やお客様の振り分け
予約管理も正社員の重要な役割。電話や自社サイトからの予約の他、宿泊予約サイトを通じての予約もあるので、オーバーブッキングに注意しながら、お客様をカプセルに振り分けます。
イベントの開催や曜日に合わせて、宿泊料金を調整することも必要です。
ベッドメイクや清掃
チェックアウトからチェックインまでの間に、ベッドメイクや清掃を済ませます。専任のアルバイトを雇うにしても、人手が足りない場合は正社員も一緒に作業することが一般的。
また、ベッドメイクや清掃の仕上がりをチェックするのも、正社員の役割であることが多いでしょう。リネン類をクリーニングに出すといった作業もあります。
食事の提供
施設によっては、朝食や軽食を提供することもあります。電子レンジであたためるだけの簡単な食事がほとんどですが、注文が立て込んだ時などは忙しくなるかもしれません。
また、自動販売機を設置していたり、カップラーメンを販売していたりするホテルでは、両替に対応したり、ポットのお湯を補充したりといった業務が発生します。お客様が空腹の時、すぐ対応できるように、備えなければなりません。
トラブルやクレームへの対応
カプセルホテルにかぎらず、トラブルや重大クレームへの対応は正社員の役割。円満な解決を目指すとともに、他のお客様に迷惑が掛からないようにすることも重要です。
カプセルホテルは防音性が低く、フロントで怒鳴られたりすると、眠っているお客様を起こしてしまうかもしれません。更なるクレームが発生しないように、慎重な対応が求められます。
荷物や貴重品の預かり
カプセルホテルでは連泊のお客様も、チェックアウト時間から次のチェックイン時間までは外に出ていただく必要があります。それはフロアを丸ごと清掃する必要があるため。カプセル内に荷物を置いておくこともできないので、大きな荷物はフロントで預かります。
お客様から荷物を預かり、責任を持って保管することも重要な仕事。また、貴重品をフロントで預かったり、宅配便の荷物を引き受けたりすることもあります。
パート・アルバイトの管理
パート・アルバイトが多い職場において、正社員は立派な管理職です。シフトの作成や指導・教育といったマネジメント業務も必要不可欠でしょう。
新しいパート・アルバイトを雇い入れる際の面接や、求人票の作成といった業務も発生します。
店舗の経営
カプセルホテルの正社員は、店舗の経営に携わる機会が多いでしょう。レジの締め作業や売上の管理、経費の見直しといった業務があります。
売上目標を達成するためにイベントを考えたり、新たな宿泊プランを作成したりといったことも。
備品・消耗品の管理や発注も、正社員の責任です。
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ここが大変!カプセルホテルの正社員
カプセルホテルの正社員は、一般的なホテルの正社員よりも苦労を感じやすい面があります。どのような大変さがあるのか、詳しく見てみましょう。
トラブル発生のリスクが高い
カプセルホテルは一般的なホテルに比べて、トラブル発生のリスクが高い施設です。
カプセルユニットに鍵を付けられないことで盗難が発生しやすく、防音性がないことでお客様同士のトラブルが起こりやすいと言えるでしょう。
また、「カプセル内では飲食禁止」といったルールを守らず、マットレスを汚すお客様がいることも考えられます。先述の通り、トラブルやクレームに対応するのは正社員の役割。気苦労が多いかもしれません。
客層が独特
カプセルホテルは客層が独特な傾向にあります。終電を逃して疲れ切っているビジネスパーソンや、泥酔している人、バックパッカーや外国人などが多いでしょう。
普通の状態ではなかったり、日本語が得意でなかったりするお客様もいるため、意思疎通がうまくいかないこともあるのでは。
一般的なビジネス目的、観光目的のお客様を想定して就職すると「イメージが違った……」と後悔するかもしれません。
かがむことが多い
カプセルホテルは、基本的にすべてがコンパクトです。狭いカプセル内や、シャワールームの清掃などでかがむことが多く、腰をいためるリスクが高いのではないでしょうか。
筋トレやストレッチに励んだり、サポーターを使ったりといった対策が必要になることも。
ホテル業務全般を担当する
一般的なホテルでは、フロント業務はフロントスタッフ、食事の提供はレストランスタッフ、事務作業はバックヤードスタッフ、というように、役割分担があります。
一方、少人数で業務を回すカプセルホテルでは、正社員は万能プレイングマネージャーでなければなりません。ホテル業務全般をマスターし、すべての役割を担うのは大変なことでしょう。
責任が重い
スタッフの数が少ないカプセルホテルでは、1店舗に正社員は1名だけということも少なくありません。必然的に店舗の責任者として、運営を任されることになるでしょう。
出世のチャンスが大きいことは利点ですが、強いプレッシャーを感じるのではないでしょうか。
ここはラクラク!カプセルホテル正社員の仕事
カプセルホテルの正社員は苦労を感じることもありますが、一般的なホテルの社員よりも、楽に働ける面もあります。カプセルホテルならではのメリットも把握しましょう。
お客様対応がシンプル
安価で快適な睡眠を提供する事に特化したカプセルホテルにおいて、お客様対応はシンプルな傾向にあります。滞在中はセルフサービスが基本であるため、チェックイン・チェックアウトの案内や、設備の説明が中心で、シティホテルのような対応を求められることはまれでしょう。
ただし、高級路線のカプセルホテルなどでは、その限りではありません。
清掃業務がシンプル
一般的なホテルでは、客室ごとにベッドメイクや備品の補充、ゴミの片付け、水回りの磨き上げなど、多くの工程を要します。
一方、カプセルホテルの清掃は非常にシンプル。ベッドメイクはありますが、シャワールームやトイレは共用のため、備品の補充や水回りの清掃は1度で終わります。
こまめなお手入れが必要な家具もないため、普段の清掃は非常に楽ではないでしょうか。
予約管理がシンプル
カプセルホテルは予約管理もシンプルです。カプセルユニットは基本的にすべて同じタイプ。一般的なホテルのように、ツインルームやスイートルームといった客室の違いはありません。カプセルユニットの数とお客様の数を確認すれば、ダブルブッキングなどの問題は起こらないでしょう。
ただし、高級路線のカプセルホテルでは、カプセルユニットの広さやマットレスの種類などでランクを付けていることもあります。また、女性専用フロア・男性専用フロアに分かれていることも。就業先の管理方法を、よく確認してくださいね。
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ひと口にホテルと言ってもさまざまなタイプが存在しています。今回解説したカプセルホテルとシティホテルでは、正社員の役割に違いがあります。ホテルへの就職・転職を考えるのであれば、ホテルのタイプによる特徴を把握して、仕事を選んでくださいね。
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