2019.9.27

緑豊かな渓谷にたたずむ定山渓温泉の魅力。歴史や温泉地での働き方

札幌市南区に位置する定山渓温泉は、開湯150年の歴史がある北海道を代表する温泉地です。豊富で良質な湯は、身体の芯から温まることで知られています。緑豊かな渓谷にあり、景勝地として魅力も兼ね備えているので多くの観光客が訪れています。今回の記事では、定山渓温泉の概要や歴史、泉質、働き方や暮らしについてご紹介します。

定山渓温泉とは

iStock/Pavone

札幌中心部から車で約45分ほどのところに位置する定山渓温泉は、国内外から年間約240万人もの観光客が訪れています。はじめに定山渓温泉の概要やアクセス、歴史についてご紹介します。

定山渓温泉の概要とアクセス

定山渓温泉は支笏洞爺国立公園内に位置し、豊かな自然環境にあります。景勝地としても知られ、四季折々の美しい風景に恵まれています。定山渓温泉は薄別川、白井川、小樽内川の3本の川が豊平川と交わる上流河畔に位置しています。多くの宿泊施設が渓谷沿いに点在し、客室や露天風呂からの渓谷の眺望を謳う宿もあります。豊富で良質な渓谷の湯どころとして、国内外から多くの観光客が訪れています。

定山渓温泉へのアクセスは、新千歳空港から直行バスに乗り、約100分の距離にあります。他にも、札幌駅から定山渓温泉まで直行バス（予約制）に乗り、約60分でアクセスできます。

江戸時代から続く歴史を誇る定山渓温泉

定山渓温泉の開湯は1866年まで遡り、岡山県出身の修験僧である美泉定山がアイヌの人々の案内で源泉を確認し、湯治場を築いたことから始まります。そして美泉定山には湯守りとしての役割を与えられ、地名は「定山渓」と名づけされました。その後、1918年に定山渓から白石の鉄道開通や戦後の急成長と共に温泉街も発展していきます。現在、2016年で開湯150周年を迎え、温泉街のライトアップやイベントなどさまざまな企画を催し、札幌の奥座敷として賑わいを見せています。

定山渓温泉を流れる豊平川には、河童がいたという伝説が残されており、温泉街のいたる所で河童像を見ることができます。また、河童は定山渓のマスコットとして人々から愛され続けています。

定山渓温泉の泉質と周辺の観光スポット

iStock/DavorLovincic

定山渓温泉の豊富で良質な湯は、古くから多くの人に親しまれてきました。定山渓温泉の泉質と周辺の観光についてご紹介します。

定山渓温泉の湯量と泉質について

定山渓温泉の源泉は56ケ所あり、湧出温度は60～80度と高温の湯が毎分8600リットルも湧き出しています。

泉質はナトリウム塩化物泉で、無色透明な湯は体の芯から温まることで知られています。効能としては、貧血症、冷え性、神経痛、筋・関節痛、五十肩、切り傷などさまざまな症状によいとされています。

参照：定山渓観光協会公式サイト

定山渓温泉には手湯や足湯施設スポットがあり、ゆっくりと楽しむことができます。その中の定山源泉公園では温泉卵を作ることができ、いろいろな体験をするのも旅の思い出の一つとなりそうですね。

自然が織りなす美しい景観あふれる定山渓温泉

景勝地としても有名な定山渓温泉は、魅力ある観光スポットが充実しています。定山渓温泉には散策路があり、歩きながら四季折々の大自然にふれることができます。また、道中で河童像と出会えるのも楽しみの一つでしょう。他にも、豊平峡ダムはダム湖100選にも選ばれ、雄大な自然を堪能できます。特に紅葉スポットとして人気があり、その美しい景観は多くの人たちを魅了してます。

定山渓温泉を流れる豊平川では、カヌーやラフティングなどのアクティビティができ、定山渓温泉ならではの楽しみ方も満喫できます。